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◆吉川 委員  おはようございます。公明党の吉川でございます。私の方からは、IT基礎技能講習について、学校図書について、それから教育改革審議会の答申のうち、養護教育のあり方について、この3点について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、IT講習会でございますが、今月の8日に募集を締め切った当市開催の第1回IT講習会は、大変な反響で定員の約10倍の応募があったと、このように伺っております。既にこの講習会も始まっているようでございまして、市民の皆さんの関心の高さには私も驚いたわけでございます。この件につきましては、非常にきついスケジュールの中でさまざまな諸課題をクリアしながら、何とか実施にこぎ着けていただきました生涯学習の皆様を、私は高く評価をしたいと思います。それとともに感謝を申し上げたい。
 それで、始まったばかりで申しわけないんですけれども、このIT講習会の今後の予定、これを大まかで結構でございますので、お知らせいただきたいと思います。

◎西 生涯学習課長   今、委員おっしゃったとおり、平成12年度のIT講習会につきましては、既にこの3月16日に東百舌鳥公民館で初めて実施いたしました。現在、30日までの間にかけまして、合計12の講習会を実施させていただいているところでございます。平成13年度につきましては、青少年センター、青少年の家、東百舌鳥公民館、女性センター、解放会館等々の各施設におきましても随時開催しまして、また、夏休み期間中の本市立小・中学校のコンピューター室を利用した講習会とあわせまして、この5月から来年3月までの毎月、いずれの施設、会場においても市民に受講していただけるよう計画しております。最終的には2万4,000人の市民を対象としたIT講習会を開催したいと考えております。なお、この場合の会場数、先ほどの例えば小・中学校でありますとか、合計いたしますと、恐らく120カ所を超え、また、講習会につきましても、800回を超える数になると考えております。
 また当面の予定ですけれども、この5月及び6月に実施する講習会につきましては、広報さかい4月号に募集記事を掲載いたします。内容につきましては、4施設で合計42の講習会を開催し、840人の受講者を募集いたします。なお、1つの講習会に要する時間は12時間で、2日ないし4日間のコースで受講していただきます。また、7月以降、来年3月までの講習会につきましては、今後、広報さかいで随時掲載いたして、できるだけ早く市民に知っていただけるよう配慮したいと考えております。以上でございます。

◆吉川 委員  ありがとうございます。IT革命の波を国の大きな力にするためには、一つの課題としてデジタルデバイドの解消があることはさまざまなところで論じられているわけでございます。その解決策の一つとして、今回のIT講習会が実施をされていると、今後の当市の開催分についても、先ほどご報告いただきましたが、2万4,000人が残っているわけでございまして、これについては全力で取り組んでいただきたいというふうに思います。
 ただ、今回第1回目でございまして、お知らせから応募までの期間が若干短かったのではないのかなというふうなこともございますので、この点にもちょっとご配慮を今後いただきたい。
 それから、せっかく意識を持った人が講習を受けていただいてるわけですので、例えば、もうやられているのかどうかわからないんですが、よかったか悪かったのかというアンケートではなくて、その得た技能をどういうふうな方面へ使っていくのかとか、自分はどういうふうな堺市の情報基盤が欲しいのかとか、そのようなアンケートをやってみてもおもしろいのではないかなというふうに思いますので、一度ご検討をいただくことをお願いして、この質問を終わりたいと思います。

 次に、学校図書でございますけれども、教育課程において良書に親しむことの重要性、これについては我が党の大綱質疑でもこれは述べさせていただきました。平成13年度予算案には、学校図書館用図書の整備として小学校の学級単位、1万6,000円から1万9,000円に、中学・高校については2万4,000円から3万7,000円に拡充をいただき、大変に喜んでおります。また、図書館費も大幅に拡充をいただきまして、蔵書を随分ふやしていただけると、このことについても大変喜ばしいことであるというふうに思っております。
 ただ、この図書については充実をこれからしていただくわけでございますけれども、実際それが活用されなければ、これは意味がないことでございまして、各学校もいろいろなご努力はされていることと思いますけれども、子どもたちがより図書を活用できるように、さらに工夫をしていただきたい。あと、例えば小学生なんかは図書館に行くのが距離的にも非常に大変なわけでございますので、図書館に非常にたくさんの蔵書があるわけでございますが、この書籍を、例えば各学校に巡回していただくとか、また、学校図書館の中で市内の図書館の蔵書をコンピューターで検索できるとか、こういうふうな有効な手段をとっていただいたらどうかなというふうに思うんですが、どうでしょうか。

◎鳥井 学校指導課長  現在、小学校3年生の社会科の授業の一環といたしまして公立図書館の見学を行ってございます。その際、図書館の方から登録カードのつくり方や図書館利用についての説明を行いながら、子どもたちが自分で進んで図書館の本を活用できるような事業を展開してございます。また、特色ある学校園づくりの推進事業におきまして、図書館教育推進校では1,000冊、その他の学校におきましては200冊まで公立の図書館から6カ月単位で借りることができる団体貸し出しという制度を利用し、子どもたちが多くの本に触れる機会をつくってございます。ところが、さらに子どもたちにとって有効に図書館の本を活用するという上では、今後、団体貸し出しの本の入れかえのサイクルを早くするなど、またはコンピューターを使って、いろんな形で検索できる方法などをこれから研究してまいりたいと思いますけれども、これらの制度をより有効に活用いたしまして、子どもたちが本に親しむ機会をふやすように工夫してまいりたいと考えてございます。以上です。

◆吉川 委員  ぜひ、そのご努力をお願いをしたいと思います。私の地元の美木多小学校では、学校の協力を得ながら、PTAの保護者の皆さんが学校図書館の図書の修繕のボランティアをやっておりました。また、保護者の皆さんに呼びかけて、家庭で不要になった児童図書を回収して100冊以上の寄贈ができたということも聞いております。さまざまな地域の皆さんの協力を得ながら、図書に対する意識を高めていくということも非常に大事な取り組みであると思いますので、そういったこともいろいろ評価いただきながら、さらにご努力をお願いをいたしておきます。

 次に3点目、教育改革審議会の答申のうち養護教育について、これは前回の文教委員会でも一部議論をいたしました。きょうは本年度最終の委員会でございまして、これまでの議論の中で明確になっていない部分を再度ですね、前回と重なる部分もあるかもしれませんけれども、質問をしたいと思います。
 まず、さきの本会議で我が党の中村議員の質問に対して、答申後の検討会で一定のまとめを行い、その結果を公表の上、市民の皆様を初め関係各位のご意見をいただき、教育委員会としての方針を策定していくという答弁がございましたけれども、この内容については、当然、養護教育のあり方でも、そのプロセスを踏まれることに間違いはないかどうか確認したいと思います。

◎筧 教育政策課長  先ほど委員が言われましたことにつきまして、この養護教育につきましても、当然同じプロセスを踏んでまいりたいということでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  ということは、方針策定までには必ずさまざまな皆さんのご意見をいただくということを確認いたしました。この養護教育のあり方に対する検討会、この進捗状況でございますけれども、既に検討会は終了したというお話が百舌鳥養護学校長の方から保護者に伝えられているということをちょっと聞いたわけでございますけれども、これはどうなってるんでしょうか。

◎筧 教育政策課長  今、委員おっしゃった分でございますが、これは1月19日に6回目の養護教育の検討会を開いております。その6回目につきましては、検討会そのもののまとめといいますか、方向性ということで話し合いをした分でございまして、その中には当然いろんな意見も出ておりました。それを現在、それ以後ですけれども、意見の調整等の最終のまとめ案を作成する作業を今行っております。時間的には少々時間を費やしておりますけれども、現在、そういう作業をしているということで、お話のありました部分につきましては、当該の校長にも確認をいたしまして、そのような話をしたということは確認しておりますけれども、実質、終了したという形ではございませんで、まだ継続をして、今そういう作業をしているということでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  そのまとめというのは、いつごろをめどに完了されるんでしょうか。

◎筧 教育政策課長  めどとしましてはできるだけ早く、我々としてまとめをつくっていきたいというふうに考えておりまして、特にこの時期ということで今お示しすることはできませんけれども、できるだけ早くというふうに考えております。以上でございます。

◆吉川 委員  既に答申から半年が経過しました。できるだけ早くという言葉もたくさん聞いたわけですけれども、目標をしっかりと定めていただいて、少しでもですね、何も急げと言っているわけではございませんので、いつをめどに、そのまとめを完了し、皆さんの意見を聞いて、いつをめどに方針を策定していくのかということは明らかにしていただきたいというふうに思います。
 それから、前回も答申の内容について同様の質問をしたわけでございますけれども、これからの養護教育のあるべき姿を、これは教育委員会としてどう考えているのか、お答えいただきたいと思います。

◎鳥井 学校指導課長  現在、養護教育につきましては、いわゆる堺市教育重点目標というものがございまして、その中には、障害のある子どもが自己の持つ能力や可能性を最大限に伸ばし、自立し、積極的に社会参加するための基盤となる生き方を培うことをねらいとし、一人一人の障害の状況、特別なニーズ等に応じたきめ細かい指導を一層充実するというふうに書いてございますし、このとおり、今教育を進めているわけでございますが、これからの養護教育のあるべき姿については、養護教育検討会で最終の整理を行っているところでございます。障害のある子どもたちは、まず、地域社会の一員であるという基本認識のもとに、障害のある子ども一人一人の障害の状況に応じたきめ細かな配慮ある教育の充実を図ること、及び障害のない子どもと障害のある子どもがともに学び、支え合う教育の充実を図ってまいることであると考えてございます。以上です。

◆吉川 委員  答申の中にも前回申し上げました、これからの養護教育のあるべき姿というのが述べられております。そのあるべき姿を述べられた後、大きく分けて2つの方法論が記載をされているわけですけれども、このあるべき姿論から、この2つの方法論がどういう形で出てきたのか、これについてご説明をいただきたいと思います。

◎筧 教育政策課長  この最終といいますか、その答申が出た経過でございますけれども、まず、教育改革審議会の中間報告で、今後の審議の方向として2点あげられております。その2点と申しますのは、まずは府と市の役割分担、それから、養護教育センター的な機能の確立ということで、この2点について中間報告の中であげられまして、この分につきまして、あるべき姿ということを含めまして、養護教育部会、中間報告の後、審議会でそれぞれ部会を設立いたしまして、養護教育部会で今申しました点を審議をいただいたわけでございます。6人の委員によりまして審議をいただきました。その審議をいただいた中で、先ほど委員がおっしゃいました養護教育センターの設置とその機能、それから百舌鳥養護学校の今後のあり方として、本校、分校のあり方、これの答申をいただいたわけでございます。
 その経過でございますけれども、養護教育センターの設置につきましては、これからは地域の学校が今まで以上に養護教育に取り組んでいく必要があるとの考えから、養護学級担当教員はもちろんのことですけれども、通常の学級を担当する教員を含めた教員全体の指導力の向上を図る必要があるとして、教員の資質向上のために研修機能を果たすこと、あるいは障害のある子どもを持つ保護者の相談に応じること、養護教育に関する今日的課題や指導方法に関する調査研究、教材開発、情報発信を行うことのために、養護教育センターを設置する必要があるという結論に至ったものでございます。
 また、百舌鳥養護学校本校につきましては、そこに在籍している障害のある子どもさんの教育だけではなく、地域の小・中学校のすべての養護教育に貢献するといいますか、支援をするということが必要であるという意見がその部会の中で大勢を占めました。今までに蓄積してきた養護学校が持っている養護教育に関するノウハウを養護教育センターに提供し、かつ今後の養護教育に関して実践的な役割を果たす必要があるということで、本校のあるべき姿ということの結論に至ったものでございます。
 また、百舌鳥養護学校分校につきましては、今までの実践につきましては高く評価ができるということでございますけれども、その実践が百舌鳥養護学校分校の中で完結されているという点について、それでいいのかというふうな形の意見がございまして、実践をしながら、他の子どもたちとふれあう機会を多くつくっていくことが望ましいと、さらに保護者も重度の子どもたちの保護者だけで支え合うという関係ではなく、他の子どもさんの保護者の理解と支え合うということが大切であるということを踏まえまして、百舌鳥養護学校分校と同じ機能を持つ府立堺養護学校が近隣に存在をし、受け入れ体制が整ってきているということから、今後、分校の役割を府立堺養護学校に移していくことが望ましいという結論に達したものでございます。経過といたしましてはそういうことでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  少し、この百舌鳥養護学校分校のあり方について的を絞りたいわけでございますけれども、今のご答弁ですと、まず百舌鳥養護学校分校の実践は評価できるけれども、百舌鳥養護学校分校内でその実践が完結されているという問題があるということと、それから、実践をしながら他の子どもたちとふれあう機会をより多く持った方がいいという話。それから、保護者も重度の子どもたち、保護者の方々にとっても重度の子どもさんたちの保護者だけで支え合うということではなくて、もっといろんな子どもたちの保護者と理解を得ることが大切であるということ。それから、近くに百舌鳥養護学校分校と同じ機能を持つ府立堺養護学校があるいうこと、そこの府立堺養護学校の受け入れ体制が十分整っているという、この理由から今回の答申の結果が出たというふうに理解してよろしいでしょうか。
◎筧 教育政策課長  今申しましたようなことでございまして、委員おっしゃた形の中で、審議の経過としてはそういう経過を経て、最終的に答申に至ったということでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  先ほど養護教育のあるべき姿の中で、一人一人の障害の状況に応じたきめ細かな配慮ある教育の充実を図ることが必要であるというふうにご答弁いただいたわけでございますけれども、その観点が、今の理由からは見つからないわけですけれども、どうでしょうか。

◎筧 教育政策課長  答申としましては、当然、一人一人の子どもさんのニーズということになるわけでございますけれども、この答申自身は、特に百舌鳥養護学校分校の部分につきましては、先ほど申しました理由の中で、特に府と市の役割分担ということが中間報告の中にございまして、その中で従来養護学校につきましては、設置義務が大阪府にあるというような観点の中で、こういうような結論に達したわけでありますけれども、今おっしゃっております一人一人の部分について、そのあたりにつきましては、今検討会が開かれておりまして、その中でも検討いたしていくところでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  府と市の役割分担を前提に皆さんが話を進められているということであれば、これは皆さんが日ごろおっしゃってる、あるべき姿から論じたということから外れると私は思うんですけれども、どうでしょうか。

◎鳥井 学校指導課長  ただいま教育政策課長がご答弁申し上げました4点ほどの中にですけれども、実践をしながら、他の子どもたちとふれあう機会であるとか、こういったこと、または同じ機能を持つ府立堺養護学校ということの中で、今委員ご指摘ございました一人一人の障害の状況に応じた、きめ細かな配慮ある教育、これは府立堺養護学校におきましても、当然行われていることでございますし、今、申し上げた中の文言には載ってございませんけれども、それを踏まえながら論議はされていたものでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  ということは、この観点は府立堺養護学校が十分それを図っていくということを皆さんは確信をされているということですね。
 答申の中には、障害のある子ども一人一人が持つ特別な教育ニーズに応じた教育を一層充実する必要がある。一層充実する方向性は府立堺養護学校にはあるんでしょうか。

◎鳥井 学校指導課長  ただいま府立堺養護学校の方につきましても、年々その方向で充実はされてきてございます。また、そういうこともいろいろと連携をとりながら、市の役割、府の役割を議論してきたところでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  先ほどのご答弁の中、また、今のご答弁の中では、府立堺養護学校の受け入れ体制が整ってきたというふうなこと、それから、そういった問題について既にいろいろ議論されているというふうなことが今ご答弁ございましたけれども、この府立堺養護学校の受け入れ体制が十分に整ってきていると、これはどういうことでしょうか。

◎鳥井 学校指導課長  堺市の百舌鳥養護学校につきましては、先駆的にやってきたわけでございますけれども、府立堺養護学校につきましても、重度の子どもたちが入ってございますし、そういう面では堺市と同じような形で、今充実がされているということでございます。

◆吉川 委員  もう少し明確にお話しいただきたいんですけれども、何をもって受け入れ体制が整ってきたという判断をされているかということなんです。

◎芝村 学校教育部次長  児童・生徒一人一人のニーズに応じた教育を行うということにつきましても、当然、本市の百舌鳥養護学校分校においても充実されているところてはあるわけですけれども、府立堺養護学校とのさまざまな観点での一人一人のニーズに応じたケアがどの程度なされているかということをそれぞれ比較させていただいて、養護教育部会といいますか、審議会の中でも比較がなされまして、いわゆる医療の面あるいは自立活動の支援の面、そういった中での医師の配置でありますとか、あるいは専門的な指導員の人数でありますとか、あるいは、そういった訓練にかかわる部分の施設等の充実も府立堺養護学校ではなされているということを確認してございます。以上でございます。

◆吉川 委員  何をおっしゃっているのか、よくわからないんですけれども、もう少し具体的に本当はおっしゃっていただきたいんですが。じゃあ、そういう専門的な検討というのは、この審議会の中で百舌鳥養護学校分校とですね、いわゆる審議会では百舌鳥養護学校分校は府立堺養護学校にゆだねるという結論を出されています。それはなぜなのかというお話を今聞きました。4つの観点があったということですけれども、その中で1つ抜けているんではないかと思う部分を私今お聞きしているんですけれどもね。ですから、その受け皿という非常に抽象的な言葉で処理することはできないと思うんですけれども、では、今ご答弁いただきましたそういう専門的な審議というのは、この教育改革審議会の中でなされているんでしょうか。

◎筧 教育政策課長  審議会の中では、現状の大阪府の養護教育の経過といいますか、義務教育化されて以後の大阪府の養護学校の年々の内容の向上といいますか、そういった中身については審議の中で話が出ております。以上でございます。

◆吉川 委員  経過とか大まかなことを聞いているんではなくて、もう一度聞き直しますけれども、皆さんは先ほどおっしゃったわけです。府立堺養護学校の受け入れ体制が十分整っていると判断したと、当然審議会の答申もそれが書かれています。これはどういうことを指して言うのか、もう少し具体的にお答えいただきたいと思います。

◎芝村 学校教育部次長  審議会の専門部会におきましても、さまざまな観点で検討されたわけでありますけれども、とりわけ、一人一人のニーズに応じた指導・配慮といった点につきましては、例えば教育課程の面、自立活動の面、主治医との連携、定期健診の面、医療的ケアの配慮といった面、教室における整備状況の面、それぞれの観点から百舌鳥養護学校分校の状況、府立堺養護学校の状況を検討させていただきました。以上でございます。

◆吉川 委員  それをまとめて簡潔に言うと、要するに、府立堺養護学校でも通学できる条件が整ったという解釈でよろしいんでしょうか。

◎芝村 学校教育部次長  審議会の答申としては、そのように述べられていると受けとめております。以上でございます。

◆吉川 委員  皆さんはどう判断されているんですか。

◎筧 教育政策課長  現在、その答申を受けまして、実質的にゆだねるという形の中の部分について検討を今しております。その最終的なまとめと、今先ほどから時期だということでございますけれども、その中で先ほど学校教育部の方でお答えをいたしました部分、養護教育検討会の中でもその部分、詳細について検討し、その対応も含めて検討を今しているというところでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  その検討会、指示代名詞と検討会だけで文章が今構成されているんですけれども、要は受け皿ができるということは、将来的に百舌鳥養護学校分校でなくても、府立堺養護学校で通学できる環境が整った、あるいは整えるということだと思うんですね。そうでないと、さっきおっしゃった多くの子どもたちとふれあう機会を持たないといけないという、百舌鳥養護学校分校を府立堺養護学校にゆだねる理由が成り立たないわけですね。わかります、言ってること。多くの子どもたちとふれあわないといけないということであれば、通学しないと、ふれあうことできませんね。審議会の要点記録の中でも審議会の委員さんから、就学が十分保障されているものでなければならないというお話も出ております。ですから、この通学を前提に先ほどおっしゃった府立堺養護学校にゆだねるというメリットが私は初めて出てくるのではないかいうふうに思うんですけれども、それはどうでしょうか。

◎原田 教育委員会総務部次長  先ほどから学校教育部次長の方からも答弁してますように、いわゆる審議会の中では、そういったことで答申として出されてございますが、教育委員会としては、教育政策課長が答弁してますように現在検討中でございますので、その点ご了解いただきたいと思います。以上です。

◆吉川 委員  前々回の文教委員会のときに私は皆さんに審議会の答申の扱いについてお聞きをいたしました。皆さんは、そのときにご答弁されたのは、審議会の答申をあくまでも尊重して、その線に沿ってその実行をいかにスムーズにするかという検討をするんだとおっしゃっているわけですから、審議会の答申は答申、教育委員会の意見は意見、別ですということにはならない。ですから、必ずそれはつながっていきますよね、それでいいんですね。
 そしたら、例えば今、通学するということを前提に多くのメリットが得られるということであれば、当然、通学できる環境を整えないといけないというふうに思うんですけれども、それは皆さん整ったと、先ほど審議会ではそうい判断しているとおっしゃいましたけれども,例えばですね、現在、この百舌鳥養護学校分校に通学している子どもたちの中で、就学相談をする段階で、府立堺養護学校ではもう通学無理です。訪問学級になりますというふうに言われて、百舌鳥養護学校分校に就学せざるを得なかったという、こういう事例はございますか。

◎鳥井 学校指導課長  ただいまのご質問でございますけれども、現在、百舌鳥養護学校分校に在籍している児童・生徒につきましても、本市の障害児就学指導委員会で通学可能と判断した児童・生徒でございます。したがいまし、今、委員ご指摘があるようなことは、本市の障害児就学指導委員会ではなされてございません。

◆吉川 委員  そうですね、だから通学可能というのは、百舌鳥養護学校分校に通学可能ということなんですけれども、私はお聞きしたのは、現在百舌鳥養護学校分校に通学している子どもたちの中で、就学相談の段階で、府立堺養護学校がありますよと皆さんがおっしゃられて、府立堺養護学校に行ったと、だけれども、ここに通学したいといったけれども、府立堺養護学校では無理ですと言われて仕方なしに、仕方なしという言い方語弊があるかもしれませんが、百舌鳥養護学校分校に就学せざるを得なかった子どもたちというのはいるんでしょうかということなんです。

◎鳥井 学校指導課長  先ほどもご答弁をさせていただきましたけれども、障害児就学指導委員会で一応判断をして、保護者と話をしながら、保護者の意向に従って学校を決めるということでございますので、受け入れ側としての府立堺養護学校の方が、うちでは受け入れられないとか、そういうことは府立堺養護学校は言えないという状況でございますので、あくまでも障害児就学指導委員会の中でそういった議論がなされて一応の決定、決定といいますか、判定をさせていただいたということでございますので、行けないから百舌鳥養護学校分校に来るようになったというような議論は今までしてございません。以上です。

◆吉川 委員  それは事実ですか。

◎鳥井 学校指導課長  障害児就学指導委員会の方には、本市の学校指導課の方も出席してございますので、それは私の申し上げたとおりでございます。以上です。

◆吉川 委員  私ですね、いろいろ自分で調べさせていただきました。現在、百舌鳥養護学校分校には12名の子どもさんが通学をされておりますけれども、そのうち6名の方は相談の段階で、府立堺養護学校では無理や、だから百舌鳥養護学校分校ですよと言われたと、残念ながら2名の方が亡くなられたわけでございますけれども、その方を入れると14名中8名が府立堺養護学校では受け入れが無理と言われて百舌鳥養護学校分校に就学してるんですよ。この事実、ご存じないんですか、そんなこと知らないと言うんですか。

◎鳥井 学校指導課長  先ほどもご答弁申し上げましたように、そういうことについては、この障害児就学指導委員会では議論すべきような内容ではないというふうに存じております。

◆吉川 委員  来年度1名の方が百舌鳥養護学校分校に来られます。この方に対して皆さんはどういう就学相談の段階でどういうアドバイスしたんですか。

◎鳥井 学校指導課長  就学に際しましては、府立堺養護学校並びに百舌鳥養護学校分校という保護者の選択肢がございますので、両方の学校の状況を説明しながら就学指導を進めてきたというふうにお伺いしております。以上です。

◆吉川 委員  その結果、百舌鳥養護学校分校をその方が選ばれた理由はどういうことですか。

◎鳥井 学校指導課長  いろいろと条件を整備しながら、保護者としてはいろいろ、我が子のことですので、悩んで決められたと思いますけれども、中の一つの要因として通学タクシーというような要因もあったかと推測いたします。

◆吉川 委員  そのタクシー、バスにこだわって百舌鳥養護学校分校にされたんでしょうか。

◎鳥井 学校指導課長  ただいまも申し上げましたように、いろいろな条件、要因をかんがみたと思いますけれども、一つの要件として、そういった通学タクシーのことも考えられたということだと解釈してございます。

◆吉川 委員  バスとかタクシーというのは手段なんですよ。ですから、多分この保護者の方は通学できない、府立堺養護学校では通学できないと判断された。だから百舌鳥養護学校分校を選ばれたと思います。ですから、私はですね、一度皆さんも、いろいろ保護者の皆さんの実態をきちっと掌握してほしいんですが、通学するというのは、非常に私は大事なことではないかなと、今回、よくよくこの答申の内容を読んでみると、また、この議論の過程を記録した要点記録を読んでも、この百舌鳥養護学校分校を府立堺養護学校にゆだねる上では、通学するという、これが前提でさまざまなメリットがあって、だから、ゆだねてもいいんではないかというふうな結論を出されているんではないかなというふうに思うんですね。ですけれども、この審議会にですね、例えば今、私が申し上げたような状況が資料としてまた情報として提供されなければ、議論がきっちりできないというふうに思うんですが、そうした、今私が調べたと言いましたけれども、こういう状況とかを、この検討会に皆さんは情報として提供されているんですか。

◎筧 教育政策課長  審議会のメンバーにつきましては、養護学校の、府立堺養護学校あるいは百舌鳥養護学校分校・本校の資料あるいはその状況については、例えば百舌鳥養護学校の部分につきましては、校長からの聞き取りをいたしておりますし、府立堺養護学校の分につきましては、資料を提供といいますか、資料はあてております。以上でございます。

◆吉川 委員  ですからね、大事なのは、通学できるかできないかということが今論点になってるわけで、その部分に関しての資料はちゃんと情報として審議会に提供されているんですかということなんですが。

◎芝村 学校教育部次長  審議会の専門部会の中でも、それぞれの通学支援の状況について私どもも説明させていただいて、いわゆる資料提供をさせていただきました。以上でございます。

◆吉川 委員  ということは、その資料をもとに府立堺養護学校としては受け皿として通学が可能という判断をされたというふうに理解していいんでしょうか。

◎鳥井 学校指導課長  今、委員ご指摘ございましたように、そういうことであるということでございます。

◆吉川 委員  教育委員会として、この百舌鳥養護学校のあるべき姿を実現する上で百舌鳥養護学校分校のあり方をどう考えますか。

◎筧 教育政策課長  先ほどから申しておりますように、現在、その答申を受けまして、どうあるべきかについては、今検討いたしておるところでございまして、最終的にまとめを今しておりますので、いましばらくお待ちをいただきたいというふうに思います。

◆吉川 委員  ということは、皆さんは答申を受けてから百舌鳥養護学校分校のあり方を考えるということですね。済みません、言い方わかりにくいですね。答申を受けた後に、その答申内容に基づいて百舌鳥養護学校分校のあり方を皆さんは考えられるということですね。

◎筧 教育政策課長  我々といたしまして、その答申を尊重する中で今検討いたしておりますので、答申にそう書かれております部分、それにつきまして検討いたしているということでございます。以上でございます。

◆吉川 委員  この審議会の各部会の要点記録の中に、ある委員さんが、百舌鳥養護学校分校を廃止すれば児童・生徒の方に不利益が生じると感じられるので、なぜ百舌鳥養護学校分校を廃止するのかについて、その根拠を保護者に十分説明する必要があるという意見を述べられております。ここで教育委員会事務局の皆さんは何と言われたかというと、廃止されるということを保護者は薄々感じている、危機意識を持っている。校長、教頭は廃止される方向にあることを認識している。ということは、答申を受ける前に皆さんの認識が、百舌鳥養護学校分校を廃止するんだという認識が前もってあって、皆さんは答申したというとこにならないんですか。

◎筧 教育政策課長  要点記録には、そういう形でそういう発言があったということでございますけれども、あくまでも答申を受けて、それを検討した後、まとめをつくり、それをお示しをして意見を聞く中で、最終的な教育委員会としての方針を決めていきたいということでございますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

◆吉川 委員  また、この要点記録の中には、ある委員さんは、これは部会長ですね。百舌鳥養護学校分校は廃止するということでまとめておきたい。また、教員や保護者に対するヒアリングは行わず、経過措置の過程で細かいフォローを行うことにしたい。ということは、この問題については、皆さんは正確な情報を審議会に提出することもなく、事前に、要するに皆さんの考えを先にお述べになった上で、さらに、そのヒアリングを行わずに審議が進められたというふうに私は思うんです。当然そういう状況下で審議された結果に対しては、私は非常に疑問を持たざるを得ないというのが今の心情でございます。しかし、私はこの百舌鳥養護学校分校なくす、なくさないという、こういう議論はしたくないわけでございまして、百舌鳥養護学校分校に通う子どもたちと同じ条件のこれから就学するであろう堺の子どもたちにとって、どういう教育が一番いいのか、その結論を出すべきであると、皆さんのさまざまな思惑によってそれをゆがめられては困るというふうに思います。そして、その結論があくまでも通学を前提に結論づけられていくということであるならば、通学するための条件整備、要する府立堺養護学校に通学するための条件整備をした上で、その実施をしなければならないというふうに考えるわけですけれども、どうでしょうか。

◎原田 教育委員会総務部次長  先ほどから答弁してますように、まだ現在、まとめというのはでき上がっておりません。ですから、今、委員さんご指摘の点、そういった点も踏まえまして、最終的なまとめの方に反映させていきたいと、そのように考えてございます。以上です。

◆吉川 委員  もうこれ以上議論しても、まとめができてないということなんで、何を言ってもそういうことになってしまうわけで、議論がもうこれ以上進展しないんで、私は保護者の皆様も、百舌鳥養護学校分校にこだわっておられるわけではないというふうに思います。同じ子どもたちが、より多くの子どもたちとふれあう場で、通学して、そこで教育を受けられるのであれば、私は納得をされるんではないか。当然、その理由はきちっと説明しないといけない。だけれども、百舌鳥養護学校分校がなくなって、府立堺養護学校に行ったけれども、結局は訪問学級になってしまうという、こういう結果になっては、これは皆さんが言っておられる、あるべき姿と大きく反するんではないかなというふうに思うわけです。ですから、これに対して私たちは堺の子どもたちでございますので、全力で、その実現に向けてご努力をいただきたい。
 先日、私は地元の小学校、中学校の卒業式に出席をさせていただきました。蛍の光に送られれながら、成長の喜びと別れの寂しさと、多くの貴重な学校での思い出に、子どもたちの目には大粒の純粋な涙がこぼれ落ちるのを大きな感動を持って拝見したわけでございます。これは学校に通って、たくさんの友達と、そして先生方と、また校舎や校庭にふれあってこそ、はぐくまれたものではないかなというふうに思います。訪問学級ではなく、通学の重要性は、いかなる条件下であっても私たち大人が子どもたちにそれを保障すべきであると強く訴えておきたいと思います。特にこの件に関しましては、我が党も本会議で申し述べさせていただきましたように、通学を前提とした子どもたちの教育が保障される受け皿として府立堺養護学校が十分にその役割を果たさない限り、百舌鳥養護学校分校の役割を府立堺養護学校にゆだねることに対しては賛成できないということを明言いたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

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