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2008年(平成20年)03月14日総務財政常任委員会


◆吉川 委員  おはようございます。公明党の吉川でございます。私の方からは、泉北ニュータウンの近隣センターの共有地についてお伺いをしたいと思います。
 私、居住しておりますのは、泉北ニュータウンの鴨谷台というところでございまして、光明池から徒歩10分ぐらいのところでございますけれども、ご存じの とおり、泉北ニュータウンには、宮山台から始まって何々台という住所地がついたまちが順次開発をされてまいりました。そして、それぞれにあわせて16の、 いわゆる近隣センターと言われるものがございます。ニュータウンのまち開き当初は、若い世代の入居者がこぞって買い物に近隣センターを利用されて、大変に 活況を呈していたというふうに聞いております。
 しかし、モータリゼーションの進展と大型スーパー、大型郊外店の進出で徐々に近隣センターに陰りが出始め、経営者の高齢化とともに撤退、閉店するところ がふえてまいったわけでございます。歩いて買い物に行ける近隣センターの疲弊は、急速に進むニュータウンの居住者の高齢化にとって、今や大きな課題となっ ているわけでございます。こうした課題をどう解決していくのかは、後ほど議論をさせていただくこととして、まず、この近隣センターの約700台だったかと 思いますけれども、駐車場を含んだ共有スペースの管理についてお伺いをしたいと思います。
 これまで駐車場を含む近隣センターの共有スペースは、16カ所のうち12カ所が大阪府タウン管理財団の所有、残り4カ所が大阪府の所有であり、実質の管 理は、かつては財団法人大阪府泉北センター、現在、財団法人大阪府タウン管理財団泉北事業本部に委託をされて、まず行われているというふうに伺っておりま すけれども、まず、この点は、この認識はそれでよろしいでしょうか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問についてお答え申し上げます。
 委員おっしゃるとおりでございます。以上でございます。



◆吉川 委員  この駐車場を含む近隣センターの共有スペース、これを堺市が引き継ぐという話を伺っておりますけれども、その経緯をお示しいただきたいと思います。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問にお答えいたします。
 平成17年4月に大阪府から、ただいま委員おっしゃられました近隣センターを含む、オープンスペースを含む土地についての堺市への引き継ぎの打診がござ いまして、平成17年12月に堺市として引き継ぐということを回答いたしまして、その後、平成18年2月から引き継ぎに向けての協議を行いまして、きょう まで14回協議を重ねてまいっております。以上でございます。



◆吉川 委員  まず、平成17年7月に引き継ぎの話があったということでございますが、どういう内容の引き継ぎの話があったのか、お示しをいただきたいと思います。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問についてお答えいたします。
 平成17年4月に泉北ニュータウンの当時の企業局の資産について、府の方から処分をするので移管の手続を進めておると、ついては、泉ヶ丘プール横の第6 駐車場、栂・美木多駅北の駐車場用地につきまして、本市が駐車場用地として必要とする台数、面積等の確定をお願いするということでございまして、近隣セン ターにつきましては、センター内の共用スペース、駐車場、道路、当時の泉北センターの保有分を含むこの部分について、地域コミュニティの拡充など、まちづ くりのための種地として活用されるのが望ましいのではないかということで、本市に移管をお願いするというようなことで依頼がございました。以上でございま す。



◆吉川 委員  もう少し簡単に言うと、大阪府企業局は店じまいをするので、今まで管理をしておったニュータウンの近隣センターの共有地、これを堺市に引き継いでくれというお話かと思うんですけれども、そういう解釈でよろしいんでしょうか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまのご質問にお答えいたします。
 おっしゃるとおりでございます。



◆吉川 委員  ということは、まず、この話の発端は、大阪府の組織的な理由が事の起こりで堺市に引き継いでくれという話があったということを確認しておきたいと思います。
 それから、平成17年4月からこの話の協議をされているということでございますが、間もなく3年がたとうとしておるんですけれども、大変時間がかかって いると、私は、こういう土地があって、これを堺市に引き継いでくださいよ、府の行政から堺市の行政に話があった、非常に単純な話でございますので、これは すぐに解決というか、引き継ぎができるものというふうに感じておったんですけれども、どうして、これだけの時間がかかってくるんでしょうか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問についてお答えいたします。
 引き継ぎについて、これほどの時間を要した、そのわけはということでございますけれども、駐車場、この部分につきまして、引き継ぎ後の管理形態、引き継ぎ対象の範囲等についての検討・協議に時間を要してまいったというわけでございます。以上でございます。



◆吉川 委員  引き継いだ後の管理形態、それから範囲という話でございますけれども、平成17年4月に話があったときに、まず、その範囲についての明確な、この範囲を引き継いでくださいという、そういう話はなかったんでしょうか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問についてお答えいたします。
 範囲を最初から確定してなかったということでございますけれども、最初提示された近隣センターのオープンスペース並びに駐車場、栂、それと泉ケ丘の駐車 場につきまして、そういう範囲の提示がございましたが、引き継ぎにあたって、それを引き継ぐことが範囲、どの範囲を引き継ぐのかということにつきまして検 討を行ってまいったと、そういうわけでございます。以上でございます。



◆吉川 委員  いわゆる大阪府はこういう範囲を引き継いでくださいということに対して、堺市が、いや、そうじゃなくて、この範囲でしょうとか、そういう範囲の協議をしているということですか。引き継ぐための範囲をどうするのかという協議をしているということですか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまのご質問についてお答え申し上げます。
 範囲はと申しまして、先ほど説明させていただきましたが、正確に申しますと、近隣センターの駐車場を含むオープンスペース、通路部分、それとアーケー ド、それと駐車場がございます。このうちの、それら以上3点全部を引き継ぐのか、それとも例えばアーケード、この部分について引き継がないのか、そういう ことで引き継ぐ範囲というふうに先ほど説明させていただいたわけでございます。以上でございます。



◆吉川 委員  わかりました。屋根のこの辺までか、この部分かという話なのかなというイメージはあったんですが、基本的に、先ほどのご答弁では、この近 隣センターの共有地、いわゆるオープンスペースと言われてるものは堺市が引き継ぎますと、先ほど答弁をされました。された以上、どこまでの範囲という話で はなくて、それをどういう形で引き継ぐのかという、引き継ぐ以上はですね、半分だけ大阪府に残しておいてよとか、財団に残しておいてという、まず近隣セン ターのオープンスペースに対しては、もともとそんな話をするというのは矛盾してますよね。いわゆる近隣センターも含めた、今の駐車場は知りませんよ。この 近隣センターのオープンスペースについては、堺市が引き継ぐという話を前提に協議を進めてるわけですから、アーケードのあっちやこっちやという話では、私 はないというふうに思うわけですね。
 まず、行政間でそういう、いわゆる綱引きといいますか、大阪府と堺市がそこに住まわれてる住民の方のニーズや利益を横に置いとかれて、そういう協議をさ れているように感じたわけですけれども、この協議が長引いてるという中で、地域の住民の方々は不利益をこうむっていないんでしょうか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問についてお答えいたします。
 住民が不利益を受けているのではないかということでございますが、引き継ぎにあたりまして、市としても法令等を遵守した形で適正な管理、それに配慮した 形で引き継ぐ必要があると考えておりまして、このことが結果としまして、持続的な住民の利益にもつながっていくと、そういうものであると認識しておりま す。以上でございます。



◆吉川 委員  法令を遵守した適正な管理をするためにどうするかという検討に時間を要したと、それがひいては住民の利益につながるというご答弁でござい ましたけれども、先ほどのご答弁は、アーケード、こっちどうするとかこうするとかいう話で長引いてるという話だったじゃないですか。だから、少しですね、 その辺の皆さんの認識がちょっと私は違うのかなというふうな気がします。
 それで、少しほかの方々は多分何の話かわからないと思うんですけれども、住民の方が不利益をこうむっているという事例を1つご紹介申し上げたいと思うん ですが、ある地域の近隣センター、当然、併設される駐車場もございました。この駐車場、かつては大阪府の先ほど申し上げた財団法人大阪府泉北センターが管 理をしておったわけでございますけれども、当然、近隣センターに併設された駐車場ですから、買い物に来られた方が自由にそこに車をとめて買い物に行かれ る。買い物が終わったら、車に乗って帰られるという、こういう駐車場、これがあちこちあるわけですけれども、そういうモラルのある使い方をされてる方ばか りだといいわけですけれども、だんだん車がふえてくる中で、自由にとめて、無料だというこの駐車場、いつの間にか、不法駐車というんですか、とめっ放しの 車がふえてきたわけです。これは大変だということで、泉北センターもそれに対して人員を割いて管理するわけにはまいりませんので、地域の自治会とか近隣セ ンターの皆さんにその管理をお願いされてたわけですけれども、皆さん、ご存じのとおり、違法駐車を管理するというのは、もう無料でフリーに入ってこれる場 所の管理なんか大変難しいわけです。大変住民の皆さんは困っておられたわけですね。
 その中で、先ほどの話ございましたが、企業局が店を閉めるという話の中で、財団法人大阪府泉北センターは、この近隣センターも含めた地域の皆さんに、駐 車場管理組合をつくって、これを管理されたらどうですかという提案をされて、そして運用をですね、実質の運用を地域の皆さんに任せられた。地域の皆さん は、指導されるままに管理組合をつくられて、あるところは時間貸し、あるところは月極でというふうな形で、泉北センターの指導のもと、そういう運用形態を 展開されたわけです。
 ある意味、これは非常に地域にとっては、地域課題を解決するには非常にありがたい話でございました。管理上の煩雑さを差っ引いても、泉北ニュータウンに は慢性的な駐車場不足という課題がございましたので、違法駐車に悩む、医療センターも違法駐車の車だらけなんですけれども、悩む地域にとっては、これは非 常にいいお話で、それに乗っかって、この近隣センターの駐車場を有効に活用しようということで運営をされた。地域のニーズとマッチして、月極でやられてる ところは、たくさんの車がきちっととめられて、地域の方が管理をされてますので、顔の見えた管理が行われていたわけでございます。
 大阪府泉北センターは、そこから、いわゆる管理費をとられて、メンテナンス等に充てられるということでございましたけれども、店じまいをするという理由 から、先ほどの譲渡の話もございまして、この泉北センターさんが提案されたような形での管理組合の運用形態というのは、もう一度白紙に戻してくださいとい う申し入れが地域にあったわけです。
 地域にとっては、非常に困った話です。どうするんですか、もとの形に戻してくださいという話でございました。これは皆さんが協議を進められている最中の 話です。そして、もとの形に戻すというのは、またあの違法駐車が横行する、そういう形に戻すということは、地域としてはとても納得ができない。ましてや、 泉北センターの指導に基づいてつくられた駐車場管理組合とその運用形態であったわけですから、組織的な都合によって地域の、またこの近隣センターの駐車場 がもとのもくあみになるというのは、大変困るというお話でございました。
 その中で、なかなか話がつかない。結局は、もとどおりにされたわけですけれども、現状ですね、じゃあ、その駐車場は私たち市民の、府民の財産である駐車 場が有効活用されてるかというと、全くされてないわけですね。結局はもとどおり、違法駐車の車がとまってるか、何の活用もされてないというような状況に なってしまったわけです。これを私は先ほど法令等を遵守した適正な管理に配慮するということを考えている間に、こんなことが起こっているということは明ら かに地域住民の皆さんは不利益をこうむっている。共有の財産を有効に活用できないこと自身が、私は不利益をこうむってると、このように思うわけでございま す。
 今後、この近隣センターのオープンスペースの管理の譲渡に係る協議、これはだれのために行っていただけるんでしょうか。


◎林 財政局理事兼企画部長  当然、泉北ニュータウンの近隣センターというのは、そこに住 まわれている住民の方のコミュニティの拠点でございますので、当然、市民のために整備をしていくという考え方でございます。それと、先ほど私どもの課長の 方から、引き継ぎが非常におくれておるということについて、アーケード云々の話をさせていただきました。これも確かに管理上の一つの問題ということでござ いますが、やはり近隣センターを堺市が引き継いでいくとなりますと、それの管理・維持、将来にわたって維持経費がかかるわけでございます。これは当然引き 継いだら堺市が受け持っていくわけでございまして、その辺のところ。あるいは先ほど駐車場の件、栂あるいは泉ケ丘駐車場の件が出ましたが、私ども地区セン ターというのが泉北ニュータウンの中の一つの大きな買回り品の場所でございますが、そこにある、今はタウン管理財団が管理しておりますが、例えば光明池の 駐車場等々のものも当然まちづくりの観点から考えますと、必要なものでございます。そういうものも私どもは引き継いでいただけないかということで大阪府と 交渉し、残念ながら、なかなか合意点に達してないと、残念ながらこういう時間がかかってしまったというものでございます。以上でございます。


◆吉川 委員  当然ですね、さきの運用形態を考えながら、引き継ぎの協議をされるというのは当然のことかと思いますけれども、この近隣センターも堺市の 南区にあります。堺市のまちの一部でございまして、このまちづくりの責任、これは最終的には堺市が当然もっていかないといけないというふうに思います。政 令市に移行した堺市でございます。大阪府が、じゃあ、堺市のまちづくりに責任を持つのかと、私はそういうことを問いかけるよりも、堺市が進んで責任を持っ てこのまちづくりに積極的に尽力をいただかないといけないというふうに思うわけでございますけれども、この協議について、最終的にどのようなご決意で臨ま れるのか、もう一度確認をしておきたいと思います。


◎林 財政局理事兼企画部長  近隣センターの引き継ぎに関しましては、今、私ご説明申し上 げましたように、るる大阪府と丁々発止やってまいりましたが、今現在、大阪府の所有とタウン管理財団の所有がございますが、両方と今協議を進めております が、今般、おおむねですね、その方向性が見えてまいりました。私ども、今期中に何とか大阪府並びにタウン管理財団と取りまとめてまいりたいという決意でご ざいます。それと、先ほど来駐車場の問題がございました。確かに委員さん、おっしゃるように、近隣センターの駐車場につきましては、地元が駐車場管理組合 をつくって実質的には管理しているというような状況でございます。私ども、そういう経緯を踏まえながら、今後、適正な管理の仕組みづくりを早急にさせてい ただきまして、地元へ大阪府、並びにタウン管理財団とともに入りまして、地元に十分、意見を聞きながら、調整してまいりたいと思っておりますので、よろし くお願いいたします。以上でございます。


◆吉川 委員  できるだけ早期に解決を図っていただきたい。私は、こうした行政間の都合によって、こういう言い方をすると悪いのかもしれませんが、行政 の論理で物事が進められてる中で、地域住民、市民、府民がその被害をこうむるというような、こういう結果を招いてはならないというふうに感じております。 皆様方がお仕事をしていただくというのは、あくまでも、そこに住む市民のための仕事でございますので、どうかその点を見失わないように、この問題に対処を していただきたいというふうに思うわけでございます。
 こうした課題を含んだ泉北ニュータウンでございますけれども、この泉北ニュータウンに対しては、これまでさまざまな課題抽出を初め調査がなされてまいり ました。一度ですね、どのような調査をしてきたのか、また、そこにどれだけの費用をかけてきたのか、ご報告をいただきたいと思います。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問につきましてお答えいたします。
 泉北ニュータウンに関しまして、過去さまざまな調査業務、これが行われてきたわけでございます。財団法人堺都市政策研究所が行ったもの、企画部が行ったもの、また南区役所が行ったものがございます。
 まず、年度を追いましてご説明させていただきますが、平成14年度、財団法人堺都市政策研究所におきまして、泉北ニュータウンの再生に向けての調査とい うものが行われております。こちらにつきましては、経費なんですが、367万5,000円。続きまして、平成17年度、企画部におきまして、泉北ニュータ ウンにおける近隣センターの活性化事例研究というものを行っております。これにつきましては経費399万円。続きまして、平成18年度、これは、財団法人 堺都市政策研究所と財団法人関西情報・産業活性化センターによりまして行われたものでございまして、ニュータウン再生を支える地域コミュニティ創出に関す る調査研究というものでございます。堺都市政策研究所の支出経費につきましては426万8,000円。続きまして、同じく18年度、堺都市政策研究所が行 いました在宅・長寿の我がまちづくりモデル事業、地域のまちづくり推進手法の情報収集整理業務というものがございまして、経費につきましては175万円、 この事業につきましては、平成19年度、引き続き行われております。同じく堺都市政策研究所が担当しておりまして、経費としましては195万円。それと、 平成19年度、今年度なんですけれども、南区役所が行っております泉北ニュータウン近隣センター調査検討業務、契約金額、経費としましては618万円。
 以上、過去に行われました調査研究並びにそれに要した経費の説明でございます。以上でございます。



◆吉川 委員  ちょっと足し算をしておりまして、そうすると、平成14年からの調査から始まりまして、ざっと見て、2,000万円ぐらいですかね、合計 ね、それぐらいの費用をかけていろんな調査をされてきたということでございますけれども、その結果、いわゆるアウトプットはどういった形であるんでしょう か。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問につきましてお答えいたします。
 過去のアウトプットということでございますけれども、それぞれの調査の成果から施策につながっていったという例でございますと、例えば交流の場づくりと してのボランティア喫茶の活用、買い物支援バスの運行、高倉台におけます近隣センター買い物環境整備事業によるコミュニティスーパーの開設、老朽分譲マン ションの建替えを支援する分譲マンション専門家相談の開催など、これらの対応を行っております。以上でございます。



◆吉川 委員  個々の調査の結果が今どういう形でという私の質問に対して何点かの施策をおっしゃられたわけですけれども、平成14年から泉北ニュータウ ンの再生に向けてのさまざまな調査の中で、将来、近い将来、泉北ニュータウンをどういったまちにするんだというコンセプトは明確になってるんでしょうか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問につきましてお答えいたします。
 14年から行われてまいりました、さまざまな調査の中で、近い将来、どないしていくんやということでございますけれども、過去行われました調査の中で、 いろいろ結果として報告がなされておるわけなんでございますが、さまざまな具体的な提案というのがございますけれども、施策、どういう施策を実施するか、 それにつきまして調整に時間を要する、または予算措置等もございます。今後、効果が期待でき、早期の実施が可能な施策、これにつきまして精査を行いまし て、対応を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。


◎林 財政局理事兼企画部長  個々の話を私どもの課長がしてございますが、過去の調査研究をベースに、私ども、庁内で今取りまとめておりますが、泉北 ニュータウン再生に向けてという庁内委員会の方針立てをしております。その一つといたしましては、まずは、再生の方針として、良好な住環境、自然環境を守 るということで、住環境の保全と、先ほど課長の方から施策について触れさせていただいたもの等々、それと多様な世代の交流によるにぎわいづくり、これは近 隣センターの活性化をいかに図るべきかというものが主な内容でございます。それとか、交流人口をいかにふやしていくかと、そういうようなもの、それと生活 者が主役の新たなまちづくりということで、先ほど駐車場の問題ありましたが、迷惑駐車の排除でありますとか、あるいは市民主体の地域づくりの基盤整備をし ていこうとか、それに基づく施策云々の体系をつくりまして、今取り組んでおるところでございます。
 確かにニュータウンの再生というのは、人工的につくられたまちでございますので、既存の今ある堺市内の施策を、一般施策をですね、そのまま適用するとい うのは非常に難しゅうございます。それと、やはり私どもも他部門との連絡調整等が十分できてないというようなところがございました。今後はその辺のところ を十分連携を図りながら努めてまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いします。



◆吉川 委員  私は、ニュータウンのコンセプトをお聞きしたんですけれども、もう少しお聞きしますがね。2,000万円近くかけて調査をされたということで、先ほど課長がおっしゃっていただいた個々の施策、じゃあこの事業費の総額というのは幾らぐらいなんですか。


◎松田 都市再生・土地活用担当課長  ただいまの委員のご質問でございますが、それらの総事業費につきまして、現在、手持ち資料ございません。後ほど、またご報告させていただきます。


◆吉川 委員  お聞きをすると、ひょっとしたら、調査費の方が高いの違うというような気もするんですが、それは後ほどご報告を受けたいと思います。
 私は、かねがねニュータウンに居住しておりまして、ニュータウンというのはベッドタウンです。住むことが主体になってるまちですから、住むということに ついての機能、非常に基本的な機能だと思うんですけれども、これを充実させることが大きな施策の一つの柱になるんじゃないかというふうに思っております。 住むために必要なことというのはさまざまございまして、先ほどの近隣センターの話もございますけれども、買い物に行きやすいだとか、移動がしやすい、暮ら しやすいということについてのいろいろな要素、これ、基本的に非常にプリミティブな要素だと思います。これを高めるということが、まず重要なことだと思い ます。
 それから、このニュータウンにはさまざまな特性があります。例えば駅に行くには道路を通らないで、いわゆる公園の中の道を通る。公園の中の道が生活道路 になってるんですね。じゃあ、先ほどご答弁にもございましたが、堺市の一般施策と同じように当てはまらないという部分も当然ございますけれども、それもど うするかということは、この暮らしの機能を高めるということにつながっていくんじゃないかというふうに思います。
 それからもう一つは、暮らしを豊かにするということが重要でございまして、ベッドタウンには、大きな商業もないわけですから、当然、そこで暮らして、豊 かに暮らすということをどれだけ満足感を持ってできるかということの、いわゆる豊かに暮らせるという部分の施策の充実、こういったことが大事ではないかと いうふうに思うんですけれども、そういったことをしっかりと過去の調査をひっくり返していただいて、大枠のコンセプトを明確にされてはどうかと。それか ら、今そこにある課題、これは早急に対処をしていかないといけない。先ほどの違法駐車だとか、医療センターの駐車場なんか、もう病院に車で行ったら、車と めるとこがないんですね。泉北ニュータウンというのは、もう駐車スペースが本当にないので、医療センター、違法駐車だらけですよね、車とめるところがな い。熱出した子どもを車に乗せて連れていっても、とめるところがないとか、さまざまな目の前にある課題があるわけです。長い間、これは放置をされておりま した。なかなかいい方法がないという理由だけで放置をされて来ましたけれども、こういったことを早急に対応していくということ、これが重要になるわけでご ざいまして、そのあたりのことを十分整理をしていただきたいというふうに思います。
 それから、先ほどですね、少し調査の概要のご報告の中に1点気になるところがございましたけれども、泉北ニュータウン近隣センター調査検討業務というこ とで、南区役所が600万円の契約金を使って行ってる調査がございますけれども、この内容を簡単にご報告いただきたいと思います。


◎前田 南区役所総務部副理事  委員ご案内のように、ニュータウンの中には16の住区があ りますけれども、現在、近隣センターが存在しているところは15カ所ございます。その中にはスーパー等の核店舗が撤退しまして、食料品などが購入できない 住区がありまして、個店の中には空き店舗となり、シャッターがおりて全体として寂れているところがございます。一方で、先ほど委員もお示しいただきました ように、ニュータウンにおきましては、急速な高齢社会を迎えることは確実視されておりますし、今後は車を運転できない人たちが身近で食料品や日用品を手に 入れるようなまちづくりが必要と考えております。
 また、近隣センターは地域の中心にあることから、今後は商業の機能からコミュニティの場、子育ての場、高齢者の生きがいの場としての活用等も考えていく 必要があると考えておりまして、私たちは、商業主、地権者、地域の住民の代表である自治会の会長等にいろんなヒアリングを行いまして、商業主等の人的・経 済的な投資意欲、そして今までに行ってきた施策、今後どのように取り組んでいくのかという将来的な意向も聞き取りながら、その中から対策が可能なところを 特定して、そこに重点的に施策を打ってまいりたいと考えて行った調査でございます。以上でございます



◆吉川 委員  それでは、この調査業務にかかった費用、これはどこから拠出をされましたか。


◎前田 南区役所総務部副理事  この費用につきましては、区民まちづくり基金を使って行っております。以上でございます。


◆吉川 委員  区民まちづくり基金の目的をお示しください。


◎前田 南区役所総務部副理事  区民まちづくり基金につきましては、堺市区民まちづくり基 金条例により設置の趣旨が示されておりまして、それによりますと、区の特性を生かしたまちづくり、区民の自治意識、または連帯感の醸成等に資するために区 が主体となって実施する事業について充てるということになっております。また、基金事業実施要綱には、基金の対象といたしまして、特性に適合し、区域の活 性化及び特色ある区域づくりに資するもので、区民の身近な生活に視点をあて、多くの区民の理解を得ながら進めることを基本として、原則として区長が区民の 要望を踏まえて企画立案するものというふうに位置づけられております。以上でございます。


◆吉川 委員  今の区民まちづくり基金の目的、それからその要綱からすると、非常に簡単な大ざっぱな言い方ですけれども、区の必要な施策展開、事業展開 にそれを使うというものだと私は理解をしたわけでございます。その中で、この調査業務にそれが使われたというのは、果たしてそれが適切な使い方かどうか、 ちょっと私は疑問に思うわけでございまして、ルネサンス計画の中には、泉北ニュータウンの活性化というのは明確に位置づけをされております。そして、先ほ どからご報告をいただいたように、何回も調査をしていただいて、いろいろやっていただいている。その中で、区民まちづくり基金を使って、さらに調査を進め るというのはいかがなものかなというふうに私は思います。
 私は、区と本庁の関係というのは、きょうは議論をするつもりはないわけでございますけれども、区がしっかりと、住民に一番最前線で接してるところですか ら、情報はたくさん持ってるわけですね。情報収集という力はあるわけでございまして、そこに特化してですね、しっかりと情報を集めていただく。その中で、 じゃあ、堺市として施策展開をどうするのかということを、その情報をもとに企画立案してはどうかというふうに思うわけですけれども、それは、また今後議論 するとして、当面、この泉北ニュータウンの活性化についての堺市の基本的な姿勢をお示しいただきたいと思います。


◎林 財政局理事兼企画部長  平成18年から南区役所の方にも泉北の活性化担当を配置しま して、南区役所と企画部で連携をしながら、これまでいろいろ事業をしてきたわけでございますが、やはり局がまたがるとか、日常の連絡調整の不備等々で少し パラレルに事業を動かし過ぎてるというような弊害もございます。私ども、新しい年度からは、ニュータウン再生の組織を企画部に専属的に配備いたしまして、 一括して施策の方針、先ほど、るる委員さんの方からご指摘のあった調査ストック、調査研究のストックをもう一度活用して、再生の方針なり施策の企画立案を 企画部が中心となって進めてまいり、事業の企画ができた暁には、関係部局と調整をしながら事業実施に努めていきたいというふうに考えてございます。以上で ございます。


◆吉川 委員  いずれにいたしましても、ちっとも進んでない泉北ニュータウンの再生という、こういうことを言われないように、しっかりと方針を定めて、全力で取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

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