2015年
建設委員会(3月4日)
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吉川 委員
 
 おはようございます。公明党の吉川でございます。私からは、ちょっと続くんですが、泉北ニュータウンの再生についてお聞きをしたいと思うんですが、昼からの市長質問のところで総論を議論させていただきたいと思いますので、午前中は少し各論から入りまして、できるだけ午後に時間を残しておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 午前中の議論のテーマは、先ほどの田中委員の御質問とちょっと重複するかもしれませんが、府営住宅の再編に係る課題を少し議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 御存じのとおり、泉北ニュータウンの住戸の約半分は公的賃貸住宅でございまして、その半分の半分が府営住宅、残りの半分の半分が大阪府住宅供給公社とURになっているわけでございます。この住戸の半分に当たる公的住宅の半分の大阪府営住宅が今再編をされるということで、公共住宅再編の何とか計画というのを立てられて、先ほどもおっしゃってましたが事業が進んでおります。
 しかし、そこに住まわれる方々がさまざまな今難題、課題を抱えておられるわけでございまして、まずそうしたことを当局の皆様がきちっと掌握をされているかどうか、ここをお伺いをしたいと思います。
  (芝田副委員長、池田委員長にかわり委員長席に着く)
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 今特に府営住宅建替事業というのが進んでおりまして、今現在三原台含めまして6団地で建てかえ事業が進んでおります。市のほうでも直接また府からも通じまして、入居者さんの思いとして、どこに移転するのかとか、いつそれ移転せなあかんのかとか、また、引っ越し代どうなるのかとか、さまざまな御不安があるというふうな話は聞いております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 それに対して、私はまず正しい情報を正しくスピーディーにお伝えをするということでまず解決をするんですが、この建てかえされるところばかりではございませんので、先ほどおっしゃったように廃止をされるところもあるわけですね。そこに当然お住まいの方もいらっしゃるんですが、そういう方々の不安とか悩み、これは掌握されてますか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 委員御指摘のように、集約事業というのもあわせてされておりまして、集約事業につきましては、まず入居者さんがほかの住棟またほかの団地に移転するということになっておりまして、移転先の団地の方につきまして、そういう対象になっているのかどうかとか、またその募集が停止されているとかそのようなことが十分伝わっていないというふうなことを市としては聞いております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 ですから、情報の伝達の問題ではなくて、そこにお住まいの方が今どういう不安とか悩みを抱えられてるかということを、掌握してないということで私は思うんですけれどもね。
 皆さんね、泉北ニュータウン、いつも申し上げるように、1つの市に匹敵するぐらいの大きさがあるわけです。その住戸の半分の府営住宅が再編をされるという、これは大変なそこに住む住民にとってはさまざまな問題がそこで発生しますよね。これを私たちの堺市の市民の問題として、皆さんがそれを捉えられているかどうか、そしてその解決に汗を流そうとしているかどうかという私は姿勢の問題をきょうはしっかりと確認をしたいと思ってるんです。
 泉北ニュータウンができて四十数年たつというお話をよくされますけれども、最初からその府営住宅に住まわれている方、四十数年たって、もう御高齢になってるわけですね。例えば廃止をする棟なんかはどんどん出ていかれる。そして例えば1つの階でたった1人で御高齢の方が暮らしておられるという現状もあるわけですよ。そうすると、当然治安の問題とかありますよね。近隣センターが疲弊している、買い物にも行けないという問題、これは全体的な問題かもしれませんが、そういう問題がある。
 それに対して、これは短期的な話だと思ってるんですけれども、堺市としてはそういう市民の悩みをどう解決し、どう対処されようとしているのか、お聞かせをいただきたい、きょうは、思うんですね。これについてどのような行動を皆さんは起こされてますでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 まずは、大阪府から個々の事業の情報ですね、いつ入居者説明をするのか、どういう資料で説明するのか、その情報につきましては、きっちりと大阪府からいただくようにしております。また、その上で入居者様のほうからさまざまな不安とかそういう要望とかにつきましては、今のところ、それを取りまとめてお聞きして対応するような仕組みが十分できていないのは現状でございます。それにつきましては、府と連携しまして、市のほうでも何らかの対応ができるようなことにつきましては前向きに検討していきたいと思っております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 この府営住宅の再編で堺市民の方は大体何名ぐらいの方が移動を余儀なくされるんでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 具体的な団地ごとの年齢構成等につきましても把握しておりません。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 これはちょっとすり合わせきちっとできてないので、当然調べていただけてないでしょうし、今お聞きしてもわからないでしょうし、ただ、私、前段申し上げましたように、この府営住宅の再編というのは大変大事業なわけですよ。何年もかけてまちづくりをしていこうという泉北ニュータウン再生の核になる事業。泉北ニュータウン再生室さんは、その泉北ニュータウンを再生するという大きな命題を受けて、その解決のために日夜仕事をされてるわけですけれども、今そこにある課題が掌握できていない、今そこにある課題を解決できないで、なぜ将来の泉北ニュータウンの再生が図れるんでしょうか、私はそのように感じるんですね。
 まちづくりというのは、血の通った私は行政の仕事だと思ってます。単に建物を潰して新しいのをつくるとか、道のないところに道をつけるとか、そういう無機的な話ではなくて、安全・安心のまちづくりとよく市長はおっしゃいます。じゃあ、安全・安心のまちづくりをするためには、安全で安心だとそこに住む住民の方が感じていただかなければいけないわけで、今不安・不安全だらけなんですね。じゃあ、それを放置して泉北ニュータウンの再生が図れるのか、あるいはこの府営住宅の再編は府の事業だから府に任せといたらいいのかと。ここは私はそうではないと思ってるんですね。
 独立した市だったら、もっと一生懸命この問題に取り組んで、それに人もお金もかけるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それに対して先ほど検討するということですけれども、きょうはきちっと詰めておかないと、私もうこれ最後なんですね、任期中最後。この建設委員会が一番始まった最初の委員会で、私は泉北ニュータウンの再生についてお尋ねをしております。そして市長からも当局の皆様からも検討するという御答弁をいただいてるんですが、じゃあ1年たった今どういうふうに進んでいるのかということも問いたいわけなんですね。ですから、中長期的な課題の解決をどうするのかということと、短期的な課題の解決をどうするのかということを問うていかなければならないと思うんですけれども。もとへ戻りますけれども、こうした問題について皆さんはどうしたらいいと今お考えでしょうか。
 
高砂 ニュータウン地域再生室長
 
 ニュータウン再生に伴う課題はたくさんございます。当然ニュータウンを再生するためには、この課題を解決することが肝要かと考えております。
 具体的に言いますと、人口減少、少子高齢化、住宅の老朽化等々ございます。今後取り組んでいきたいと思っております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 それは総論的には取り組んでいただいてるんで、取り組んでいただいたらいいんですけれどもね。
 ちょっと府営住宅の再編に限定してもう一度話を戻しますけれども、こうした住民の悩みをどう解決していくのか。それはもう成り行きですねんと。こんな問題あるの御存じですか。今1人取り残された方が、例えば住宅の移転先、決まってるんですよ、もう。さっさと移転したらって思うじゃないですか。その先は耐震改修をしますので、3年半待ってくださいという、こんな話知ってますか、室長。
 だからね、皆さん、机の上で仕事をし過ぎ、と私は感じてならないんですよ。それを私たち議員は本当にいろんな方のいろんな御意見を聞いて、この議会で皆さんに御質問等、要望等するわけですよ。それにきちっと答えられないといけないと私は思うんですね。どうなんですか、この問題、本気で解決しようと思ってますか。
 
高砂 ニュータウン地域再生室長
 
 先ほどの個別のそういう案件については確かに把握しておりませんが、大阪府及びその入居者がみずから直接市のほうにそういう相談がございましたら、我々もニュータウン地域再生室だけでは無理でございまして、南区のそういう福祉関係、いろんな堺市の関係部局とも連携しながら前向きに取り組んでいきたいと思っております。
 最近ですが、三原台の建てかえ住宅で視覚障害者の方のそういう個別の説明会というのが大阪府のほうに要望がございまして、そのとき手話の派遣ということで、南区のほうと連携してそういう説明会を開催した事案もございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 

 あのね、どういう仕組みでやるのか、それはお任せしますけれども、もう一回話戻しますね。その手話の説明会、それはいいと思いますけれども、多くの方々、人数もわからんと、年齢構成もわからんと、それで対処しようがないわけですよ、掌握してないと。課題も見えてこないわけですよね。
 何ていうんですかね、皆さん部署が違うと、もう人ごとやと思いはるんですけれども、府営住宅、府の問題やって思わはるんですけど、住んでる人は堺市民ですからね。片一方では安全・安心のまちづくりって言うてはるわけですよ。もうこれ以上言うても、これ結論つかないんで、どういう仕組みで、いつまでに何をやっていただけますでしょうか。

 
高砂 ニュータウン地域再生室長
 
 どういう仕組みで、いつまでにやるかという質問でございますが、仕組みにつきましては、堺市、我々ニュータウン地域再生室がやはり中心になって、あと関係南区、特に南区のそういう福祉の関係の分野とも話しながら取り組んでいきたいと思っております。
 ただ、時期につきましては、既に一部取り組んでいる事案もございますので、今後もさらに一生懸命取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 あのね、連携していただくのはもちろん当然そうなんですが、皆さんにその問題解決をやろうという意思がないと動きませんよ、きっと。区役所なんかもっと人ごとですからね、府営住宅の再編なんか、でしょう。さっき言ったような3年半先にしか移転できませんよっていうこの問題、誰が解決するんですか。皆さん、協議会で何の話してはるのか、僕は知りませんけれども、やっぱりそういうことも府とちゃんと連携する場があるんだったら、堺市が市民の立場に立って、さっきの田中さんの話じゃないけど、言うべきことは言わなあかんでしょうということなんですよ。
 1つの事例だけ言うわけにはいきませんけれども、そうした問題がこの府営住宅再編に数多く今は起こっているということ。全て御高齢の方ですよ、課題を抱えられているのは。これ局長ね、本当に真剣に取り組んでいただきたいと思います。建都局でできなければ、その対応をどうするのか。何か地域内分権とか市長、言うてはりますやん。地域のことは地域で解決する。じゃあ、区役所に皆さんが出張窓口をつくって区役所と連携してやるのかどうかということも具体的に考えていただかないといけないんですけど、どうでしょう。
 
島田 建築都市局長
 
 委員御指摘のように、ニュータウンの4分の1以上を占める府営住宅の再編というのは大きなまちづくりであると認識しておりますし、先ほど田中委員からも同じように府営住宅が核になっていくということで十分認識しております。
 今委員おっしゃられたように、今府営住宅に入居されてる方いうのは当然市民でございますので、50年近くたってきて高齢化してるというのは明らかにわかるわけでございますけども、高齢者の人が建てかえ事業にしても集約事業にしても移転するというのはすごいストレスがある話で、今お聞きしてますように、例えば3年先しかないというような話で府のほうが言うてるとすれば、もっと違うところでというようなことを個別具体的に検討して市のほうとしても言うていかなあかん部分はあると思いますので、そのためにニュータウン開発は大阪府がして、大阪府が改めて4分の1以上持ってる府営住宅を再編していくという中での大きなまちづくりをしていく中でも府市等連携協議会というのを十分機能させるためには、先ほどからの議論がありますように、市が市民の意見を踏まえて十分意見を言うていくということをやっていかなあかんと思っております。組織的には区役所との連携というのもありますけども、今は建築都市局としてニュータウン再生室というのを設置しておりますので、このニュータウン再生室が中心になりまして、市の中の連携きっちりした上で府市等連携協議会で府のほうに対して要望していきたいと思っております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 具体的にぜひともお願いしたいと思います。募集停止してますから、人は入ってこない、治安が悪くなる、近隣センターでそれ活性化せえって言うほうが無理ですよ。だって人がいなくなるんだから、誰が買い物行くんですかという話になるので、これは大きな課題としてしっかり現状をまず掌握していただいて、その対処に当たっていただくことを要望いたしまして、午前中の質問を終わります。ありがとうございました。
 
吉川 委員
 

 それでは、午前中に引き続きまして、泉北ニュータウンの課題解決及びその再生について質問をさせていただきたいと思います。  午前中は泉北ニュータウンの再生に大きな影響を与える府営住宅の再編についての課題、及びその対処についてお伺いをいたしました。午後からは、市長も御出席いただいておりますので、総論としてのこの課題解決と再生をどう図るのかということをお尋ねをしたいと思います。
 その前にですね、少し泉北高速鉄道の学割運賃の課題が議論されておりますが、通告をしておりませんので、私どもの考え方を申し上げたいと思うんですが、まず鉄道事業者は公益的使命を担っておられます。まず、その運賃については、鉄道事業者みずからが最大の努力をしていただく、これが第一義ではないかというふうに考えておりまして、利益追求のみの事業者ではないわけですから、その立場をわきまえてお考えをいただきたいというふうに考えております。
 その中で、堺市がそれに対して大きな力を実は私は持っていると思います。その力は何かというと、まちづくりをどうするのかということを、堺市がその意思でつくり上げることができる、その中でそれを見て、鉄道事業者が学生がふえると思えば値下げも考えるでしょうし、若い人たちが今後ふえると思えばそういうふうなことも当然考えることになるかと思いますので、そのあたりを堺市がどれだけ具体的に今後描いていけるかということが、非常に大切だというふうに考えております。
 以上でこのことについての考えは申し上げましたけれども、本題に入る前に、午前中の質疑で少し御答弁の修正があるということでございますので、まずそれをお聞きをしたいと思います。

 
島田 建築都市局長
 
 午前中の質疑の中で、委員のほうから、大阪府の府営住宅、4分の1以上ある大阪府の府営住宅の再編というのは、ニュータウン再生にとって大きな核になるということで、これは府の事業というだけではなくて、市としてしっかりとした取り組みをということで御意見をいただきまして、市としてもしっかり取り組まなあかんということを考えております。その中で、高齢者の率については、当然、府営住宅の高齢化が進んでいるという把握を、認識は持っておりますけれども、数字的なお答えというのは全くできておりませんでしたので、全数の調査をして、きっちりした数字がわかっているわけではございませんけれども、平成20年度の住宅土地統計調査によりますと、公営住宅、府営住宅の入居者の世代別の割合というのが一定出ております。それにつきまして、20年度の段階で50代が18.1%、60歳代が32.8%、70歳以上が25.1%ということになっておりますので、現在でいいましても、6割を超える高齢者の方が府営住宅に住んでいることは間違いございません。先ほど高齢者の方が不安に思っておるという御意見いただきまして、当然そういうことは想定されることでございますし、市として把握しておることでございますので、市でいいますと、区役所とも十分連携した上で、入居者の立場に立って大阪府と協議を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
 
吉川 委員
 
 ありがとうございます。ぜひとも市民の立場に立って、市民に寄り添って、堺市が頑張っていただきたいというふうに思いますので、お願いをしておきます。
 さて、話はこのニュータウン再生課題ということについての総論のお話に移りたいと思うんですが、午前中も申し上げましたが、今年度が始まった最初の議会で、実は市長にもこの泉北ニュータウンについてお伺いをしております。そのときに市長は、泉北再生のあり方をしっかりとコンセプトをまず描かなければならない、そして市長のお考えとしては、拡大した住区をもう一度捉え直すべきではないかということを前置きをされて、駅前と地区センターを中心として、コンパクト化を進めなければならないんではないかと、これについては十分住民のコンセンサスを得るということもおっしゃっていただいたわけでございます。
 まずですね、泉北ニュータウンの方向性については、この泉北ニュータウン再生指針、これが考え方の中心になっているかと思うんですけれども、現時点で皆様方がですね、この再生指針には、現状と問題点というのがばくっと書かれておりますけれども、現時点でこの課題について、新たな認識をされているのかどうか、そこをまずお伺いをしたいと思います。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 泉北ニュータウン再生に向けての課題でございますが、委員お示しの泉北ニュータウン再生指針の中で、何点か課題ということで提示させていただいております。人口の減少、少子高齢化が進行しているとか、大きく、指針のとこに書いております課題認識と大きくは変わっておりません。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 それでは、その課題の解決と新たなまちづくりについて、もういきなり市長、申しわけございませんが、今のこの泉北ニュータウンですね、まちをどのようにしていこうとされているのか、そのお考えをお示しをいただきたいと思います。
 
竹山 市長
 
 泉北ニュータウンは道路や公園、学校など都市施設が計画的に配置されております。緑豊かな住環境を有するまちとして、成熟してきたところでございます。この良好な住環境を維持、向上させながら、人口の減少化、高齢化に対応できるような、若い人が住みたくなるようなまち、そしてお年寄りが安心して暮らせるまちというのを、私どもは目標にすべきというふうに考えております。
 そういう意味で、私は持続性のある自立、再生できるまち、そういうことをしっかりと我々は府や大阪府の住宅供給公社や公団、それらと連携しながらやっていく必要があるというふうに思います。
 
吉川 委員
 
 市長からは、若い人がまず住みたくなる、そして高齢者が安心して住み続けられるまちというお答えをいただいたわけでございますが、泉北ニュータウンの方向性については、この指針に示されたとおり、市長もお考えだということが確認できたわけでございますが、ではですね、その方向性に向かって、どういうシナリオといいますか、ストーリーでこのまちづくりをゴールに向かってつくり込んでいくのかということが、これから重要になってくるわけなんですね。これを総論で聞くと、また総論的なお答えしかないので、1つですね、例えば人口に着目をしてどうするのかというお考えを、当局も含めてお示しをいただきたいんですが、再生指針の中には、想定される人口動向というのがございまして、この指針を作成されたときの当時の推計でございますけれども、平成47年度、今から20年後になるわけでございますが、人口は8万9,000強、8万9,000人ですかね、強と。現在の13万人強に比べると、5万人ぐらい減っていくだろうと。そして、65歳以上人口の比率が45%近くになるだろうというふうに推計をされているんですけれども、これはこの想定された現時点で、多分何も変化が起こらなければこうなるだろうという推計だと思うんですけれども、まずそういう推計をしたということで、間違いはないでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 再生指針策定のときに、そのような人口予測をしたことに間違いございません。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 それでは、この人口推計、現時点で大きな変化というのはあるんでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 再生指針は平成22年に策定をしておりまして、その後、平成24年に泉北ニュータウン公的賃貸住宅再生計画をつくっておりまして、そのときに若干その予測を修正をしたんですが、大きくは変わっておりません。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 泉北ニュータウン公的賃貸住宅再生計画、こちらですね。ほぼ大きく言うような差はないだろうと。そうすると、今市長がおっしゃった、若者を呼び込むということ、それから高齢者が住み続けるということを想定して、これを泉北ニュータウン再生によって、この人口動態をどうしようとされているのか。当然、ほっとけばこうなりますよという推計ですから、何らかの手だてを打って、再生をさせて、計画を改善をしていかなければ、やっていることに意味がないわけですけれども、そういうことをまず当局の皆さんにお聞きしますが、お考えにはなられてますでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 堺市のマスタープランの中で、泉北ニュータウンの再生に向けた成果指標というのを示しておりまして、今、1つの例なんですけど、平成32年に30.5%まで下がると推計されております39歳以上の人口比率ですね、これを現状、済みません。現状43.2%なのが、平成32年に30.5%まで下がると、先ほどので推計しているんですが、それは約1割以上抑制するということで、34%まで抑制したいというふうに考えております。1つの目標として設定しております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 それでは、抑制するための方法論として、どのようなことをお考えでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 我々としましても、やはり若年世帯の人口、地区外の転出という傾向が顕著だという課題認識を持っている中で、これまで平成22年から若年世帯、また単身の若年世帯に家賃補助をするアシスト補助を行っております。そのような施策とか、今やっております住戸リノベーション、若者向けに住戸を改装して、若者に入っていただくような手だてとか、そのような若い人にニュータウンに住んでいただくいうような施策を取り組んでいるところでございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 それでは、今やられている事業で、おっしゃる目標は達成できるんでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 目標にしておりますのが、平成32年に向けて目標でございますので、ちょっと今の年度でどうかというところまでは分析しておりません。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 例えば規模をお伺いしますけれども、リノベーション住宅ですか、の提供とか家賃補助で、じゃあ、年間どれぐらいの若い人がその制度に乗っかって、泉北ニュータウンに転入されたんでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 泉北ニュータウンのアシスト補助につきましては、これまで若年夫婦、子育て世帯向けに276世帯、あと単身の勤労者世帯向けに45世帯に補助をしてきたところでございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 ですから、それで対象とされている転入がどれぐらいなのかということなんですけれども。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 その補助した中で、市内と市外からの転入ということで、市外からの若年子育て世帯向けにつきましては、市外からの転入が163世帯、単身勤労者向けにつきましては、市外全て45世帯の入居となっております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 ちょっと細かくなってしまいましたが、そういう規模感で事業をし続けて、目標達成ができるかどうかということなんですね。平成47年に皆さんはどういう目標を掲げて、この泉北ニュータウンの再生、人口のね、例えば人口という切り口でいったときに、どういう目標を掲げて、泉北ニュータウン再生の一翼を担っていかれようとされているのか。午前中、府営住宅の再編のお話をさせていただきましたが、これでもちょっと跡地利用が方向性が定まってないという御意見もあったかと思うんですけれども、その跡地利用をどうするのか。当然若い人たちが住めるような住宅を誘導してこないと、今おっしゃられていたような規模感では、この泉北ニュータウンというのは、到底再生が私は図れないんじゃないかと思っているんですね。  こういうことを全てにわたって目標設定できるようなまちづくりの将来像、シナリオを持ってつくっていかないといけないというのが、私の考え方なんですけれども、今、皆さんは再生指針の中で、ゴールに対しての方向性というのをお示しになられて、若干ですね、公的賃貸住宅の部分だとか、今おっしゃられた事業だとかは乗せられているんですけれども、全体としてどうなのか、若い人たちが住みたくなるようなまちづくりというのは、どういうことをつくり込んでいかないといけないのか、また御高齢の方が安心して住み続けられるためには、どういうまちづくりをしないといけないかということの具体的なイメージ、これを皆さんは示していかないといけないんじゃないかというのが、この1年ですね、皆さんと主に議論をさせていただいたことなんですね。これについての御回答は、当局の皆さん、お持ちでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 再生指針の中で、4つの基本方針ということを提示しておりまして、多様な世代が暮らし続けることができるというふうなことから、4つ方針をつくっております。それに基づきまして、11の取り組みということを例示しておりますので、これをいかに計画的に進めていくかという御指摘かと思うんですけども、指針につきましては、堺市だけではなくて、市民の方、また事業者の方、それぞれが取り組むべきこと、パートナーシップで取り組んでいこうというようなことを、1つの大きな柱としておりまして、堺市はその中でリーダーシップをとって、それを市へ連携していくという1つの大きな役割があるのと、市がみずから行うことについて、取り組みも当然ございます。市が取り組むことにつきましては、取り組みの内容だけではなくて、それをいかに計画的に進めていくかということが大事かとは思っておりますので、庁内委員会等の場でも、いかにこの指針を具体化、どう計画的に取り組んでいくのかということについて、議論、調整をしていきたいと思っております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 この再生指針というのは、おおむね10年間を計画のスパンとして捉えられているわけですよね。平成22年につくられてますから、もう5年たっちゃっているわけですよね。今の段階で、私はこういう議論をするというのは、そもそもおかしいと思っているんですよ。おっしゃるとおり、この取り組み方針もできてる、それから11の取り組みも書かれている、だったら、それを後は進めてくださいよという話なんですが、進める段になると、具体性が極端に落ちていくわけですよね。ですから、10年間の計画の取り組みの具体計画をアクションプランとして当然示すことも大事なんですが、やはり、まちづくりというのは、50年、100年かかって、まちというのはできていくわけですから、急に変化をしないといけないということを申し上げているんではないんですよ。そうではなくて、泉北ニュータウンの10年後、20年後、30年後、40年後のあるべき姿をもう少し具体的にしながら、そうしたら、当然、府営住宅の再編の中でできてきた余剰地もどういうふうに活用するのかって見えてくるんではないですか。泉北ニュータウンのあるべき交通のあり方も見えてくるんじゃないんですかと。それをさまざまな角度で具体化して、指し示す必要があるんではないですか、それを一言で言うと、泉北ニュータウンの将来ビジョンを示すべきではないかと、こういう話になるんですけれどもね。ここに書かれていることを私、否定してないんですよ、1つも。全くそのとおりだと思いますので、でもこれだけで到底ニュータウンの再生は図れるものではないですよね。その辺のちょっとお考えをお聞きしたいんですけれども、当局の皆さん、どうですか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 ここで書いてあることの具体化だけではなかなかできないんではないかという御指摘かと思うんですけども、当然、いろんな取り組みが民間の事業者さんも当然取り組まれているわけでございますので、その辺も含めまして、そういう市、また連携協議会の取り組み、あわせて、やっぱり再生に取り組んでいかないといけないというふうな認識でございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 だから、取り組んでいかないといけないという認識はいいんですよ。取り組んでますかと聞いているんです、要は、具体的に。6月の議論で地区センターの議論させていただいたと思うんですね。そこでは当然、市長も地区センターの重要性というのはお考えになられてて、じゃあ、その地区センターの泉ヶ丘はいろいろやってはるかもしれませんが、栂・美木多駅もあれば光明池もありますよと。それについてどうするんですかということが、将来ビジョン持って示されているのかどうかなんですね。そこをお考えになられている、あるいは考える場が今あるのかないのか、そういうことが重要だと思うんです。
 近隣センターが疲弊している問題というのは、ずっと言われているじゃないですか、議会でも。民間の活力を利用して再生を図りますっておっしゃっているんですけれども、じゃあ、具体的に再生しましたかって思うんですね。ここはね、例えば考え方を変えても私いいと思うんです。皆さん、近隣住区論に基づいてできたまちだから、近隣センターは商業機能でっておっしゃっているかもしれませんが、途中でここは例えば、これ市長がおっしゃったのかな、例えば配食サービスをする拠点になってもいいとかおっしゃっているじゃないですか。ですから、そこをどういう位置づけで変化をさせるのかということを、例えばの例ではなくて、具体的にこういうふうにしようという考え方を示したほうがいいんではないかと。  近隣センターに買い物に行けなかったら、視点を変えて、御高齢者でも地区センターに自由に買い物に行けるような交通システムを導入してもいいわけですよ、考え方としては。そういうまちづくりにしようというビジョンを示さないといけないんじゃないですか。それを話し合う場はありますか、それを具体化する取り組みをされてますかということをお聞きをしているんですけれども、どうでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 今おっしゃいましたように、再生というのは、やはりいろんなジャンルからの切り口があるということで、先ほどの近隣センターの再生とそういう交通手段の確保というのは、まさにそういう視点かなと思います。今、庁内でも泉北ニュータウン再生庁内委員会というのをつくっておりますので、今おっしゃったように、その場でまずこの指針のその辺の振り返りというんですか、そういうことをしながら、本当に指針の実現に向けて、どういうことができるのかということを、そのような場で議論していきます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 していきますと言われたら、してくださいと言わざるを得ないんですが、じゃあ、議論されて、平成27年度、新たにこんな取り組みをしようとか、何かございます。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 その場でどう議論するかということは、まだ具体的なものは持っておりません。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 市長ね、これいつも申し上げることなんですが、泉北ニュータウン、人口13万強ですから、小さな市に匹敵するぐらいの規模ですから、当然、そこの再生を図るということは、市単体でしたら、この南区というところが市単体でしたら、もう少し横断的なプロジェクトなり、取り組みの形、体制で、ひょっとしたら取り組まれているのかもしれないですね。以前申し上げたかもしれませんが、建都局という中にニュータウン再生室を置いておかれるというのも、見直されたらどうかというお話もさせていただいたんですが、現在は建都局にあるわけですから、その責任を果たしていただかないといけないんですけれども、よく議論してますと、いろんなところがニュータウン再生にかかわっていただかないと、なかなか建都局1局では問題解決につながるような具体的なイメージなり計画をつくりにくいとおっしゃるんですね。このあたりは市長、どういう形で、よく全庁挙げてという、一言でくくられるんですけれども、このニュータウン再生の体制をとっていこうとされているのか、また、その仕組みの中でどのように将来ビジョンを描いていかれるのか、少しお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
 
竹山 市長
 
 御指摘のように、泉北ニュータウンの再生については、府や、そしてまた公団、さらには住宅供給公社等々、利害関係がある者がなかなか入り組んでまして、一朝一夕にいかないのは確かでございます。ただおっしゃるように、基礎自治体として、まさに泉北の皆さん方は市民でございますので、そのワンストップサービス機能をやっぱり我々が持たなければならないというふうに思います。住まいのアシスト制度につきましても、今年度も実施させていただきますけど、より効果的な制度があるんじゃないかというふうに思っています。おっしゃるように、やはり駅前居住を子育て層、そしてお年寄りの層を駅前に居住できるような住宅の整備というのは、まさに急務でございます。今、府営住宅の建てかえをしておりますけど、このあたりの連携を府としっかりとっていく、そして周辺部分につきましては、やはり私は大事なのは働く場もなければならないというふうに思っています。そういうふうな泉北にふさわしい働く場、そして、用途地域の規制も緩和する必要もあると思います。近隣センターだけじゃなくて、いろいろなところにやはり行ったら、物が買えるというふうなことも必要だというふうに思います。そういったような規制も含めまして、我々はやはりこのままいきますと、子育て世帯があと20年後には2分の1になるんですね。そういうふうな非常にいびつな状況になります。均衡のある人口構成というんですか、世代構成をしっかりとここに築いていく必要があると思いますので、人口減少社会の中でも、均衡を持って地域が運営できるような形を市としても早急に取り組まんとあかんというふうに思っていますので、また御議論にひとつお知恵もいただきたいなというふうに思います。ありがとうございます。
 
吉川 委員
 
 ありがとうございます。ぜひとも積極的に取り組んでいただきたいんですがね、これ時間というのは、幾らでもかけようと思えば幾らでもかけられると思うんですが、今、堺市は堺東周辺の中心市街地をどうするかということ、それから泉北ニュータウンをどう再生していくのかという、この2つの大きな課題を乗り越えないと、周辺自治体の競争に負けていくんではないかという、私は危機感を持っているんですね。私自身、この南区に、泉北ニュータウンに居住しておりますので、その課題というのは本当に小さなことから大きなことまでいろいろ見えてくるんですけれども、非常にスピード感を持ってやっていただかないと、大変なことになるんではないかというふうに常日ごろ感じております。今、市長がおっしゃられたことを具体化するにはどうするのかということを、ぜひとも当局の皆さんは考えていただいて、お示しをいただかないと、頑張ります、取り組んでますだけではいけないんではないかなというふうに思うんですけれども、市長、これ、ぜひとも具体化のイメージをお示しいただくように要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
 
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