1995年(H07)平成6年度決算11月21日
◆吉川 委員 おはようございます。公明の吉川でございます。
ただいまも質問ございましたけれども、確認のために何点か、この公債費について重複する部分もあるかと思いますけれども、質問したいと思います。
この決算委員会でも何度か議論をされてきた、この財政の、現在の堺市の財政の状況、非常に大変だという現状はよくわかったわけでございますけれども、今後、これをどういうふうに解決していくのかということをさらに深めてまいりたいなというふうに思います。
その中で、公債費の比率というものが前年度から0.9ポイント増加して13.4%というふうになっております。これは確認のためでございますけれども、近年のこの公債費比率の推移というものをご報告いただきたいと思います。
◎土谷 財政課長 公債費比率の推移でございます。平成元年度から申し上げます。平成元年度12.4、平成2年度12.5、3年度12.1、4年度12.4、5年度12.5、6年度13.4、以上でございます。
◆吉川 委員 それでは、市債残高の推移というものもあわせてご報告いただけますか。これは普通会計だけで結構でございます。
◎土谷 財政課長 100万円単位で申し上げます。平成元年度1,379億6,900万、平成2年度1,422億2,100万、平成3年度1,444億3,300万、平成4年度1,495億300万、平成5年度1,776億4,200万、平成6年度1,949億3,300万、以上でございます。
◆吉川 委員 ただいま公債費比率の推移並びに市債残高の推移をご報告いただきました。皆さんもよくご存じのとおり、今、国では総額200兆を超える公債残高を記録しております。さらにこの状況は悪化するとの大方の見方でございます。また、大阪府におきましても、地方債の残高は2兆5,000億円を超えると、これは府民1人当たりに直しますと、25万9,000円の大阪府の借金ということになるわけです。ただいまご報告いただきましたこの市債におきましても、6年度の市債残高は約1,950億と、これを市民1人当たりに直しますと、大体二十四、五万ぐらいかなというふうに思うわけでございます。こうした先日からもいろいろ議論のあります、非常に厳しい状況というものは、今後も続くであろうという予測でございます。例えばこの公債費比率を見ましても、6年度は13.4と、それではこの先どうなるのかと、皆さんご存じのとおり、この比率を抑えようと思えば、当然特定財源の確保並びに標準財政規模の拡大といったことが必要でございます。しかし、後ほど歳入のところでも議論があるかと思いますけれども、市税収入のマイナス伸び、またこの6年度の決算の中では不納欠損額が2億、市税だけでも3億近い欠損も出しております。こうした収入の伸びの鈍化、逆にマイナスの伸びということを考えると、この公債費の比率もさほどよくならないんじゃないかなというふうな状況だと思うわけでございます。
先日、財政の方からご答弁がございました。一方では、平成11年には現在のこの堺市が計画している事業を継続するという仮定のもとでは、約560億の財政の不足を生ずるのではないかという推測をされておりました。560億といえば堺市のほぼ人件費にも匹敵するぐらいの大きな財源でございます。こうしたことに対してどういうふうにやっていくのかということが問題になると思うわけでございます。私、思うんですけれども、先日も申し上げました。こうした状況を好転させるためには、現在ただいま堺市は行財政見直し推進計画を策定して、その実行に努めておりますというご答弁が常にあるわけでございますが、実際、例えばこの560億の財源不足に対して、各部局はどういうふうにそれに対応していくのかと、抽象論ではなくて具体にこの数字を1つの課題として、どういうふうにこれを解消していくのかといったことが一向に見えてこないんじゃないかなというふうに私は感じてるわけでございます。予算にいたしましても、確かに必要な予算の積み上げというものが大事かとは思いますけれども、こうした中長期の中でのこの財政の危機というものをどのように具体に解決していくのかという、その方法論が見えてこないというふうに思うわけでございます。当然これはまた予算のときにも議論させていただきたいわけですけれども、ひとつ提案といたしまして、この予算編成方針をそれぞれの部局で明確に立ててはどうか。それも中長期、長期というのは非常に難しいかもしれませんけれども、せめてこの平成11年に向けてのこの5年間のスパンの中で、各部局がこういった方針でこの予算を編成しております。重点課題はこういうことです。これをしっかりと明確にしていただきたいなというふうに思うわけでございます。
それとあわせて現在行われております行財政見直し推進計画、各部局でただいま具体なスケジュール並びにその項目の詰めを行っていただいているというふうに伺っておるわけですけれども、これに対しても例えばそれをすべて100%実行したときには、その財政効果として一体どれだけ見込めるのか、この平成11年には560億円もお金足らんと、じゃあ、これに対して幾らまでその好転が見込めるのかといった数字も明確に試算していただきたいなというふうに思うわけでございます。この市債残高を見ますと、平成元年度に比べまして平成6年度、普通会計だけで1.413倍、41.3%の増になっているわけでございます。また下水道会計を含めますと1.557倍、55.7%もこの市債残高がふえているわけでございます。このたった5年間の間にこれほど、簡単に言うと借金がふえていると、これを当然返していかないといけないわけで、さらに財政は硬直化していくんじゃないかなと思うわけでございます。こうした危機的な状況を本当に真摯に受けとめていただいて、なおかつ数字的な目標をより明確にしていただいて、市民の皆様方に本当に安心して暮らせる、この堺市の大きな目標をつくっていただきたいなということを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。