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1996年(H08)平成8年度予算審査特別委員会03月04日

◆吉川 委員 公明の吉川委員でございます。私は、今回、予算委員会は初めてでございます。よしということで、けさも気合を入れて気張ってまいりました。気合を入れて気張り過ぎたせいか、ちょっとこのあたりが痛いわけでございますけれども、8日間頑張ってまいりたいと、このように思います。
 まず、1項総務管理費、6目事務改善費について何点か質問したいと思います。
 本年の1月の12日付の官庁速報には、広島市が行政情報マルチメディアネットワークの整備検討委員会を2月に発足させ、庁内LAN整備計画を策定することが取り上げられておりました。その記事にはですね、広島市は庁内情報通信網、LANですね、を構築するために行政情報マルチメディアネットワークの整備検討委員会を2月にも設置すると、LANの設置形態や文書類のペーパーレス化、共有するデータベースの選定などについて検討すると、1996年度に計画をまとめるとございます。さらに、検討委員会は企画調整局、総務局などの関係部署の課長クラスで構成、検討課題は本庁舎内だけでなく区役所、消防、水道局、市民病院、公民館など出先機関との連携、いわゆるワイドエリアネットワーク、WANですね、を視野に入れたLANの整備、現在、各局にある約30のデータベースから共有化するデータベースの選定、また情報の伝達力を左右する光ファイバーの基軸ケーブルの容量などについて検討を進めるというふうにございました。また同31日付では、21都道府県、2政令市がLANを既に構築しており、13県3市が整備中、12県5市が計画検討中と、このようにございました。多くの自治体が情報化施策に非常に前向きな姿勢を示しているわけでございます。私も再々、情報化戦略の明確化と情報化の長期プランを策定する必要性を述べさせてもらったわけですけれども、昨年の5月16日付では、自治省から地方公共団体における行政の情報化の推進に関する指針というものが出されており、民間に比べて情報化のおくれが指摘されるとともに、行政情報化計画の策定並びにその推進がここにうたわれているわけでございます。
 そこでですね、本市での今後の情報化施策の基本的な考え方、これを今回新設になります情報政策課の役割機能とあわせてお答え願いたいと思います。


◎住谷 行政管理課長 情報化施策の基本的な考え方と、それから情報政策課の役割機能をあわせ持ってというご質問でございますが、先ほどもお話も出ておりましたが、今日の情報社会の大きな特徴の1つとしましては、先ほど話出ましたインターネットの普及でありますように、画像や音声などデジタル化したマルチメディアを駆使したネットワーク社会ということが1つ言えると思います。また、パソコンに代表されますように小型コンピューター化、いわゆるダウンサイジング化という傾向にございます。行政にとりましても、これらの技術革新の成果をどのように市民サービスに結びつけていくか、いかにうまく活用していくかということが非常に大きな課題であると認識しております。
 ご指摘の自治省の地方公共団体におけます行政情報化の指針には、こういった社会情勢の変化に対応する手段の1つとしまして、行政の情報化を進めて、それによって住民サービスの向上、新しいニーズへの対応あるいは行政事務の高度化・効率化を実現していこうという計画づくりを行うための指針でございます。
 本市におきましても、情報化を推進するための計画づくりは、緊急かつ重要な課題であると認識しております。平成8年度中には、ぜひともこのプランを作成したいと考えております。思い切った情報化施策を実現するためには、情報化の長期ビジョンを明確にしたプランの作成、そのプランを実施していくための組織の確立、それに基づく財源の確保といったことが必要条件でございまして、今回、そのうち組織条件の対応としまして、情報政策課を設置するものでございます。以上でございます。


◆吉川 委員 まず、プランニングに関しましては、平成8年度にこのプランを作成していただくということで期待するわけでございますけれども、この情報政策課の機能、もう少し説明いただきたかったんですけれども、全庁的な情報施策についてトータル的にコーディネートしながらその業務を推進するというふうに理解しておるわけでございますけれども、ちょっとですね、この課の機能を少し明確にするために、ちょっと観点は違うんですけれども、現在ですね、例えば庁内に必要な、いわゆるアプリケーションですね、これを開発されるときのプロセス、ちょっとこれをお伺いしたいと思います。


◎住谷 行政管理課長 アプリケーション開発のプロセスの件でございますが、システム開発につきましては、予算要求前に担当課から実施計画を提出いただきまして、行政管理課においてヒアリングをさせてもらいながら、次年度以降の開発について査定ないしは決定を行っておるところでございます。具体な開発作業になりますと、通常のシステム設計のプロセスにのっとりまして、私ども行政管理課が指導をさせていただきまして、コスト面の軽減でありますとか、市民サービスの向上あるいは労働の軽減あるいは事務の省力化といった観点からチェックを行いながらやってございます。
 今回、情報政策課を考えておりますのは、実は今までの方法でございますと、システム開発につきましては、どちらかというと原課の要望に基づきまして、それに行政管理課がこたえるといった形で、どちらかといいますと、私どもが受け身的な開発支援ということになっておりますが、今回考えております情報政策課では、策定いたします計画に沿いまして、できるだけこちらから積極的に働きかけていく、あるいは庁内で共通に利用できるアプリケーション等につきましては、新しくできます情報政策課におきまして、一定開発を行いまして、関係各課へ共有できるようにしてまいりたいというふうなことも考えてございます。以上でございます。


◆吉川 委員 少しそのアプリケーション開発のプロセス述べてもらったわけですけども、この中では、必ず私、業務分析というのが、まず現在どんな仕事をしているのかというプロセスが必ずあるはずだと思うんですね。これは非常に単なるコンピューターを使うとか使わんとかという話ではなくて、業務を改善するという、こういう部分で手段としてコンピューターを使うという、この役割が非常に大事だと思うわけですね。午前中も行財政見直し推進のお話が出ておりましたけれども、まさに自分の担当課の業務を分析して、それをいかにむだなく効率的に行うかと、コンピューター使わんでも、こういうことはやらないといけないわけですが、実際にこれを行財政見直しの中でやれというと、なかなかできませんという答えが返ってくるわけです。ですから、せっかくこういう政策室ができたわけですので、手段は業務をコンピューターに置きかえるという手段かもしれませんけれども、この業務をどれだけ効率化していって、それをコンピューターにのせるのか、今の仕事のやり方そのままで右から左に機械化するだけでは、本当の業務改善というのはないんじゃないかなと、そのためには、この情報政策課が深く各部局に入り込んで、その仕事に対しての改善要望ができる、それだけの役割を十分果たしていかないといけないんではないかなというふうに思うわけでございますので、十分この点をこれから考えていただきたいなというふうに思います。
 それとですね、あとちょっと細かい話になるんですが、この事務改善費の中でコンピューターの経費がございました。5億5,000万ですかね、5億5,000万ぐらいだったと思いますけれども、汎用のコンピューターを借りているお金を払っていると、それに引き連れてコンピューター室も空調せなあかんとか何とか、そういう話があるわけでございますけれども、先ほども課長述べられてましたように、ダウンサイジングというのは、民間ではかなり前から取り組まれている方法でございまして、このお金のかかる大きなコンピューターを小さなコンピューターに置きかえていくと、こういうことで経費を削減しようというわけでございますね。
 例えば今、大型のコンピューターの下にぶら下がっている操作端末ですね、大体200台ぐらいだというふうに思っているんですけれども、全庁ですね、全庁で200台ぐらいだと思うですが、例えばね、これを今パソコン安いですね、30万以下で入ります。30万のパソコンを全部200台に置きかえて、ばらばらにしないで、LANでつないで、先ほどおっしゃっていたサーバーというものにつないでいくと、30万のコンピューター200台で6,000万ですね。で、6,000万、例えばデータベースとかサーバーとか費用倍かかったとしても1億2,000万ですわ。1億2,000万、5年リースで使うと月240万ですかね、年間で2,880万なんです。多分これに近いような金額で、この5億ぐらいかかっている大型の汎用機を置きかえるようなこともできるんじゃないかなと、銀行なんかの三次オンラインなんかは、膨大なデータベースを引きずるわけですけれども、それでもこういった、いわゆるクライアントサーバー型のコンピューターで賄っているという実例から思うと、庁内のシステムはこういうふうに置きかえられるんじゃないかなというふうに、そういう試算もしていただきながら、次の21世紀にお金のかからん便利な情報システムを政策課指導のもとにつくっていただきたいというふうにお願いしたいと思います。
 それとですね、ちょっと観点は変わるんですが、こういうふうな情報戦略を立てる上では、企業では、いわゆる情報担当役員という者を置いてでも、それを推進しようとしているわけなんですが、この庁内の中で、こういう責務を担っていただく方、たくさん確かにいらっしゃると思うんですが、どちらかというと、ファジーな表現を得意とされる土壌で育ってくると、どっちかというとロジカルな考え方に欠落が起きるん違うかなと、そこで、これは失礼な言い方かもしれませんけどもね。例えば「求む財政課長、年俸3万6,000ポンド」、どうですか、財政課長。「来たれ総務課職員、1万2,000ポンド支給」とかね、「チーフエグゼクティブ募集、3,500人の職員のリーダーとして、また政策決定の責任者として腕を振るってみませんか、年俸6万8,000ポンド以上」と、これはイギリスの話でございまして、日本では、なかなかこんなんないん違うかなと思ってたら、愛知県の長久手町というんでしょうかね、4月1日発足の21世紀課の課長を全国から公募するということで、大手企業の課長経験者で英会話に堪能な45歳以上の民間人を採用したいということで公募すると、ですから、非常な特殊な能力が必要と思われると、そういう政策をやらないといけないというときに、人どうすんねんという話が必ずや問題になるわけで、こうした思い切った手法も取り入れてはどうかなというふうに提案しておきたいと思います。
 それから次ですけども、全然話は変わりまして、10目庁舎管理費の中でですね、今、役所で使っている電気代ですね、これはどれぐらいになってるのかということでございますけれども、これ本庁だけで結構ですけれども、電気代と、その内訳をちょっとお答えいただきたいと思います。


◎西本 庶務課参事 平成6年度決算におきまして、本庁舎の電気料金は、基本料金を含めまして総額1億1,500万円です。内訳は、電灯分が約25%の約2,900万円、動力分といたしまして75%で約8,600万円となってます。以上です。


◆吉川 委員 節約の話ばっかりで申しわけないんですが、この本庁だけでも1億1,500万という電気代ですね、これを今まで節約できへんかというような取り組みはなされてきたんでしょうか。


◎西本 庶務課参事 節電につきましては、日ごろから各職場におかれまして、休憩時間などにおいて、不必要である照明とかそういうものについて、スイッチを消していただくということでご協力いただいておるわけですが、我々庶務課といたしましても、過去のデータの整理を行いまして、平成5年11月より電気料金のうち基本料金にあたる契約電力の変更を行ってまいりました。変更の内容は、2,360キロから2,200キロに変更するもので、約年額330万円の経費節減を行ってまいりました。以上です。


◆吉川 委員 330万の節約できたということで、非常にさらっと言っていただいたんですけれども、これ大変なことなんですね。これはですね、例えば企業なんかでは、鉛筆削り器の容量何ぼやということ全部調べて、それを積算して使う電力をどれぐらいやと決めて、契約してしまうと、それを使わんでもお金払わなあきませんので、このぎりぎりのところで、いかに契約できるか、これが勝負なわけでございますけれども、これを非常に、どなたやっていただいたんかわかりませんけれども、1人の職員の方がそれを気づいて、多分積算やっていただいて、330万の節電になったと思うんですけれども、この節電ですね、我が党の北村委員がずっと研究してまして、これをさらに節電する方法あるん違うかということでやってたわけなんですけれども、これは実際ございますか、そういう方法ですね。


◎西本 庶務課参事 節電の方法は、いろいろ方法はあろうかと思うんですけども、我々現在検討中のものは、照明用の電灯の消費電力を削減させる節電用安定器の取りつけを検討しております。以上です。


◆吉川 委員 この電灯ですね、じゃあ、その照明用の節電用の安定器を使えば、先ほどおっしゃっていただいた本庁の電気代がどれだけ節約できるのか。それから、安定器を買うためのイニシャルのコストですね、これはどれぐらいになるのかと。それから、この8年度予算には、そういった項目が盛り込まれていますのかどうか、これお答え願いたいと思います。


◎西本 庶務課参事 まず初めに、イニシャルコストですが、1台当たり7,450円かかりまして、本庁舎内で約6,000台ありますから、全体で約4,500万円かかると試算しております。
 次に、電気料金の節減の試算ですが、使用量の削減によるものが29%削減できると考えておりますので、年額、これが約820万円、そして使用量を削減させることによって契約電力が約170キロ減しますので、これによる変更が年額約350万円と試算しております。
 それから、予算計上の件ですが、新年度予算には計上されておりません。以上です。


◆吉川 委員 ということは、820万と350万で年額1,170万ですか、節約できるということでございますので、何でこの予算に盛り込まれてないんかなというふうに疑問も思うわけですけれども、これ、今後どういうふうに取り組まれる予定ですか。


◎西本 庶務課参事 今後とも計画的に導入の方向で検討をさらに考えたいと思っております。


◆吉川 委員 随分節約できる話でございますんで、一刻も早くこういう取り組みをやっていただきたいなというふうに思います。さきの説明では、この電灯分が25%ということで、動力分がまだ75%あるということでございますけれども、この動力電源に対しての節電というものは、何かシステムとかですね、そういう機器とか、これはないんですか。


◎西本 庶務課参事 今現在考えられることは、さらに契約電力の有効利用を図ることを目的とした最大需要電力の管理という方策が考えられると思います。以上です。


◆吉川 委員 ちょっと難しい話になりましたので、それもあわせて積極的に、これは当然、行財政見直し推進でも当然検討いただいてると思いますけれども、こういった経費を少しでもというか、もう大変な金額になりますので、節約できる方法があるわけですから、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それから最後にですね、19目の庁舎建設費にかかわって、さきの本会議で我が党の星原議員から質問いたしました支所行政について伺いたいと思います。
 現在、2支所がオープンしておりまして、この4月には新しく西もオープンするということでございますので、この支所の役割機能、こういったものをどう位置づけているのか、お答え願いたいと思います。


◎玉置 企画担当課長 支所の役割機能ということでございます。支所は市行政の総合的出先機関であるということから、区域に行政サービスの拠点、それから市民自治の拠点という2つの機能を持ってございます。支所が本庁と機能を分担をすると、そして支所では対人的行政サービスの第一線機関といたしまして、市民生活の特にかかわりの深い日常的な事務をできるだけ幅広く行うという、そういったことです。また、地域のコミュニティづくり、そういうことの地域の実情に応じた事業、そして市民の身近なところで、さまざまなご意見を交換いたしながら、地域情報の提供や地域のニーズの把握、そういうことなどをやりながら、市民と市政を結ぶパイプ役としてやってございます。さらに、区域内の市の出先機関、また国・府の出先機関との連絡調整、こういうこともあわせてやりながら、地域の実情に即しましたきめ細かな行政を民主的かつ効率的に運営をすると、そういう役割があると考えております。以上です。


◆吉川 委員 支所は地域行政サービスの拠点ということと、市民自治の拠点という2つの機能があるというお答えでございましたけれども、既に出されております三次総計に示されている、これは6つの地域がございましたけれども、それぞれ6つの地域が特色ある区域として発展していくというふうな記述があるわけでございますけれども、この特色ある区域の発展ということと、この支所とのかかわりというものをどのように考えられているのか、お答え願いたいと思います。


◎玉置 企画担当課長 第三次総計に示されております特色ある区域、それの発展、それとの支所とのかかわりということでございますが、支所では日常的事務をできるだけ幅広く取り扱う。それとともに、市民の意見を反映いたしまして、より効率的な市政運営を行うと。行政サービスの向上というのを当然努めていっておりますし、一方、市は1つの自治体といたしまして、一体性と統合性、その視点から本庁では市域全体、これの発展を念頭に市全体に係る事業、また、1つにまとまってこそ真価の発揮するような、そういう事務を行うということとしております。
 第三次総計にお示ししております各区域のまちづくりを進めていく上では、先ほど申し上げましたように、支所を拠点といたしまして、地域の方々とのさまざまな交流の機会を通しまして、地域の情報を提供するとともに、地域の皆さんの要望を的確に把握をすると、そして支所と本庁の緊密な連携をもとにいたしまして、地域住民の意見が市政に反映できるようにする、そういうことが支所のまちづくりへのかかわりであるかと、このように考えております。以上です。


◆吉川 委員 支所を1つの情報収集の拠点というふうなとらえ方、市民ニーズをとらえる拠点というお答えと、それから、市全体が1つにまとまってこそという1つの観点も今お答えいだいたわけなんですけれども、堺市は80万という非常に大きな都市でございまして、これを1つにまとめて画一的な行政を行っていくというのは非常に難しいわけで、事実1つの施策を実現するにも随分と時間がかかるという、全市一丸となってという、確かに見解もよくわかるわけなんですけれども、時間がかかる。図体が大きいばかりに時間がかかるというデメリットもあると思いますね。
 せっかく6つの区域に分けられて、それぞれの課題あるいはそれぞれの特徴、また取り組むべき施策というものをこの総計で明確にされているわけですから、私はこの支所がそれを主体性を持って実行できるような形にするのが非常に大事なことではないかなというふうに思うわけでございます。当然、そうしようと思えば、その中心者である支所長の役割が非常に大事になってくると思うわけですけれども、それについてはどういうふうなご見解になりますか。


◎玉置 企画担当課長 今、支所の主体性、それと支所長の役割ということであると存じますけれども、それぞれの区域につきましては、当然、地理的・歴史的経緯などから、当然その区域実情、または課題、そういうものは異なるものでございます。支所行政に期待されるもの、これの重点となりますのも、必ずしも同様ではございません。支所は地域との最前線でございます。市民と市政をつなぐパイプ役としての重要な機能を担うわけでございますから、本庁と十分連携する中で、支所の主体性は重要と認識しております。その中で支所長といいますのは、支所という総合的出先機関の長でもございます。当然、支所業務を統括する責任者といたしまして重要な役割を担っていると、このように考えております。


◆吉川 委員 支所長というのは、支所を統括するという位置づけをされたわけですけれども、先ほど申し上げた支所の独自性を発揮するための主体性をつくっていくということは、当然それだけの責任を負うわけでございますけれども、責任だけでは、なかなかそういったことは実行できないわけですね。実際にそれなりの権限の移譲というものがあって初めてそういった責任も当然果たせますし、独自の地域の特色を生かした施策というものも実行できると思うわけなんですけれども、単なるパイプ役という、確かに本庁とのパイプ役という役割もあるわけですけれども、それだけではなくて、先ほども申し上げた支所の独自性を発揮するための、それを実行するための権限というものが当然必要と思うわけなんですね。今、実際支所長の権限というものは、どうなっておるんでしょうか。


◎古下 庁舎建設事務局次長 支所長の権限についてのご質問でございますけれども、先ほど来委員さんの質問に対しまして、総合企画部の方からいろいろと支所の役割・機能、こういうところでお答えを申し上げてまいったわけでございますけれども、それら機能・役割、その部分で支所が所管する事務事業にかかわる権限につきましては、基本的には支所長に移譲されておる、このように考えてございます。ただ、先ほど来話もございましたんでけれども、現実的には、支所が進めるさまざまな施策の多くはですね、本庁と支所との役割分担の中で、基本的には本庁所管の体制のもとで事業執行がなされておる、こういう状況でございます。
 しかるに、今後とも事業の執行にあたりましては、本庁内関係組織間の調整等、より一層の円滑化を図ることを基本としながら、支所長との十分な連携強化に努めていきたい、このように考えてございます。よろしくお願い申し上げます。


◆吉川 委員 昭和63年の3月ですか、堺市支所行政に関する基本方針報告書というのがございますけれども、この中に支所長権限というものがございまして、そこには支所の人事決定について支所長の意向が人事当局へ正確に伝わり、合理的な決定がなされるような手続を制度的に整備すること。それから、市民の要望を予算要求に反映されるようなシステムに確立すること。支所区域における総合行政の推進を図ろうとする観点から、区域内の各機関との調整を図れるような権限の付与やシステムを考える。また、市域全体として調和のとれた行政の推進を図ろうとする観点から、各支所間及び本庁と支所との連携調整ができるシステムの確立が望まれるというふうに明記されているわけなんですけれども、先ほどのご答弁でしたら、支所に移管されている事務処理権限はすべて支所長が持ってますよというお答えだたかと思うんですけれども、こうした、ここに書かれている4つですかね、4つのこういったことというのは、現在実現できておるんでしょうか。


◎古下 庁舎建設事務局次長 ただいまのご質問でございますけれども、まず予算面につきましては、地域振興施策につきましては支所長が、また、その他の事業につきましては、事業に係る事業課が予算化しておる、こういうところでございます。支所長の意向が反映されるシステムという点につきましては、将来的には支所行政調整会議を設置いたしてございまして、関係各部長のもとに十分支所長の考えが反映され、施策に生かされるよう協議の場を設けてございます。次に、人事に係る件についてでございますが、本件につきましても、支所長の意見、考え方というものが十分に反映されるような本庁関係部局と連携して推進をさせていただいている、こういうところでございます。さらに、市域全体として調和のとれた行政推進のための連絡調整システムについては、先ほど申し上げましたが、支所行政調整会議や、また、本年4月をもって3支所目が開設するわけでございまして、今後は支所相互の連絡の調整のための所管調整会議などさまざまな会議の場を持って支所行政の充実に努めていきたい、このように考えてございます。
 なお、区域内における市を初めとした国・府の公共機関の連携につきましては、支所長のもと、支所事務推進庁内連絡会、これは地域間で設けさせていただいておる、以上でございます。


◆吉川 委員 今るるお答えいただいたわけでございますけれども、先ほども述べましたけれども、地域で独自の施策を独自に行っていく。これは、例えば今我々が地方分権を叫んでおるわけなんですけれども、これと同じことではないかなと、この中央省庁がですね、国の中央省庁が肥大化し硬直化した中で、中央に集権された権限を、より地方に移譲して、特色あるまちづくりをやっていこうと、こういう趣旨で地方分権というものが進められていると思うわけでございますけれども、この支所行政も私は堺市における、いわゆるより地方にというか、より地域への権限の移譲、こういったシステムをつくることだというふうに思うわけでございます。将来的には各支所が、当然政令市をめざす以上は各支所がその責任のもとにおいて独自の政策を執行できるといった、こういった役割と機能と責任がなければいけないと思うわけでございます。これをですね、本庁との連絡とか、確かにそういうことはあるかと思いますけれども、当然、オール堺での必要な施策をやっていく上でのそういうものは必要だと思うんですけれども、先ほど申し上げた趣旨のことが将来的には必要だとも思いますね。それは当然支所の行政能力にもかかわる話でございますので、それなくして、政令市は当然望むべきもないというふうに考えられるわけでございます。
 助役に、この辺をどういうふうに考えられるのかというコメントもいただきたいわけなんでございますけれども、本当にこの支所行政、まだ2つしかできてないじゃないかと、6つそろってからという意見もあろうかと思いますけれども、既に支所行政をやると決めたところから、そういった考えがあって当然だと思うわけでございますけれども、助役、いかがでございましょうか。


◎竹山 助役 支所行政のあり方についてのご提言でございましたけれども、確かに今お示しございましたように、支所が本来のといいますか、政令市の体制を考えた場合のあるべき体制から考えますと、現在持っております、例えばまちづくりに対する主体性の問題とか、あるいは総合出先機関としてのいろんなセクションに対する調整権と、そういった現実の面で、まだまだ権限が不足しているというのは、これは事実だと思います。現在のところは、支所という組織の権限というよりも、支所長自体が各部門、部門の長なりと調整しながら、そういった地域の住民の意見を反映するように努力しているという段階だと思いますけれども、ただいまご意見ございましたように、政令市に移行するということを考えますと、現在のような支所の権限では、やはり絶対的に不足をしておると、総合出先機関としての機能を十全に持っていくためには、もう少し独立した主体性のある支所長の権限というものがあってしかるべきであるし、また、支所自体の組織としても、そういういろんな各分野にわたる調整する機能というのは当然持つべきであるというふうに考えております。ただ、先ほどご発言ございましたように、まだ2つしかできていない段階でございまして、これも初めての経験でございますので、権限が少ない方から少しトライアル的に始めていると、この経験を積んで、将来あるべき姿を考え合わせながら徐々にその機能を拡充してまいりたいと、こういうふうに考えております。


◆吉川 委員 いよいよ3支所目も4月に稼働するわけでございますので、今、助役おっしゃられた、しかるべき権限というものを議論していただいて、早くそれを明確にしていただきたいということを要望して、私の質問を終わりたいと思います。


◆関 委員 予算書の3ページ、一時借入金ということで、第4条、地方自治法第235条の3第2項の規定による一時借入金の借入れの最高額は、300億円と定める。こういう記載されていますが、意味合いをお尋ねいたします。


◎土谷 財政課長 役所の当然経理には歳入歳出ございますけれども、この歳入歳出時期に若干のギャップがございます。この歳入時期が比較的遅くて、歳出時期はコンスタントに出ていくというようなことがございます。このような場合に、一時的な資金不足が生じるということで、この資金不足に対応するために、金融機関等から借入れをするということがございます。それが地方自治法235条の3第2項に定められております一時借入金でございます。これの限度額は予算で定めると規定されておりまして、第4条に定めているということでございます。以上でございます



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