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平成19年6月14日総務財政常任委員会

◆吉川 委員  公明党の吉川でございます。また1年間、総務財政委員会でお世話になりますが、どうかよろしくお願いを申し上げます。池川補佐官もお帰りなさい。またよろしくお願いします。ちょっと肥えはったん違いますの。
 先般、皆様の方から自由都市・堺ルネサンス計画改定版の案をお示しをいただきました。6月11日から既にパブリックコメントも始まっているやに伺ってお るわけでございますが、この改定案、その目的といたしましては、事業の進捗に応じた見直しを行うとともに、新たに取り組む重点的な事業を追加するなど、計 画の進行管理を徹底することによって、その着実な実現を図っていくというふうにされているわけでございます。
 そこでお尋ねをいたしますけれども、このルネサンス計画に位置づけられております142のそれぞれの事業、この進行管理、これはどのような体制で行われているんでしょうか。


◎西川 政策企画担当課長  お尋ねでございますルネサンス計画の主な取り組みとして掲載させていただいておる事業でございますが、この進行管理につきま しては、一義的には各事業を展開いたします部局において行うものと、しかしながらそれら進捗状況の把握並びに情報共有に努めまして、今後のルネサンス計画 への反映並びに重点施策の着実な実現に向けた庁内調整等につきましては、一元的に企画部にて行うものと考えております。以上でございます。


◆吉川 委員  それぞれの事業について、事業の性格にもよるんでしょうけれども、各担当の部局が進捗の管理を努められておると、そして総合的には企画部 が一元的に調整も含めて管理をされているということでございますけれども、そういう体制、進捗管理をきちっと行うというのは、事業を進行させる上で非常に 重要なことでございますけれども、例えばそれぞれの事業、プロジェクト、個々にですね、その進捗会議というようなものを定期的に開催をされているというよ うな形をとっておられるんでしょうか。


◎西川 政策企画担当課長  定期的な進捗管理でございますけども、これは予算執行と綿密に連結する内容でございます。予算執行の執行会議をまず昨今連結して行っている中で、各事業の進捗の条件についても把握をしておるところでございます。以上でございます。


◆吉川 委員  余り細かくはお聞きをいたしませんが、事業を進める上で、私はリスクを回避するということが非常に大切な話だというふうに思っておりま す。当然、計画段階で事業そのものが持つリスクというものは当然考えられて、それを回避するということは考えられているでしょうけれども、事業を進めてい く、推進していく中で新たに発見されるリスクというものについては、できるだけスピーディーにその対応が必要ではないかというふうに考えております。それ は、やはりコミュニケーションを関係部局がどれほど綿密にとっているかということと、事業の推進に対して、それぞれの部局がどれだけ意識をしているかどう かによると思うわけでございます。今回、このルネサンス計画の改定版と同時にお示しをいただきました、堺市の新行財政改革計画改定版、これを見せていただ きましても、特に評価システムの活用の部分では、マネジメントサイクルをしっかりと確立することが大切であるというふうに皆様もうたわれておるわけでござ いまして、そういう意味では、毎週やれとは申しませんけれども、定期的な進捗管理、プロジェクト管理を会議体という形でやる中で、そうしたリスク回避ある いは進行の障害になるものを取り除くための対策というのを、その都度明確にしていただきたいというふうに感じますので、どうかよろしくお願いをいたしま す。
 それで、先ほど企画部の役割というものを教えていただいたわけでございますけれども、このルネサンス計画の中には、大変大きなプロジェクト事業がござい ます。複数の部局にまたがって、その事業を推進していかなければならないというものもたくさんございますけれども、その中で特に、一元的な進捗管理をする という企画部の役割以外に果たさなければならないコーディネーターとしての役割、これはどのように認識をされているんでしょうか。


◎西川 政策企画担当課長  お示しのございました事業、こういう事業につきましては、えてして、短期間のうちにその成果を求められるというものでありま したりとか、他の機関と多岐にわたります調整が必要であったりとかいうことで、幾つもの業務を同一時間内に並行して行わなければいけないというようなこと が傾向にあると考えられます。このような場合はですね、企画部におきまして各局の進捗状況の把握並びにそれとあわせました他局間の、先ほどおっしゃられま したコーディネーター的役割、これを十分に果たしてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。


◆吉川 委員  企画部が果たす役割というのは非常に重要だとは思うんですけれども、実際に事業を進める上では、それぞれの原課の各局が果たす役割、これ が当然推進役として機能しなければならないと思うわけでございますけれども、それぞれの原課は、現在、それぞれのいわゆるルーチン業務も抱えられていると いうふうに私は認識しているわけですけれども、その上にさらに新しいというか、ルネサンス計画に位置づけられた事業を推進していかなければならないと、こ ういう2つのですね簡単に言うと、仕事を同時にやるだけのフレキシビリティのある組織になっているのかなというのが、少し私は不安に思うところでございま して、今回の組織改正といいますか、その中では、私の認識ですけれども、より今回は縦割り機能を強化されたというふうに認識をしております。それはそれで 一定のねらいがあってしかるべきだとは思うんですけれども、特にこうしたプロジェクト的な事業を推進する上ではですね、縦割りの壁を意識しないで自由にそ の担当者が仕事ができる仕組みづくりというものが必要になると思いますので、ぜひその点も工夫を、私はしていただきたいなというふうに思います。
 話は少し具体になるわけでございますけれども、ルネサンス計画、8つの重点施策のもとに142の事業が位置づけられておるわけですけれども、歴史と文化 を生かした都市魅力の創出という施策に位置づけられておりますサッカー・ナショナルトレーニングセンターの整備について、少し個別ではございますが、その 進捗を確認したいと思います。
 私もですね、このお話を伺ったときに少しわくわくしました。久しぶりに皆さんのお話を聞いてわくわくしたのは、何年ぶりとは言いませんけれども、本当に 久しぶりだなという気がいたしました。私も、少年のころは随分スポーツに、余り勉強はしなかったんですが、スポーツを一生懸命やっておりまして、スポーツ が果たす役割というのは、青少年の健全育成という視点も含めまして、大変成長期の子どもにとっては重要であると。また、今般生涯学習を考える中で成人の皆 さんにとっても非常に重要なものであると、さらに高齢者もカバーできるという非常に、まあ万能選手ではないんですけれども、スポーツというカテゴリーを大 事にするというのは市民にとっても大事だというふうに思っておりまして、その中で、国内最大級のサッカーのナショナルトレーニングセンターがこの堺に誘致 されるというお話を伺いまして、大変喜ばしく思いました。
 私の息子も実は小学校時代からサッカーをしているわけですけれども、こうした施設がこの中にできるというルネサンス計画に位置づけられているというわけでございますけれども、その整備について現在の進行状況、進捗状況をお聞かせいただきたいと思います。


◎森岡 企画推進担当課長  サッカー・ナショナルトレーニングセンターの整備の進捗状況についてでございますが、サッカー・ナショナルトレーニングセン ターの昨年10月の構想発表以降、堺市と財団法人日本サッカー協会の間で、施設整備に関しまして、利用者の利便性の向上及び利用促進につながります施設の あり方や機能などについて検討協議を重ねてまいりました。その後、おおむね基本協議を終えた状況でございます。
 本年4月には、事業推進のため、建設工事担当といたしまして建設局道路部に堺浜・NTC整備担当を設置いたしまして、現在、これまでの同協会との協議内容を踏まえまして設計業務を発注するところまで至っております。以上でございます。


◆吉川 委員  日本サッカー協会との協議を行っているということでございまして、設計業務を発注するところまで進んでいるよというお話でございますけれども、この日本サッカー協会との主な協議事項というのはどういう内容になっているんでしょうか。


◎森岡 企画推進担当課長  日本サッカー協会との主な協議事項でございますが、その内容といたしましては、サッカー日本代表チームも利用できますような クラブハウスとしての規模及び機能、人工芝サッカーピッチの品質水準、大規模大会開催時の利用者の動線及び必要施設の検討等が主な事項でございます。以上 でございます。


◆吉川 委員  大枠をその中で協議をいただいているということでございますけれども、このルネサンス計画が発表されたときに、サッカー・ナショナルト レーニングセンターの整備では、ここにございますように、平成20年度開設というふうに書かれておりました。記憶では、その平成20年に開催される北京オ リンピックを前にというお話で、一部開設というお話がございましたが、今回の改定案では、この方向性についてどのように見直しをされたんでしょうか。


◎森岡 企画推進担当課長  構想発表以降、この間で日本サッカー協会との検討協議を踏まえまして、施設・機能のあり方等につきましては、サッカー・ナ ショナルトレーニングセンターが地域のスポーツ振興はもとより、広く国内外のスポーツ活動の振興を図る施設といたしまして、当初構想の一部見直しを含め て、よりよい施設整備となるように取り組みを進めております。
 なお、当協会からも、長期間にわたり利用される施設であることからも、よりよい施設をつくるための協議を十分行うことが必要であり、北京オリンピック開 催前の一部開設にはこだわらないとの考え方が示されまして、施設整備につきましては、全施設を一体的にフルオープンさせることを基本として進めてまいりた いと考えております。以上でございます。


◆吉川 委員  それでは、その開設時期というのはどのように想定されたんでしょうか。


◎森岡 企画推進担当課長  全体開設の時期につきましては、今後速やかに設計業務の発注を行い、今年度内に工事を発注し、平成21年度中の全体開設をめざして取り組んでまいります。以上でございます。


◆吉川 委員  そういう形で今回修正をされたということでございますが、いずれにいたしましても、堺にとって大きな取り組みでございますので、先ほど申 し上げたような、さまざまなこれから起こるであろうリスクもきっちりと回避していただきながら、当初の目的を果たしていただきたいというふうに思います。 その中で1点、要望でございますけれども、先ほど申し上げたように、このスポーツというカテゴリーは、子どもにとっても大きな夢をはぐくむものであるとい うことから、このナショナルトレーニングセンター自身が堺市民により親しまれるように活用されるというソフト面の取り組み、これをこのハードウエアの整備 とともにですね、並行にしっかりと進めていただきたい。その段で、じゃあ、どういう方々とそれを協議するのかも含めましてですね、幅広い方々のご意見を ちょうだいして、この施設が完成後、本当に喜んでいただけるような形で活用されるように検討を進めていただきたいというふうに思うんですけれども、この点 についてどうでしょうか。


◎森岡 企画推進担当課長  今の委員の仰せのとおり、関係者の協議等も踏まえ、いろいろ今後積極的にこの効果を市全体に広げるように取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。


◆吉川 委員  1つ、今、例を取り上げさせていただいたわけでございますが、このルネサンス計画そのものについて、少し私の思いというものを述べさせて いただきたいと思いますけれども、まずその前に一般論としての計画のあり方、これをひとつ、皆さんもご認識をいただきたいというふうに思うわけでございま すけれども、これは私の勝手な思い込みかもしれませんが、皆さんはコンプライアンス、法令遵守という部分では、もうすごい能力を発揮されます。しかし、え てしてクリエイティブな作業というのは少し苦手な部分がございます。これをカバーするために民間活用をしたり、あるいはその分野の専門家に話を聞いたりと か、いろいろされているわけでございますが、何をするにしても、まず初めに計画を立てられると思うんですね。その計画が、私がイメージしている計画と時々 違うことがございます。計画の中には、やはり経営資源、人・物・金というものが明確に位置づけられているかどうか。そして、取り組みの中で幾つかのフレー ズがあると思うんですけれども、それがきちっと、計画ですから、計画されているかどうか。そして何よりも大切なことは、その取り組み内容のねらいが明確か どうかということにあるかと思います。こうしたことがきっちりと書れている計画というのが、私は目にすることが余りないわけでございますけれども、ぜひと も心がけてつくっていただきたいというふうに思います。
 そして、今、事業の評価というものが皆さん随分と意識していただくようになったわけでございますが、計画自身の評価というものも実はしていただきたいな というふうに思います。いろいろな計画があるわけですけれども、計画をつくった段階で、まずその計画自身を評価するということ、そして進むのかやめるのか 考え直すのかという判断をするわけでございますけれども、進む上では事業評価をしっかりやっていただくという、こういう仕組みをきっちりとつくっていただ きたいんだということが私の要望でございます。
 その中で時々ですね、いろんなことを進めていくと、やること、いわゆる手段が目的になってしまうことがえてしてございますけれども、そのときには、計画 にある目的に照らし合わせてどうなのかということをしっかりと評価をしていただきたい。そして、かねてから申し上げてますように、このルネサンス計画にあ るからという理由で仕事をするのではなくて、そこにある目的というものをしっかりと認識していただきたい。
 いま少し、この内容を全部見せていただくと、今のところやめるという話はございませんけれども、そういうのも余りあってはだめなのかもしれませんが、こ れはやめた方がいいんじゃないかというものも出てきても不思議ではないんじゃないかなというふうに思いますし、また、例えば乳幼児の、保育所のですね、待 機児童の解消なんかは前倒しにしていただいている部分もございます。そして、この見直す、ローリングをかけるたびに、よりスピーディーにやる、あるいはも う一度考え直す、あるいはやめるという言い方は変なのかもしれませんが、見直すという、そういうことがこのローリングのたびにお聞かせいただく、その理由 も含めてお聞かせいただければ、私たちが非常にですね、判断がしやすくなってくるんじゃないかなというふうに感じております。
 そうしたことを、これから1年間、いろんなことを議論をさせていただくわけでございますけれども、今申し上げたことをひとつ意識をしていただきながらお仕事をやっていただくように要望いたしまして、私の質問は終わりたいと思います。ありがとうございました。

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