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1996年(H08)総務委員会06月20日

◆吉川 委員 おはようございます。公明の吉川でございます。私の方からは、人事考課ということについて本日は議論を深めさせていただきたいとこのように思います。
 その前に、この6月の17日より見直しをされました職員の休息時間の運用について、これは確認のために何点か質問をさせていただきたいと思います。ここにございます、6月3日付の休息時間の運用の見直しについての通知でございますけれども、ここでは従来の運用を見直して、午後5時30分まではこの6月17日から拘束時間とするというふうに通知をされてるわけでございますけれども、それでは、この5時30分まで職員の方が在席していることを、これはどなたが確認しますか、お答え願えますか。


◎衣笠 職員課長 各職場における所属長が第一義的には確認いたします。


◆吉川 委員 課長がそれを確認されるということですね。それでは、1つの課で、最も所属職員の多いところというのは何人の職員の方がいらっしゃるんですか。


◎衣笠 職員課長 変則勤務体制あるいは交代制をとっておる職場を除きますと、約60人の所属職員というところがございます。以上です。


◆吉川 委員 60人が一番多いということですね。それでは、この5時30分以前に退庁した職員に対しては、この通知では早退扱いとして給与を減額するということでございますけれども、まず、この早退扱い、これは15分単位にそれを区切られて、1時間にそれが達した場合は早退ということですけれども、これはそれでよろしいですか。


◎衣笠 職員課長 おっしゃるとおりです。


◆吉川 委員 それでは、もう最大60人もの職員を抱えられている課長さんは、例えば15分単位に、だれが、いつ出ていったかということを常にこれを管理していかないといけないと思うわけですけれども、この辺の具体の管理はどのようにされますか。


◎衣笠 職員課長 先ほど申しましたように、各職場における所属長が第一義的には確認するということで申しましたが、職制によりまして所属長以外に課長代理、係長等も確認をする場合もございます。以上です。


◆吉川 委員 ということは、管理職の方が閻魔帳みたいなものを持って、だれがいつ、何分退庁したと、こういうふうにノートにつけて、例えば60人の職員がいらっしゃるところでしたら、例えば30人が一遍に、半分ぐらいごそっと帰ってもうたと、だれがとつけている間にだれもおらんようになったというような状態になるのではないかなと思うわけですけれども、そのあたりまで具体にどう管理するのかということを話し合われましたか。


◎衣笠 職員課長 そういうふうに多数の職員が一度に帰ることのないようにお願いしたいところでありますし、そのために今現在、2週間の周知期間というのをとっておるわけでございまして、最終的には職員の方のご理解もいただいた中で、それだけ多くの人数の職員が時間内に退庁するということはないというふうに考えております。以上です。


◆吉川 委員 今、そういうお答えをいただいたわけですけれども、これは思い切って決断されて、この通知を出されたわけでございます。やる以上は、事前にあらゆることを予測しながらきちっとやると、これが私は大事なことじゃないかなというふうに思うわけでございます。この周知期間ということも理解はできるわけなんですが、同じやるなら、スタートという時点で、すべてのことに対応できる体制を整えて、それを開始されるのがいいのではないかなというふうに思います。
 この、今回の運用の見直し、これ、市民サービスの向上という観点から見ると、この措置をどういうふうにとらえるのか、どういうふうに考えるのか、ご見解を示してください。


◎衣笠 職員課長 午後5時15分から午後5時30分においては、以前の運用では全員が退庁という職場もございましたので、今回の見直しによりまして、当該15分が拘束時間となったため、結果的には市民サービスにつながるものと考えております。以上です。


◆吉川 委員 そうですね。この市民サービス向上ということが、すべてのことを考える根幹になると、これが本義であるというふうにしっかりととらえて、今後の運用をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 さらに、これをもう少し突っ込んで考えると、例えば多様化する市民ニーズにこたえる、そのサービス向上に努めるという観点から考えると、さらに柔軟性と効率性を考えた勤務形態というものが必要になってくるんじゃないかなというふうに思うわけでございます。もう既に民間企業ではフレックスタイムのような変則勤務形態をどんどん採用しながら仕事をやっているわけでございますので、こういったことをひとつ考えていただきたいと。きょうは私、初めての総務委員会でございますので、これは今後の課題としてお願いしておきたいというふうに思います。
 それでは、話は変わりまして、行財政見直し推進計画におきまして、定員管理の適正化や人事管理について、その具体的な目標設定は、この3月末までに示すというご答弁を平成6年の決算審査特別委員会で私の質問に対してされたと、こういうふうに記憶しておるわけでございますけれども、その後の状況をご報告いただけますでしょうか。


◎久保 行財政見直し推進室次長 今回、策定いたしました実施計画につきましては、昨年の7月に推進計画を策定した以後、各所管と、関係所管と精力的に詰めてきたわけでございまして、今回の計画を8年3月末現在における計画として取りまとめたものでございます。その中でも、定員管理の適正化については、過日の本会議でもご答弁させていただきましたが、実施計画の大きな課題の1つと認識いたしまして対応してきたわけでございます。
 計画の内容につきましては、1点目といたしましては、環境事業所、下水処理場、学校給食調理業務等の現場部門につきまして、既に総数450人の削減計画を策定し、年次的に実施していくものでございます。2点目といたしましては、業務の実態に基づき見直すべき各施設についてでございますが、業務の委託や職員配置、配置基準の見直し等によりまして、個別具体の見直し計画を策定し、実施していくものでございます。3点目といたしまして、その他のすべての職場を対象に、見直し期間中に一律に5%の削減を行うというものでございます。なお、一方、充実すべき部分ということで、充実すべきは充実するという観点から、8年4月には中核市の移行事務、それから世界民俗芸能祭、新病院の開設等の新たな要請課題に対しても、体制の充実を図っております。以上でございます。


◆吉川 委員 今、種々ご答弁いただいたわけですけれども、その個別具体の計画並びにその内容をいつまでに明確にするのか。当然、定員の話でございますので、新入社員のですね、新入社員じゃない、新入職員ですね、済みません。新入職員の方の採用計画も含めて、それをいつまでにはっきりさせていくのかということをお答え願えますか。


◎久保 行財政見直し推進室次長 今、ご報告申し上げました3点について、まず、特に1点、既に実施計画を策定いたしまして、年次的に進めているということでございまして、8年4月までに既に180人の削減を行いました。で、2点目の業務の実態に基づき見直しを行うという部分につきましては、審議会、懇談会等の意見を尊重しながら進めていくもの、また建替え時等にあわせて具体の数値目標を設定して、見直しを進めていくもの等ございまして、早期に個別具体の計画を作成してまいりたいと考えております。3点目のその他の部門につきましては、現在、各局において具体の削減計画を策定中であり、できるだけ早期に取りまとめを行い、見直し期間中において年次的に実施してまいりたいと考えております。今後とも関係者の理解と協力を得ながら、全庁挙げてこれについては積極的に取り組んでまいりたい、そういうふうに考えております。


◆吉川 委員 早期にということでございますが、早期に、早期にと言うてる間に、もうできましたというお答えが出てる部分も一部あるわけでございますので、できた結果を報告していただくのではなくて、広く皆さんに、こういう計画でやりますよという、けじめを持ってこういうことを進めていただきたいなというふうに思うわけでございます。当然、新入社員の、新入社員じゃない、済みません。新入職員の方の採用につきましても、これはやはり中長期的な展望を持ちながらやっていただかないといけないわけでございますので、あわせてこれはぜひともはっきりとさせていただきたいなというふうに思います。
 ただしですね、ここに実は行財政見直し推進計画があります。この定員管理の適正化という項目につきまして、以下の諸点に留意するというふうにあるわけですね。ここには3点が書かれてます。採用数の年度間における不均衡等による人事管理上の問題、それから職種間のアンバランスの問題、職員定数の抑制が将来の職員構成のひずみをもたらす問題というふうに、はっきりとこの課題を認識されて、ここに記述されているわけでございます。先ほどから、この実施計画も含めて5%とか180人とか、何人何人という話が結果として出てるわけなんですけれども、確かに1つの、それは大事な数値かもしれませんけれども、これはあくまでも最終的には人の資質によるんじゃないかなと、こういうふうに私は思うわけですね。例えば10人削減するとおっしゃいます。20人のところが10人になったと、10人になったところが、倍の時間がかかって仕事をやっていれば、これは結果的には同じことなんですね。そういうことは十分にわかっておられると思います。こうした人の資質というところを突き詰めて考えていけば、先ほど既に問題点として認識されているこの3点、これに対する対処ですね、これを具体にどうするのかということをお示し願わないと、単に数だけの、頭数だけの話になっていくんじゃないかなと、このように思うわけでございます。この実施計画、ここではそういうことについて一切触れられてないわけでございまして、私が申し上げたいのは、この問題点をいかに解決していくのかということをはっきりとさせた上での削減という言葉ではないかなというふうに思います。
 で、これは定員管理という話の中で、第一義に市民のニーズにこたえるということをもって、この人員配置等を考えていかれるというふうに思いますけれども、この点はいかがですか。


◎西田 人事課長 人事管理上、今委員さんおっしゃいましたように、確かに数の問題だけじゃないと思います。職員の資質の向上、これを図っていく中で、職員の適性配置を当然考えていかなければならないと考えております。以上です。


◆吉川 委員 そのとおりですね。そしてこの、人の資質に影響されるということが明らかなわけでございます。これ、人事管理上もそういうことを十分に認識されているということでございますね。
 それでは、ちょっと話を変えまして、それでは例えば仕事をすると、人の資質という部分は、やった仕事をどういうふうに評価されるのかと、ここが1つ問題になってくるかなというふうに思うわけですけれども、この、例えば人事考課の結果、これは現在ではどこに反映されているんですか。


◎西田 人事課長 本市におきます人事評価につきましては、常日ごろから所属長が所属職員の勤務状況を管理しております。具体的には、職員がそれぞれの役職に規定された昇格時期に来ました時点におきまして、具体には人事評価といいますか、そういうものを実施いたしております。具体の方法といたしましては、対象職員が所属いたします上位役職者3人によります、その職員の業績なり、能力なり、勤務成績、勤務態度等々について総合的に昇格の評定を実施しております。人事課におきましては、これに基づきまして異動等人事管理に反映させておるところでございます。以上です。


◆吉川 委員 昇格時にひとつ具体な評価をされるということでございますけれども、例えば大学を卒業されて、この市役所に入ってこられたという方は、実際お聞きすると、13年間、この最初の評価を受けるというか、評定を受けるというんですか、まで何もないわけですね。13年間、昇格年齢に達しないわけですから、何も受けないと。これは、より頑張れば、その頑張ったことが評価されると、13年間それが全くないという状態が続くんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
 先ほどから行財政見直しの中でいろいろお答えいただきましたけれども、職員の数が減る、それから組織もですね、これを見ますと現行の2部20課52係を3部12課37係に改正するとございます。これだけ見ても、20課が12課、8課減るわけで、課長さんが8人、どうされるんか知りませんけれども、減るわけでございます。係にしては52係が37係と、係長さんもまた減っていくわけでございます。先ほど申し上げた、既に行財政見直し推進計画の中で問題とされている、この年齢別の職員の構成、これはもう非常にいびつなものがございます。このまま推移していけば、どこにも職員の方がやる気を喚起する道がないんじゃないかなというふうに私は思うわけでございます。ここはひとつ減らすことが当然できない、例えば評価の回数をふやして給料を減らすとか、ボーナス減らすとか、こんなことは当然できないわけでございますけれども、せめて頑張れば頑張っただけの、何か1つ形にできるような人事考課、例えばボーナス査定でもいいわけです。これを加算方式のような形で考えられないかなというふうに思うわけですけれども、この可能性はいかがでございますか。


◎西田 人事課長 今委員さんおっしゃいますように、確かに頑張ればそれだけの評価がされると、やる気を出させるということでは、非常に大事なことと思っております。今、地方分権ということが重要な課題となっております中で、やはり職員は今までと同じような仕事の仕方、与えられた仕事だけをやっているというような形では、これからは厳しい都市間競争に対応できないというふうに思います。そういう意味からも、市民ニーズに的確に対応できる、創造力豊かな、失敗を恐れない職員を育てていくと、こういうことは非常に大事であると考えております。そういう意味で、今委員さんおっしゃいました積み上げといいますか、加点方式、こういうこと。それからボーナスの査定等、こういうことは基本的には大事なことだと考えておりますので、今後、検討してまいりたいと考えております。以上です。


◆吉川 委員 これはぜひとも明確な答えを出していただきたいと、このように強く要望しておきます。心理学者のマスローは、人間に生きがいをもたらすものは、実現欲の充足であると、それは成長動機であると、このように言ってるわけです。どういうことかと申しますと、いい仕事をやったという達成感、それとそのいい仕事をやったねという評価、これによって、その人は人生のひとつ生きがいを見出し、そういうことがあれば、さらにその欲が強くなっていく、成長動機であるというふうに言ってるわけでございます。いずれにせよ、冒頭から申し上げてきたことの1つの結論は、この職員の資質をいかに伸ばして、むだなく市民サービスの向上を図れるかということでございますので、こうしたことの根本になる人事考課システムというものをぜひとも今後ご検討いただいて、頑張って市民の皆さんに喜ばれる体制をつくっていただきたいということを要望して、質問を終わります。以上です。



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