◆吉川 委員 公明党の吉川でございます。よろしくお願いをいたします。
本年8月、堺市教育改革審議会より、21世紀に向けた堺市教育行政のあり方について、堺がめざす教育、個性を生かした高校教育のあり方、養護教育のあり方、幼児教育のあり方の4項目にわたる最終答申がございました。9月定例会での文教委員会で私はこの答申の意義について教育委員会の見解をお聞きをし、また当局がどのようにこの答申を扱っていくのか、その考え方を確認した上で、一部高校教育のあり方について議論をさせていただいたところでございます。本日はこの答申に関連して養護教育のあり方について何点かお聞きをしたいと思います。
まず、この答申を受けて養護教育検討会が設置をされて検討が行われてるというふうに伺っておりますけれども、まずこの検討会の構成、これはどのようになっているのでしょうか。
◎筧 教育政策課長 養護教育検討会でございますけれども、学校教育部長を座長といたしまして、学校教育部次長と、これは指導担当でございますけれども、それから行政見直し担当、教育政策課、施設課、学校指導課、教職員課、教育センターの各所属長、それから、百舌鳥養護学校長で構成をいたしております。以上でございます。
◆吉川 委員 それでは、検討委員会のこれまでの進捗状況についてお聞かせください。
◎筧 教育政策課長 養護教育検討会でございますけれども、これまでに4回、検討会を行っております。その1回目でございますけれども、堺の養護教育に関する現状、養護教育全体と養護教育センターについて検討を行っております。2回目でございますが、インクルージョンの理念、養護教育センターの設置目的などについて検討を行いました。また3回目につきましては、2回目に行いましたインクルージョンに関する考え方と養護教育センターの設置の目的につきまして、さらに検討を加えております。4回目は、養護教育センターの事業・機能について、また百舌鳥養護学校本校のあり方についての検討を行っているところでございます。以上でございます。
◆吉川 委員 検討会の今後のスケジュールはどのようになっておりますでしょうか。
◎筧 教育政策課長 年内にもう一度開催を、5回目を開催をする予定をいたしております。以上でございます。
◆吉川 委員 その後、明年の予定は明確になってますか。
◎筧 教育政策課長 現在のところ、まだその後の分については確定をいたしておりません。以上でございます。
◆吉川 委員 それでは、検討していただてると思いますけれども、まず、この教育改革審議会からの答申に、これからの養護教育のあるべき姿という項目がございます。この項目に対してこの養護教育のあるべき姿というのは、どのように記述されてるんでしょうか。
◎筧 教育政策課長 この文面の後半にございますけれども、いろんな課題を解決するためにということで、主としては、養護教育の先導的な役割を担うセンターを設置をして、センターを中心に養護学校、養護学級、通常の学級のそれぞれで行われている教育のすぐれた面を生かし、不足するところを補いながら子どもにとって最も適切な指導を進めていくと、これが養護教育のあるべき姿というふうに答申の中ではとらえているというふうに思っております。以上でございます。
◆吉川 委員 ここから私は食い違っていくんですけれども、教育改革審議会の養護教育部会、第1回の中で、伊藤教育次長が最初にごあいさつをされているということが会議録に載ってます。その中で伊藤教育次長がおっしゃってるのは、市民にわかりやすい具体的な審議をお願いしたいというふうにおっしゃってるわけですね。私は市民にわかりやすいというのは、私にもわかりやすいという意味だと思いますが、この養護教育のあり方を何回も読ませていただきましたが、わかりにくいんです。
要約しますと、この養護教育のあり方のこの答申書に書かれてるのは、これからのあるべき姿が今おっしゃったように論じられてて、その後に、そのあるべき姿を実現するための条件、手段、方法として養護教育センターを設置すべきであると、その機能には5点の機能があります。そして堺市立百舌鳥養護学校は、この教育センターや各施設との連携を図って養護教育の実践的な役割を担っていくべきである。そして市立の百舌鳥養護学校分校に関しては、速やかに分校の役割を府立堺養護学校にゆだねていくべきであるという、これが要約すると内容かなというふうに思うんですけれども、これは間違いないでしょうか、こういう認識は。
◎筧 教育政策課長 今、委員がお示しいただきました形でございますけれども、この検討の中で審議会の中では、府と市の役割分担といいますか、そういったものも含めてご審議をいただいたということでございます。以上でございます。
◆吉川 委員 ですからお聞きしたのは、答申の中で養護教育のあるべき姿というのは、どのように書かれてるかと最初にお聞きしました。すなわち答申の中では養護教育のあるべき姿を審議されていると、その結果が答申で出ると私は理解しているんですね。そして先ほどご答弁いただきましたこうした課題を解決するために、これは手段の話ではないのかなというふうに思うんです。ですから、これからの養護教育のあるべき姿と、こういうふうに項目立てをして記述をされてるんですけれども、じゃあ、どこにこれからの養護教育のあるべき姿が書いてあるのかなというのがわからなかったものですからお聞きしたんですが、いかがですか。
◎筧 教育政策課長 あるべき姿でございますけれども、審議の中で出ておりましたのは、養護教育そのものが養護学校あるいは養護学級だけではなくて、通常の学級の中にもそういったいろんな先生方の技術力といいますか、そういうものも広めていき、いろんな子どもたちの、それぞれの子どもの教育ニーズに対応していくべきであるという話の中で、現在養護学校の中でいろいろ行われているノウハウ、あるいは相談的なもの、こういったものもセンターを設置することにより、それを広めていくというふうな形を具現化するといいますか、そういったことで審議が出されたというふうに思っております。以上でございます。
◆吉川 委員 ということは、審議会では、これからの堺の養護教育のあるべき姿を実現するための手段を検討してくださいという話になっているのかなと思うんですけれども、ここには「これからの養護教育は、インクルージョンの理念の実現をめざし、障害のある子ども一人一人が持つ特別な教育ニーズに応じた教育を一層充実する必要がある」と書いてあるんですけれども、このことをめざしていくというのが養護教育のあるべき姿じゃないんでしょうか。
◎筧 教育政策課長 今申されましたそのインクルージョンの方向性といいますか、これはすぐに実現できるものではないというふうに思っておりますけれども、方向性としては、今委員言われたことだというふうに思っております。以上でございます。
◆吉川 委員 済みません。私、わからないもんですからお聞きしてるんですけれどね、難しいんです。伊藤教育次長がわかりやすいと言うてはるんですけど、わかりにくいんですわ。ですから、この答申の中には、まず養護教育というのはこうあるべきであるという、養護教育を受けるのは子どもですよね。子どもがどういう教育を受けることが必要なのかということが、養護教育のあるべき姿であって、そのことを実現するためにはさまざまな課題がある。そのさまざまな課題を解決する手段として、先ほど申し上げた3点の方法をとるということではないんでしょうか。
◎鳥井 学校指導課長 答申の中の9ページに書かれてございますこれからの養護教育のあるべき姿の中に、委員ご指摘のインクルージョンの理念に基づいて、特別な教育ニーズを持つ子どもという文言が出てまいります。このインクルージョンにつきましては、前回の決算審査特別委員会でご答弁をさせていただきましたので省略をさせていただきますけれども、この特別な教育ニーズということにつきましてでございますけれども、障害の種別によって教育措置するのではなく、すなわち養護学級であるとか養護学校に行きなさいというふうな形で障害の種別でそのように教育措置をするのではなくて、障害を有する子どもも含めまして、学習の困難な状況にある子どもに対して、これは最近LDであるとか、ADHDであるとか、そういう子どもたちがいると。それぞれの子どもたちに対して、それぞれの特性に応じた、そういう教育措置をとっていかなければいけないということが、ここの教育ニーズであるというふうに私どもはとらえてございます。したがいまして、こういう子どもたちに、それぞれ一人一人を大事にしながら、この答申でいただいたそれぞれの機能を持って対応していくということだと考えてございます。以上でございます。
◆吉川 委員 ありがとうございます。じゃあこのインクルージョンの理念というのを省略されましたけれども、省略しないでご説明いただけますでしょうか。
◎鳥井 学校指導課長 申し上げますと、インクルージョンと申しますのは、これは英語でございますけれども、訳しますと包み込むとか、包括というふうに訳されてございます。この言葉が国際的に認知され始めましたのは1994年、ユネスコがスペインのサマランカで開催いたしました特別な教育ニーズに関する世界会議で採択されたサマランカ宣言からであると認識してございます。インクルージョンにつきましては、比較的新しい概念であるということから、我が国におきましても、まだ明確な概念規定はございません。したがいまして、そのままインクルージョンとして使用されてございます。以上でございます。
◆吉川 委員 私、頭悪いもんですから、よくわからないんですけれども、インクルージョン、包括的な、すべてを包み込むという意味かなというふうに理解をいたしました。もう一度この答申に戻りますけれども、今、私の質問の趣旨、先に言いますわ。今、検討委員会をされてますので、この答申をベースに検討していただいてると、それは前回の文教委員会で確認をいたしました。この中でまず、あるべき姿が論じられて、その手段がそれぞれ既に記述をされている。そうすると私がわからないのは、このあるべき姿からそれぞれの手段がつながっていかないんです。このあるべき姿が論じられて、そこから条件とか、そのあるべき姿を満足するための課題を解決するための手段とか方法とか、そういうことが論じられてるはずなんですが、これ文章を簡潔にまとめてますので、このあるべき姿から、こういう条件が出てきた、こういう課題が出てきた、こういうことをやらないといけないという、こういうことをやらないといけないという結論が書かれてますので、どこからこの結論が導き出されるのかということがよく理解できませんのでご質問をしてるわけでございまして、そこがわかるように教えていただきたいと思うんですけれども、まず、先ほどのインクルージョンのご説明もいただきましたが、この養護教育のあるべき姿から、それぞれの方法ですね、まず、この教育センターを設置するというのがございましたけれども、じゃあなぜ、そのあるべき姿からこの教育センターを設置するのか、その機能がここには5つありますけれども、この5つの機能を持たないといけないのか、そのあたりがわかるようにご説明をいただけますでしょうか。
◎筧 教育政策課長 機能としては5つございます。相談機能、調査・研究・実践機能、研修機能、教材開発機能、情報発信機能とございますけれども、これらの機能につきましては、インクルージョンという形の中で、それぞれの地域の中で子どもが育つといいますか、教育を受けると、最終的にはそういうことが出ていると思いますので、そういった意味で、そういうものを広げていく部分としては、まずは養護教育センターというものをつくり、そういった機能を広げていく、そこを中核にして先生方の研修でありますとか、あるいは保護者の方のいろんな相談の部分でありますとか、そういったものを広げていくために、まず養護教育センターをという趣旨。その趣旨の中で、その機能として先ほど申しましたけれども、もう少し詳しく申し上げますと、まず相談機能でございますけれども、発達につまずきのある子どもなどに対しまして、早期からの教育相談あるいは保護者に対します相談、あるいは教育関係者への専門的な指導・助言、こういったものを相談機能ということで答申の中では上げております。
2つ目の部分でございますけれども、調査・研究・実践機能、この部分につきましては、養護教育に関する今日的な課題や指導方法についての調査・研究及び実践を行って、そういうものを全体に広げていこうというものでございます。
それから3点目の研修機能でございますけれども、これは先生方の教職員の養護教育に関する資質向上を図るための専門的な研修をこの中で行っていこうというものでございます。
そして4つ目でございますけれども、教材開発機能につきましては、障害のある子どもたちの指導に関する教材の開発、集積、提供、こういったものを行っていこう、これも全体的に広げていこうという部分でございます。
そして5つ目でございますけれども、情報発信機能につきましては、養護教育に関する専門図書あるいは研究資料等の収集及び家庭、地域などへの情報発信を行っていくと、いずれの部分につきましても集約し、それをまた全体に広げていこうというものでございます。以上でございます。
◆吉川 委員 丁寧に説明いただきましてありがとうございます。この養護教育センターの設置の機能というのはよくわかったわけですけれども、もう一度お聞きして申しわけないですけれども、確認したいんですが、これからの養護教育のあるべき姿というのは、どうなんでしょう。
◎西濱 教育次長 養護教育の改革というのは、インテグレーションからインクルージョンへという言い方がございます。インテグレーションというのは、障害のある者と障害のない者とを二元的にとらえて教育していこうというのがインテグレーションでございます。現在はその行き方をしてございます。そして時には通常の学級から特殊学級へ、養護学級と言っておりますが、スペシャルエデュケーションという方への交流、あるいは通級、逆の通級といったような形でやっているのが、今のインテグレーションの考え方であり、ノーマライゼーションの考え方であるわけです。インクルージョンというのは、その障害がある子ども、障害のない子どもという分け方をしないで、委員さんさっきおっしゃられましたけれども、包括的にやっていこうということでございます。
そうしますと、そういう教育になりますと、やはりさまざまな条件整備、あるいはバリアを超える条件整備が非常に重要になってくるかと思います。そういう教育をするためには、やはりこういったセンターの中で、今申し上げましたようないろいろな機能を持ったところで、その開拓に向けていく必要があるかと思っています。一般的にはそういう考え方ではございますが、特に重度な重複児童については、その理念の中でも、それに応じた教育が必要であると。今スペシャルエデュケーションということから外してスペシャルニーズエデュケーションへの転換ということですけれども、重度重複の者については、やはりスペシャルエデュケーションがやはり必要であろうという考え方にあるのが、今その専門家の考えであると理解してございます。
◆吉川 委員 ありがとうございます。少しこのあたりの、今検討会をしていただいて、先ほどご報告を伺いますと、百舌鳥養護学校本校のあり方まで検討されてまして、インクルージョンの理念については特に深く検討されてるわけですけれども、まず方法先行ということではなくて、まず、このあるべき姿を今教育次長おっしゃったような形を原点としながら、そこから必要な方法を導き出していただきたい。それがこの答申では、ちょっと簡潔にまとめられ過ぎて市民にはわかりにくいと思うんですね。今教育次長がおっしゃったことの一つの方法として、例えば百舌鳥養護学校の今後のあり方、これがどうつながっていくのか、その説明を本来はいただきたいわけですけれども、これまだ十分検討されてないんですね。これからまだ検討されるんでしょうか。
◎筧 教育政策課長 現在検討の途中でございますので、今後も検討してまいります。以上でございます。
◆吉川 委員 私、きょうはもう、まだ過程でございますので、要望を先に申し上げますけれども、先ほど申し上げたような、まず理念をはっきりとお示しいただきたい。あるべき姿を明確にしていただきたい。そのことを市民にわかるようにご説明をいただきたい。既にこの答申は、皆さん市民の方もご存じかとは思うんですけれども、実際にこの障害を有する子どもをお持ちの保護者の皆様方にも、これは当然、直接関係のある話でございますので、そこをわかりやすくご説明をまずしていただきたいなということを、まず1点要望いたします。それから、この3つの方法論の話でございますけれども、なぜそうなるのかということをきっちりとご説明をいただきたいということを要望したいと思います。これは引き続き、また文教委員会の中でこれからもお聞きをしたいと思います。
時間もございませんので次ですけれども、いきなり話は変わりますが、先日閉会をいたしました第150回臨時国会で総額4兆8,000億円の平成12年度補正予算が成立をいたしました。この中でIT講習推進事業、それから小・中学校、高校における教育の情報化の推進というのがございまして、先日の本会議でもこの件についてはご答弁をいただいたところでございますが、本日はこのIT講習について、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。
昨日の読売新聞にIT革命本社世論調査というのが載っておりました。この中で技能講習に主婦が意欲というのがございまして、政府は早ければ年明けにもインターネットの使い方を学べるIT基礎技能講習を全国各地の学校や公民館などで開き、インターネット人口の一層の拡大につなげたい考え。だが、この講習会にどのくらいの人が参加意欲を持っているのかという世論調査がございました。参加したいという人はぜひ参加したい、機会があれば参加したいというのを合わせて54%、参加を希望する人は30代が64%、40代が65%といった中堅世代や事務・技術職などで目立ち、主婦でも61%が参加したいと答えていると。多くの皆様が期待を既に持っておられるというふうにこの世論調査ではわかるわけでございますけれども、まず、このIT講習の概要についてお知らせいただけますでしょうか。
◎西 生涯学習課長 まず、この補正予算につきまして、さきに本会においてご答弁した内容と重なりますけれども、国においては、すべての国民が21世紀の高度情報通信社会に対応し、IT革命の恩恵を十分享受できるように、地方公共団体が学校や社会教育施設、また市の庁舎等を利用して住民へのIT講習会を開催するための補助金としまして545億4,900万円の補正予算を組みまして、対象といたしまして550万人の国民にIT講習を受けていただくと、そういったものでございます。以上でございます。
◆吉川 委員 それでは、堺市における対応状況や予算額というのはどのようになっているでしょうか。
◎西 生涯学習課長 本市におけるIT講習会でございますけれども、まず考えておりますのは、インターネット設備のある学校、また社会教育施設、民間教育施設も視野に入れながら開催していきたいと、現在調整中でありますが、規模といたしましては、これもさきの本会でご答弁いたしておりますが、国の要綱、それに基づく試算で申し上げますと、対象人数は2万を超えるもの、そしてまた補助対象経費といたしましては2億円を超える費用になるであろうと考えられます。ただ、事業の具体的な内容、事業費全額につきましては、関係と現在調整中でございまして集約しておる最中でございます。以上でございます。
◆吉川 委員 このIT講習会の中身ですね、どのようなことを教えていただけることになってるんでしょうか。
◎西 生涯学習課長 中身でございますけれども、約20名程度の受講者を一つの講座で開催いたしますけれども、1人当たり12時間程度の講習を行い、ITの基礎技能、パソコンの基本操作でありますとか、ワープロ文書の作成、またインターネットの利用、そして電子メールの送受信が行えるようにといった程度をめざしております。以上でございます。
◆吉川 委員 これは実施時期はいつごろになるんでしょうか。
◎西 生涯学習課長 国におきましては、当然平成12年度の補正予算でございます。平成12年度から、できるだけ早急にというふうな意向は聞いておりますが、事業といたしましては平成12年度から平成13年度にかけて実施するものでございます。以上でございます。
◆吉川 委員 今平成12年度から平成13年度にかけて、堺では2万人強の方が大体12時間程度の講習を無料で受講いただけるというご説明をいただきましたけれども、これは教育委員会さんの方でこれを今いろいろ検討していただいて、大変ご苦労をおかけをしてるわけでございますけれども、いろんな問題点もあると思うんですけれども、そのあたりはもう明確になってますでしょうか。
◎西 生涯学習課長 今委員ご指摘の問題点、非常に実際に進めるにあたりまして多々ございます。ただ、大きな点だけ申し上げますと、今申し上げました講習会2万人強となりますと、非常に多数の方が来られるわけでありまして、その対象者に対するいわゆる募集でございますね。またその後の受け付け、また講習会当日におけます会場の例えば受付でありますとか、どういうふうな運営をするか、そういった要員をどう確保するかという問題がございます。それから2点目としましては、それだけの会場数を確保する必要がございます。その場合に、やはり核となりますインターネット設備が整備されている学校数、まだまだ少ない現状がございます。それと3点目としましては、例えばそれが学校のコンピューターを使うとなりましたらセキュリティーの問題、また故障のときの対応、そうした問題が考えられます。以上でございます。
◆吉川 委員 2万人強の方が非常に短期間の間で講習を受けていただくということで、その運営はもう大変なことであるなというのは容易に想像ができることでございますので、まず、この点に関しては、私3点要望を申し上げたいと思います。まず1つ目は、現在教育委員会さんの方で一生懸命やっていただいてますけれども、これは助役ですね、全庁でバックアップ体制といいますか、応援体制をぜひともつくっていただかないとスムーズな運営ができないんではないかなと、教育委員会さんだけで賄えるものではないような気がいたしますので、ご検討をお願いしたいと思います。
それから2点目の要望といたしましては、まずこの講習会の時期を、まず1回目をできるだけ早い時期に実施をしていただきたい。今、国を挙げて、このITに関してさまざまな施策が打たれている中で、堺市が迅速にそのことに対応していけるという行政能力を全国に発信する必要が私はあると思います。その上で、今回はある意味では非常にいい機会でございますので、まず一遍に2万1,000人はこれは難しいとは思いますけれども、まず1回目をできるだけ迅速に素早く実施をしていただいて、その中でさまざまな問題点を素早く収集していただいて、次の講習会に生かしていくということをお願いしたいと思います。
それから、3点目でございますけれども、平成12年度の予算審査特別委員会の中で、私は教育委員会の保有する資源の有効活用、リソースの有効活用についてお話をさせていただいたかと思うんですけれども、今回のこの講習会もいわば学校を使うわけで、学校施設及びその機材ですね、コンピューター等の機材を使う、これを一般の方が使っていただくという形になるのかなというふうに思うわけですけれども、これは学校が持っているこの資源を広く市民の方に開放するという第一歩を踏み出すという一つのモデルケースになるんではないかなというふうに考えます。したがいまして、単にIT講習だけをやった、よかったということではなくて、これからの学校のリソースをどのように市民の方に活用していただけるのかということを念頭に置いていただいて、この実施をしていただく。したがいまして、その中ではさまざまなことを情報収集したり、これから将来起こり得るであろうそのリソースの有効活用についての課題も出てくると思います。ですから、その点をしっかりと考えていただきながら、どうかこのIT講習を実施をしていただきたいというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
◎道浦 学校教育部長 ただいま委員ご指摘の問題は、非常に大きな示唆に富んでいると、このIT講習を通じまして、学校の地域社会に対する役割また機能というのが再認識されまして、地域社会と密接な連携が図れるものと考えております。また、教育委員会といたしましても、これを契機に、IT講習事業を通じて得たノウハウというものを、今後、学校開放という面で生かしてまいりたいと、そのように考えております。以上です。
◆吉川 委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。それから加えまして、情報化の流れは非常に早い速度で進んでおりまして、一方では、このIT革命について不安を覚える方、または講習会をやっても行きたくないと思われる方、必ずいらっしゃると思いますし、特にご年配の方はご心配をされている、こういう社会になっていくこと自身に不安を覚えられている、そういうことに関しましても、どうか生涯学習という観点で十分なフォローをお願いをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。