2015年
建設委員会(6月17日)
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吉川 委員
 
 公明党の吉川でございます。また1年間、建設委員会でお世話になりますので、よろしくお願いします。15分だけやって休憩してから、また休憩後、続きやりますので。私のほうは、きょうは泉北ニュータウンの再生、それから中心市街地の活性化、そして都心の公共交通という3点の一般質問を行いたいと思いますので、よろしくお願いします。
 まず1つ目の泉北ニュータウンの再生、これまでも種々この泉北ニュータウンの再生については議論をさせていただきました。その中で、今般泉ヶ丘地区に近畿大学の移転のお話がございまして、それをきっかけとして泉ヶ丘プールの移転もございます。そうした中で、このニュータウンが今後どのように変わっていくのか、そしてどのように変えていきたいのかというあたりの中で、1点、地区センターについて重点的にお聞きをしたいと思います。
 まず、泉北ニュータウンの再生に当たって、泉ヶ丘、栂・美木多、光明池というこの3つの地区センターがあるわけでございますけれども、まず3つの地区センターの位置づけ、どのようにお考えになっているのか、お答えいただきたいと思います。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 泉北ニュータウンの地区センターは、商業、業務、文化、公共施設などの都市的サービス機能が配置され、泉ヶ丘、栂、光明池3地区の中心施設として計画されました。泉北ニュータウンの再生に当たりましては、地区センターが今後も中心施設としての役割を果たしていくことが重要であると認識しており、多様なライフスタイルに応じた地区センターに求められる商業・サービス・業務機能などの導入を図るとともに、人が集い、楽しめる場所として再生を推進してまいります。
 また、泉ヶ丘、栂、光明池地区それぞれの特色を生かしながら、3つの地区センターがバランスよく活性化していくことが重要であると認識しております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 地区センターの役割、位置づけをお話しいただきまして、それぞれがバランスよく発展していかないといけないと思っておるんですけれども、その中で、この泉ヶ丘地区、栂・美木多駅地区、そして光明池、この3つを比較した場合、特段この栂・美木多駅地区がその疲弊が著しいというお話はこれまでもさせていただいたところでございますけれども、今回泉ヶ丘プールの移転をきっかけに、この地域の新しい活力を生み出せるのではないかという期待が私にはございますけれども、これに対してどのようにお考えか、お示しください。
 
樫木 公園緑地整備課長
 
 現泉ヶ丘プールは夏場のみの営業で、約12万人の利用者がございます。これらの利用者が栂・美木多駅前を利用することにより、にぎわいの創出に寄与できると考えております。そのことから、プールだけではなく原山公園全体の利活用や栂・美木多駅前周辺のまちづくりの視点から、にぎわいの創出につながるように、ニュータウン地域再生室を初め、庁内関係課と連携・協力してまいります。よろしくお願いいたします。
 
吉川 委員
 
 夏場12万人の誘客が見込める泉ヶ丘プールが栂・美木多に移転をするということは、泉ヶ丘地区はそれだけ減ってしまうわけですけれども、栂・美木多駅地区にとると新しい誘客の需要が発生すると、これを1つのチャンスと捉えて、この栂・美木多駅の地区センターの活性化を図らなければならないと今公園のほうでお答えいただきましたが、全くそのとおりだというふうに考えております。
 ただ、栂・美木多駅地区には区役所もございます。それから南堺警察署もございますし、栂文化会館もございます。こうしたそのプールという点ではなくて、あそこの地区センターを中心とした面として今後これをどう捉えて発展させていくのかということが重要になってまいると思うわけでございますけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか。
 
杉本 ニュータウン地域再生室副理事兼ニュータウン地域再生室次長
 
 委員御指摘のとおり、泉ヶ丘プールの移転、原山公園に決まったんですけども、それだけではなくて、いろいろ民間の商業施設も含めまして、これからいろいろ更新していくものと思われます。その中で、やはり地区センター駅前のめざすべき将来像というものを明確にしながら、それを関係者で共有して活性化に取り組んでいくことが重要であると認識しております。
 そのため、庁内関係部局を初めまして、駅前の民間事業者など関係者で十分協議・調整をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 今後関係部局で協議・調整いただくということで、現時点で具体的なお話はまだ決まってないということでございますので、これは決まり次第、御報告をいただきたいんですが、私の要望といたしましては、まず泉ヶ丘プールのあり方なんですが、公園の中に夏場12万人ということでございますが、やはり人口減少、少子高齢化している中で、昼間の誘客だけを対象としたプールではなくて、いろんな多世代が楽しめるようなプールの構想をしていただきたいということとあわせて、栂・美木多駅周辺の地区センターを今後民間が主導でやられるということでございますけれども、やはり老朽化した栂文化会館、大変稼働率の高い文化会館なんですね。これをどうするのか。
 ただ、栂文化会館も問題がないわけではないんです。あそこには、例えば図書館の分館がございまして、非常に狭いところに押し込められた分館です。ただし、たくさん人、来られてるんですね。じゃあ、これはこのままの形でいいのか、あるいは栂文化会館も老朽化する中で、このままでいいのか。また、駅ロータリーの利用方法はこれでいいのかということも含めて公民が協働で、民間が行う仕事ですよということではなくて公民協働で、この栂・美木多駅の地区センターの将来のあり方というのを十分議論していただきながら、最適な答えを導き出していただきたいなというふうに思うわけでございますけれども、よろしいでしょうか。
 うなずいていただいてるんで、そういうことでやっていただけるということで要望しておきたいと思います。
 
芝田 委員長
 
 吉川委員の質疑の途中でありますが、この際、午後3時20分まで休憩いたします。

〇午後2時53分休憩
〇午後3時20分再開

芝田 委員長
 
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を継続いたします。
 
吉川 委員
 
 それでは、2つ目の中心市街地の活性化について質問したいと思います。
 午前中、市長は、この常任委員会というのは具体的な内容を議論する真剣勝負の場であるというふうにおっしゃられたわけでございまして、まさに私もそのとおりであると思いますので、その姿勢で臨んでまいりたいと思います。
 昨日も一昨日も、実はきょうの質問、この中心市街地の活性化について当局の皆様といろいろ議論を交わさせていただきました。その中で私が感じたことは、1つ、この堺市中心市街地活性化基本計画というのは国から補助金をもらうための建前の計画ではないかというふうに感じたわけでございますが、その点についてどうでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 今回策定しました中心市街地活性化基本計画につきましては、これまでの中心市街地の事業、施策を継続しながら、やはり人が集まり、にぎわうまちづくりをつくっていくというまちづくりの方向は一緒でございますが、ただ、それを一層進めていくために委員御指摘のやはり国の支援を受けるというところも、この計画の策定の一端を担っているということでございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 今後の方向をより活性化のほうに高めていくということで、建前ではないということですね、じゃあ。
 何点か疑問点がありますのでお聞きをしたいと思いますが、まずこの計画、目を通しますと、前半には現状の分析が種々書かれております。いろんなことが書いてあるんですが、国の一定の計画をつくる際の方針に沿って出しましたということなんですが、余り現状の報告はされてないです。私たちもそれは実感することなんですけれども、商店の数が減っていく、歩行者が減っていく、駅をおりる方あるいは乗る方が減っていく、どんどんいろんなものが減っていって、この中心市街地の状況は悪化してますよと。唯一ふえてるのは空き店舗の数と、それから堺市に訪れるビジター数でございました。
 この2つはふえてるんだけれども、あとの現状はもう全て減っているという内容でございますが、この現状、乗降客数とかバスの乗車人員とか歩行者数とかいうふうに書いてあるんですね。それはどんどん減ってるんだけれども、1つ目の疑問といたしましては、堺市の観光ビジター数は増加していると。平成10年に比べると、かなりの数で、平成25年のこの数字を見ますと、平成10年が434万人に対して平成25年が821万人という数字が示されておりました。観光ビジターの数がふえてるのに、なぜ電車とかバスとかの乗降客数が減るのか、あるいは通行してる人の数が減るのか、このあたりはどのようにお考えでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 現況のデータ上は、やはり上がってるものと大体歩行者交通量など減ってるものがございます。今回基本計画をつくった前提といいますのが、やはりこういった減ったものを上げていくというところがございますので、今後このデータも上向きに上がるようにまちづくりを進めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 

 そんなこと聞いてないんです。訪れる人がふえてるのに、歩く人や電車に乗る人、バスに乗る人がなぜ減ってるんですかという、この単純な疑問に対してどのように分析されてるかということです。

 
窪園 都市再生部長
 
 観光ビジターにつきましては、当然昨今日本も含めて、いわゆるインバウンドというんですか、観光に力を入れているというのが日本中の潮流でございまして、そうした中でも旧市街地の町家とか、堺におきましても観光についてはさまざま力を入れて施策を実施してきております。そういう中での観光ビジター数がふえてきているのかなと。
 一方で、乗降客とか歩行者数につきましては、当然特に日常利用といいますか、通勤・通学もございますし、日々買い物等もございますし、そうした中で、そういうことによる人の集客というのがやっぱり減ってきていると。ただ、昨今は乗降客、通行量にしましても一定下げどまりをしておりまして、横ばいから微増というようなところになってございますので、その辺また御理解のほどよろしくお願いいたします。
 
吉川 委員
 
 御理解できないから聞いてるんですね。そこがまず正確に分析できてないんじゃないんですか。
 
窪園 都市再生部長
 
 ちょっと済みません、かみ合わないかもしれませんけども、それにつきましては先ほど言いましたように、個々の現状ベースを分析した中で今回この計画をまとめてきているというふうに考えてございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 ですから、観光ビジター数434万人が平成10年から25年821万人、約倍になってるんですよ、倍に。だけれども皆さんおっしゃるのは、ここでいろいろ書いてますよね。通行量は減ってる、空き店舗はどんどんふえていく、バス乗る人、電車乗る人は減ってる。なぜなのかです。
 
窪園 都市再生部長
 
 これはなぜかといいますか、まちのちょっとあり方自身が全国的に変わってきてございまして、いわゆるもともと堺東周辺とか都心に集約してたものがスプロールとか郊外化というのが進んできてる中で、例えば商業店舗が郊外化する、公共施設というんですか、病院とかそういうのも郊外化するいうことで、都市機能がどんどん外側に移っていってた時代がございます。そういうのが長らく続いて、それがこの辺で言いますと平成10年過ぎぐらいまで続いてたかと思います。
 そうした中で、だんだんまち、これ例えば一端を挙げますと、地価の問題で言いますと、堺市におきましても地価、これ下がることは余りいいことではないかもしれませんけども、逆に地価が下がったこと等によりまして、一定こういう旧の市街地とかそういうところにおきましても住居が供給できるのに見合うような地価になってきたこともございまして、だんだん人口が呼び戻してきてるとか、それに基づきまして店舗が回帰傾向にあるとか、そういうことを含めまして、だんだん中心市街地にある堺東とか堺駅等においても乗降客が下げどまったり通行量も、通行量はちょっと減ってる部分ございますけども、だんだん人が戻ってきているような状況にあるのではないかと、横ばいになってきてるんじゃないかというふうに考えてございます。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 皆さん、わかります、今の説明で。観光ビジター数が倍になってるのに、普通考えたら歩く人もふえるでしょうと、なぜ減ってるんですかって聞いてるんですけれども、明確なお答えにはなってないと思うんですね。議事録、後でよく読んで自分の答弁を分析しといてください。
 それから、まずこの中心市街地活性化基本計画、これの大目的は何なんでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 今回この中心市街地の目的につきましては、魅力あふれるまちづくりを推進して活性化を図っていくという中で、また今までの取り組みを継承しながら多様な都市機能の集積あるいはまちなか居住の促進によって拠点性の向上を図る、それとあわせて、堺環濠都市地域あるいは百舌鳥古墳群周辺などの歴史文化を生かしながら、まちづくりと連携し、新たな都市魅力を出していくと。それとあわせまして、まちづくりと一体となった交通体系の構築あるいは人々が集い、交流できる都市空間の形成によって回遊性とまちの魅力向上を図っていくと。それによりまして、買い物の利便性を向上させることによって魅力的な商業地の形成を図っていくというところで、やはりそれを実現するに当たってさまざまな事業を展開することによって、公民協働により民間活力も活用し、また先ほどありました内閣総理大臣の認定を得たことによる国の支援制度も活用しながら、より一層中心市街地の活性化を進めていくと。その中で、やはり商業魅力の向上あるいは経済活力の向上を図っていくというところが中心市街地活性化のめざすところというふうに考えてございます。
 
吉川 委員
 
 いっぱい言わはったんでわからないんですが、何のためにそういったことをやるんでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 やはり、都市機能の更新と経済活力の向上というところをめざして中心市街地の活性化を図っていくというところと考えてございます。
 
吉川 委員
 
 都市機能の更新、それから経済活力の向上、経済活力の向上というのは具体的にどういうことでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 はり、中心市街地に市内外から人を呼び寄せ、先ほど言いましたようににぎわいをつくると。それとあわせまして、その人たちが回遊し、地域にお金を落とすとか、いろいろ商店街に入るとかというところで経済活力を向上させるというところと考えてございます。
 
吉川 委員
 
 では、都市機能の更新というのは具体的にどういうことですか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 今進めています例えば市民会館の建てかえであるとか、今中心市街地にないような機能を導入する、あるいは今町なかを回遊するような、支障になるようなところを改善していくというようなところが都市機能の更新というふうに考えてございます。特に堺東駅前の再開発事業もその一端で進めているものというふうに考えてございます。
 
吉川 委員
 
 では、市民会館を建てかえる、それからそこにない機能をつくり出す、それは何のためにそれをやるんでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 やはり、先ほど来、基本計画の目的でございます市内外から人を集めてにぎわいをつくると、そしてその回遊を図ることによって経済活力を向上させるというところが目的というふうに考えてございます。
 
吉川 委員
 
 何か無理やり言わせたようで申しわけないんですが、私は中心市街地の最大のやはりこの活性化する目的というのは、堺を牽引するやはり経済活動の活性化だと思ってならないんですね。中心市街地の皆さん示された区域はほとんどが商業地ですよね。工業でも住宅専用地域でもない、商業地域を皆さん指定されました。そしてその活性化を図る。いろいろおっしゃったけれども、人を集めてといろいろおっしゃったけれども、そこには究極の目的というんですか、最終的にはそこで経済活動を活発にしようということではないんでしょうか。そこは間違いないですか、どうですか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 委員おっしゃるとおりだと考えてございます。
 
吉川 委員
 
 では、この計画の目標の中にどれだけ経済活動を活性化させるかということは表記されてますか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 中心市街地基本計画に掲げる事業を着実に推進することで、人が集い、にぎわいのまちづくりを進めるということが経済活動の向上につながるというふうに考えてございます。
 
吉川 委員
 
 つながるのはわかります。人が動かないと経済活動は活性化しない、それはわかりました。だけれども、最終的な目標である経済活動が活性化したかどうかという、どこまでこの計画を実行することによって経済活動を活発にしていくんだという指標はこの中にありますかとお聞きしてるんですけれども、どうですか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 現在この基本計画の中では、31年までの指標としまして、駅の乗降客数、それと歩行者通行量ということと、あとは、やはり経済活動にも密接に関係する空き店舗等というところを指標としてございますので、事業を推進するに当たって、この指標も伸びていくというところが経済活力の向上というところにつながっていくのかなと考えてございます。
 
吉川 委員
 
 だからそれはつながるのはわかりましたと。わかりましたが、他市の中心市街地活性化基本計画の中には、もう言いますけれども、具体的に商業の売上高の伸び率をこれだけにしようとかいう目標がきちんと書かれてる都市もあるんです。
 しかし、残念ながら堺市の基本計画には、電車に乗る人何人ふやします、バスに乗る人ふやします、歩く人ふやします、空き店舗の率をこれだけ減らしますということしか書かれてないんですね。もうこれ以上言っても書いてないものは書いてないので、皆さん、書いてないということすらおっしゃらないので。書いてません、私がかわりに言うときます。
 じゃあね、この計画を遂行するに当たって、皆さんはどれぐらいのお金を使うつもりなんでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 今基本計画の中に盛り込んでいる中で、今現在でございますけれども、約190億円程度を投入するというようなところで考えてございます。
 
吉川 委員
 
 190億円余り、まだまだふえるかもしれませんが、大まかな現時点でわかる数字だと思うんですけれどもね、答えていただきましたが、190億円ぐらいお金を使って、ここに最終的に書かれてるのは、特に商業の活性化という部分でそういう視点で見ると、空き店舗率を6.7%減らしますと書いてあるんですね。これは何となく減ったらいいかなと思います。それから最終的に人がたくさん来れば商業が活性化する、経済活動が活性化する、まちがにぎわう、その理屈はそうだとは思うんですが、ここに書いてあるのは、平成24年度1日4万1,000人の定期利用者を除く駅乗降客数を4万3,900人にしますと、1日1,975人ふやすということですわ、いろいろ足し算をしてね。大体1日2,000人ぐらいをふやします、それに190億円、200億円使いますよという評価しか、この計画ではできないわけです。
 もっと見るとね、本当にこの計画というのは商業が活性化するというふうに読めるんだろうか。確かにおっしゃるように来る人がふえたら何となくはわかりますけれども、具体的な数字が示されてないのでわからない。そうすると、せめて私はどこにそれを見出そうかなと思ってよく読みました。やっぱり商店の数がふえるだとか、空き店舗率が下がるだとかいうのはつながるだろうなと見たんですね。見たんですけれども、例えば皆さん持ってます、これ。この中心市街地活性化基本計画の66ページ。ここには、ええっと思ったのがね、この空き店舗率の計算というのはどういうふうにしてるかというと、現状904ある店舗と空き店舗161の率が17.8%なんですよね。それ間違いないですよね。現状この中心市街地には904の店舗がありますと、そのうち161店舗が空き家です。だから空き家率は17.8%、逆に言うと、空き家でない店舗は743あるんですよ。
 でね、これを計画を遂行するとどうなるかというと、堺東駅南地区第一種市街地再開発事業をやると、市街地再開発事業の実施の店舗数の変化って書いてあるんです。108件が33件になるんです。ちょっと待って、これどういうことかなと思うと、108あった店舗が再開発によって33に減るんですわ、店舗の数が。店舗の数が減るということは空き家率の分母が減るんです、分母が減る。頑張っていただいて空き店舗の数も減らします言うて何ぼ減るんかいうたらね、10店舗ですわ。ということは、904あって161の空き店舗が全部の店舗数が829に減って空き店舗が92に減るわけですわ。だけれども、店舗の数は743から733に減るんです、営業してる店舗の数が。
 確かにね、皆さんここに書いてますよ。見せましょうか。これ、現状は空き店舗率が17.8%、これが31年には11.1%になりますよ。これだけ見てたらね、ちょっと頑張ってるかなとは思うんですけれども、先ほど申し上げたように、私これ、図に書いてみました。904あって、こっちが空き、こっち側が営業してる店舗。それがこの計画では75店舗の数を減らすわけですよ。これがあかんのかどうかというのは後々皆さんが評価していただいたらいいとは思うんですが、そういう数字も書かれてる。この中心市街地活性化基本計画の最も一番重要な目標である経済活動の活性化を行うというところにどれだけこの計画が寄与するのか、ますます私はわからなくなっていくわけです。
 じゃあ、せめて歩いてる人の数ふえたら、ちょっとは経済活動活発化するかと思うんですけれども、そこに目標を置くと間違うことがあるんじゃないかなって私、感じてることが1つあるんです。
 それはね、皆さん今、市役所の広場整備をしていただいてます。大変立派な合同庁舎の前にも広場ができました。これはこれで以前から計画されていて、市民の方がここでイベントをやったらいいなというふうに思う場所なんですが、じゃあ、歩く人とか来る人をふやそうということを目標にしてしまうと、ここで朝から晩までイベントをしてどんどん来る人をふやしたらええんかという、こんな話につながりませんか。
 この目標の数値というのは、これ概要版ですけれども、定期利用者を除く乗降客数を増加します、歩行者の通行量増加させます、それから空き店舗率の率を下げますというこの3大目標が掲げられてるんですよ。空き店舗の話、今しましたんで、もうしません。じゃあ、上の2つというのは、歩いてるか、駅乗りおりしてる人がふえたらええというこんな目標なんですよ。じゃあ、この目標を本当に目標としてしまって、それをふやすための手段を講じたら間違いが起こらないのかなという疑問もまた出てくるわけです。そのあたりはどうなんでしょうか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 委員御指摘の一つ一つの指標を見ますとそういったことになりますけれども、やはりこういった新たな魅力づくり、広場の活用で人が集まる、にぎわいができるというところで、やはり市内外に対してここの広場、中心市街地の知名度が向上するというふうに考えてございます。
 その中で、やはり地域の方々また商業者の方々がその中心市街地、自分の住んでるところに愛着を持ち誇りを持つというところで、現在も商店街の方々、地域の方々が自主的にまちづくりを行ってございます。そういったものと連携しながら事業を進めていくことによって、やはり来堺者が増加する、そして商業魅力が向上するというところで、まちの活性化、経済活動の向上につながっていくというふうに考えてございます。
 
吉川 委員
 
 そんなこと言ってないんですよ、一つも、そんなことも聞いてないし。要は、一つ一つのことをおっしゃっているのは皆さんのほうなんですよ。一つ一つこんなんやります、あんなんやります、こんなんやります。全部集まったら多分ええやろうなと言うてはるんですよ、漠っと。それに200億円ぐらい使いますよという話ですやん。
 だから、一番の最終的なね、要するに経済の活性化がなされなければ、幾ら人が歩いててもそれは意味がないことなんじゃないですかと、裏返して聞くとこういうことになるんですが、どうですか。
 
芝田 委員長
 
 当局に申し上げます。
 質疑の要旨を的確に捉え答弁されるようお願い申し上げます。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 一定やはり人が集まるというところで、事例としましては、大綱でも市長が申しましたように、市民広場のゴールデンウイークのイベントによって商店街に人が流れ、そこで一定の経済効果があったというところもございますので、人を集めるということが全てが経済効果に結びつくかどうかというのは、やはり商店街に寄らない方もおられるかもしれませんけれども、一定そういった商店街に流れていくというところと、今後ともそういった経済活動につながっていくような取り組みを進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 
吉川 委員
 
 じゃあ、経済活動につながる取り組みってどんな取り組みですか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 今ハード整備とソフトというところの両輪で活性化を進めていく必要があると考えてございます。その中で、1つは今事例として申し上げました市民交流広場の活用によって、やはり経済効果につながっていくというふうに考えているのと、やはり地域の方々も、例えばガシバルであるとかそういった取り組みを行っておりますので、そういったところで経済効果につながっているものと考えてございます。
 
吉川 委員
 
 だから、その広場の活用をどう経済活動にじゃあつなげるんですか。
 
休場 都心まちづくり課長
 
 やはり広場の活用だけではなしに、広場を活用することと、その地域で取り組んでいるところとの連携、コラボレーションみたいなことも考えていく中で、やはり回遊性が高まっていくということかと考えてございます。
 
吉川 委員
 
 いわゆるこの計画の中に人がどのように回遊するのか。人がたくさん来てもらう、これはいいでしょう。どのように回遊するのか。そこで経済に結びつくような仕掛けをどのようにまちづくりの中でつくり込んでいくんですか。あるいは一方では、ここに住む人をふやしますというお話もあるわけですよ。でも片一方では皆さんね、ここ、歴史文化のまち堺の玄関づくりと言うてはるわけですよ。じゃあ、この区域の中どこでもマンションつくってもらったらいいんですかって、こんな話になりますよね。中世の町屋の町並みに期待されて来られる方もいる。だったら、どのエリアでそれをより促進していくのかというまちづくりのつくり込みの考え方もここにはない。商業の売り上げをどのエリアでより高めていかなあかんのかということも、ここには明確に書かれていない。後で公共交通の話しようと思ったんですけど、もう多分時間ないと思うんですがね。人をどこからどのようにどれぐらいの人をこの中心市街地に運んでくるのかという計画もない。ただ、あれやります、これやります、あれやります、そこでは大体これぐらい来る人ふえるでしょうという、これしかないわけですよ。私ね、全て点でしかないわけですよね、物事の考え方が。それでいいんですかという私は今回の質問の趣旨なんですよ。
 人口減少社会って、皆さん本当に認識されてますか。人口減少社会ではどういうことが起こるかというと、需要が縮小していくわけですよ。かつて日本が高度成長して人口も増加していった時代には、需要というのはほっといてもふえるんですよ。ほっといてもふえるので、供給さえ考えてたらいいんです、皆さんは。需要は勝手にふえるんですから。箱物行政って極端なこと、そういうことでしょう。需要はどんどんふえるんだから、何か箱物つくりゃ、そこに来てくれるわけですよ、人は。ちょっと極端な言い方したかもしれませんが。でも、人口減少社会というのはそうじゃないでしょうということ、それを前提にしたらだめですよと。今までの考え方を180度変えないと新しい時代はつくれませんよという。それをみずから考えて自立していく都市をつくりましょうというのが地方創生の考え方じゃないんですか。
 堺市には中心市街地ってここしかないんですよ、ここしか。ほかにありますか、ないんですよ。ですから、中心市街地だって、やはり人口減少の堺市の大きなトレンドに飲み込まれていくかもしれないけれども、ここはこんなまちづくりをしていきましょう、ここではこういう目標を掲げてやっていきましょう、そのための仕掛けをこういうふうにまちづくりの中で配置していきましょうということがビジョンじゃないんですか。
 私はこれまで何回もこの都心のまちづくりのビジョンが見えないですねという。個々にやる事業はわかりました。あれやる、これやる、あれやるってわかりました。個々にやる事業をがさっと集めてこれがビジョンですと言われても、いや、そうじゃないでしょうというのが私の考え方なんですよ。そういう考え方に立たないと、一つ一つの目標が本来は手段なのかもしれません、それは。手段が目標になって目的になってしまって、その手段を達成するためにひたすらお金を使うこと、結局目標とした本来の目的が達成させられないというこういう事業、全国の自治体ってあちこちで実はやってると思ってるんですね。そういうことにならないように、これからは限られた財源しかないわけですから、狙った目標にぴしっと焦点を当てて、その成果を得られるようにしないといけないと私は考えるんですけれども、こういう考え方についていかがでしょうか。
 
窪園 都市再生部長
 
 今委員おっしゃったこと、ごもっともだと思っております。私どもとしましても、ちょっと委員、不十分やというようなことで御指摘もございますけども、この基本計画の中で一定現状分析のもと基本計画の方針を立てた中で、なおかつ当然これ今まちづくり進んでるまちづくりがございますので、それとのちょっと整合というんですか、それとのやっぱりつながりが出てきますので、ちょっとそのように今委員おっしゃるような形で見えてる部分もかなり多いかと思いますけども、そういう中でそういう形で進めているというふうに思っております。以上でございます。
 
島田 建築都市局長
 
 委員からいろいろ御指摘を受けてます中心市街地の活性化の目的は、こちらとしては都市機能の増進と経済活力の向上で、委員おっしゃるとおり一番大きな目標は経済活力の向上という点で、都市機能の増進につきましては、施設を整備すれば整備した段階でそれはできたということになるんですけども、確かに経済活力の向上という点につきましては、事業をやった結果でその数字が出てこなあかんと、また今回お示ししてる指標については、確かに来堺者分の歩行者とか駅の乗降客数が必ずそれが経済活力の向上につながるものかどうか微妙なところで、その指標だけで目標が達成できたと勘違いすると、大きな税金を投入してる事業で経済活力の向上が図れないという御指摘をいただいていることについては十分今後検討していかなあかんことやと思っています。
 個々の事業をどういうぐあいにつないでいくかということについては、公共交通のつながりの部分での検討も必要やと思っておりますので、今後一番大きな目標の経済活力の向上という点でどう取り組んでいくかということについては、事業を開始しておりますけれども、そういうことも踏まえてやっていきたいと思っております。以上でございます。
 
吉川 委員
 
 しっかりやってくださいとしか言えないんですよ。
 何かね、1つ私、紹介しておきたい事例があります。岩手のオガールプロジェクトって御存じでしょうか。これをまねするとかしないとかいうことではなくて、1つの考え方のヒントだと思うんですけれども、これ、岩手県の紫波町という大変小さなまちなんですけれども、人口が3万4,000人程度のまちなんですね。盛岡市と花巻市に挟まれた農業主体のまちなんですけれども、1997年に公共施設と住宅を集約するために、まちの中心部である紫波中央駅に11.7ヘクタールの土地を28.5億円かけて購入されたんですね。さあ、事業を開始しようと思ったら予算がなくなっちゃいましてですね、この土地は開発できずに、日本で最も費用の高い雪捨て場、雪を捨てる場所になったという。10年間、日本で一番高い雪捨て場として使われてたという悲劇が起こってたわけですね。
 しかし、関係者の皆さんは、これ、諦められなくて、何とかしないといけないということで、民間の力を活用してやろうということで、このオガールプロジェクトというのが始まったんですね。
 この土地の中心部に図書館をまず配置をしようという、これは行政的発想なのかもしれませんが、この図書館、10万人の集客があると。ここに10万人必ず人が来ますので、この土地に投資をしてお店をやりませんかという、簡単に言うとそういう民間のプロジェクトが発足したわけですね。
 結論だけを、後でまた皆さん調べといてください。結論から言うと、ここは年間80万人が来客する場所になった。図書館も10万人じゃなくて30万人、図書館の運営費用も民間から上がってくるいろんな税収とか費用とかで賄ってるというところでございました。
 私、本会議でも3つの重大な間違いが地方の衰退を招くという御紹介をさせていただいたんですけれども、今回のこの中心市街地活性化基本計画も大変な間違いをしてる自治体もあるんじゃないかな、堺市が100%そうだとは言ってませんが、ちょっと不足ですよと。それは先ほど議論したとおりなんですが、京都のある自治体なんですけれども、これ人口6万人ぐらいの自治体、名前を言うと、よその自治体の悪口言うてるみたいなんで言わないんですけれども、6万人ぐらいの自治体なんですが、この地方創生の流れの中に乗って同じように中活を検討されたんですが、実はこの6万人弱のこの自治体、人口推計では2060年には2.6万人程度まで人口が減少するという予測がされている自治体でございますけれども、この中活の中で7.5万人にしますというとんでもない計画を立てられたわけですね。それがいいのか悪いのか、皆さんで御判断いただいたらいいんですけれども、私、自治体の計画というのは、先ほど部長おっしゃった、動き始めたらとまりませんねんとおっしゃってるのと同じことを部長おっしゃってるんです、実は。動いてますからという。大変なことにならないように、ぜひともこの中心市街地、経済の活性化につながるような仕掛けを今からでも遅くは私、ないと思います。どうかまちづくりの仕掛けを工夫をいただいて実行いただくようにお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
 
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