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1996年(H08)平成8年度予算審査特別委員会03月11日

◆吉川 委員 公明の吉川でございます。2項小学校費、1目学校管理費について質問いたします。
 午前中も久保田委員からございましたように情報処理教育用備品費として、1億9,893万1,000円が計上されております。29校に22台のコンピュータ、計638台を導入するということでございましたけれども、まずこれは確認なんですけれども、この1億9,893万1,000円というのは、これは概算でしょうか。


◎亀井 学校指導課長 おっしゃるとおりでございます。概算でございます。以上です。


◆吉川 委員 これはちょっと本論とはずれるんですけれども、今回予算書を見させていただきますと、この1,000円単位で数字が書かれてるところがたくさんございます。この概算というのは1,000円まで出して概算なのかと。非常にこの事務処理上、1,000円まできっちり概算で書いていくというのは、非常にむだが多いんではないかというふうに思いますので、こういった従来の手法も少しこれから工夫していただきたいなというふうにお願いしておきます。
 それでは、この1億9,000万、2億近い費用をかけて、小学校にコンピュータを導入して、小学校での情報教育を始めようとされてるわけでございますけれども、その目的、ねらい及びその基本的な考え方をお聞かせ願いたいと思います。


◎亀井 学校指導課長 目的・ねらいということでございますが、小学校におきまして、コンピュータの初期の操作になれさせるというふうなことが1つでございます。それから、コンピュータを一つの自分たちの生活の道具として十分に活用させる基礎を培いたいというふうなところがねらいでございます。それから、その方法でございますけれども、各教科・道徳・特活というふうな中身、すべての中身におきまして活用の方法を今後とも考えてまいりたいというふうなことを考えております。以上でよろしいですか。


◆吉川 委員 ただいま、ねらい、目的をおっしゃっていただきましたけれども、私がお聞きしてるのは、そういったそのコンピュータの操作になれるとか、コンピュータを使うという、何のためにそういうことをするのかという考え方でございますけれども。


◎亀井 学校指導課長 少々的のずれた答弁いたしまして、申しわけございませんでした。ねらいというふうなところでは、1つは、主体的な学習活動を進めるための道具としてというふうなもの。第2点といたしましては、学習指導の道具としての活用というふうなものを身につけさせたい。このようなところをねらいと考えております。以上でございます。


◆吉川 委員 2つ今ご答弁いただきましたけれども、そういった情報活用能力の基礎を、この小学校では培っていくということを1つの目標として、今の2つの観点で活用を図られるというふうに理解してよろしいですか。


◎亀井 学校指導課長 おっしゃってのとおりでございます。以上でございます。


◆吉川 委員 これはニューズウィーク、1994年6月15日号なんですけれども、ここに、「アメリカの学校にコンピュータが導入されはじめたのは80年代半ばのこと。当時は教育ソフトもあまりなく、自分でプログラムを組める教師もごく少数だった。コンピュータは普通の教室とは別の特別な部屋に置かれ、いわゆる実践的な学習とは無縁のものという感覚が強かった」というふうなことが指摘されてるわけでございます。情報先進国であるアメリカは、80年の半ばにはこういった取り組みを始めたわけですけれども、そこでの問題点としては、1つこの実践的な学習と無縁のものであったということが、この大きな反省点だったということでございますけれども。既に当市でも中学校では全校にコンピュータが導入されて、早いところではこの情報教育が平成3年だったと思うんですけれども始められてる。で、平成5年には完全実施をされてるわけでございますけれども、その成果及び評価ですね、これをどういうふうに評価するのか。それから、この中学校での課題はどういったところにあったのか、この辺を簡単に整理してお答えいただきたいと思います。


◎亀井 学校指導課長 まず、取り組みの様子と成果ということでございますけれども、中学校のものを例にしてお話をしろということでございますので、中学校におきましては、技術では図面の作成、表計算、それから家庭科では紙型の作成、カロリー計算、理科におきましては天体観測、それから天気シミュレーションというふうなように、各教科でずっと内容を実践してまいりました。さらに、その主体的活動というふうなことでの成果とも両用のお答えにもなるわけですけれども、生徒自身の新聞づくりの中でのコンピュータ利用、それから修学旅行のしおりづくり等で、ほかの機器ではなかなかできないようなことも、生徒たち自身の手で自主的な活動が繰り広げられるというふうな成果が上がっております。さらに、美術クラブ等のイラストづくりというふうなものにつきましては、全く今までにないようなことを生徒自身がみずからつくり出していくような主体活動が組めてきているというふうなことを、活動の内容とともに成果として評価してまいっておるところでございます。
 なお、問題点ということでございますけれども、この問題点につきましては、やはり初期の段階におきましては、指導者の方がなかなか、なれづらかったというふうなところも聞いております。しかし今のところは、進行に従いまして、その問題点についても徐々に解消されつつあるというふうに伺っております。以上でございます。


◆吉川 委員 今、成果の評価と課題ということでご答弁いただきましたけれども。この課題という部分で、その指導者が、指導する側の教員の方が十分に、その教育するための教育が行き届いてなかったということでございますけれども、本年度から小学校に導入が始まるわけですけれども、この課題はどういうふうに解決されようとしているのか、お答えいただきたいと思います。


◎亀井 学校指導課長 今述べました中学校での実践におきましての課題を、小学校で同じ轍を踏むということは許されることではありませんので、私どもの姿勢といたしまして、本当に初心者、どんな人にでもごく簡単に操作できるものから導入の方法を考えていこうというふうなことで、指導課の中では研修を進めてまいりました。そこで、まず先進の導入されます学校におきまして、小学校における教育用コンピュータの活用についてというような講演を持ちまして、まずどういうふうなところで、コンピュータがどんなに生かされるのかというふうなことを先生方に研修していただきました。
 次に、ややもするとコンピュータアレルギーと申しますとか、キーアレルギーと申しますか、そういうふうな部分も残っている先生方も残念ながらあるようには予想しておりましたので、デモンストレーション研修というふうな中で、実際に実技研修にまず取り組んでいただくことにしました。そのときに、いわゆるコンピュータアレルギーを取り除くためのソフトといたしまして、立ち上げから本当に簡単に操作できるソフト、スーパーユキと呼ばれておりますソフトでございますが、それを活用いたしまして、1つの物語を作成することによりまして文章作成、それから低学年用のお絵かき、音声、音楽の入力、絵や文章等の張りつけというようなことが、その物語をたどっていくだけでできるというような簡単なソフトをもって、中学校の轍を踏まないようにということで、先生方に研修を進めてまいっていただいておると、このようなところでございます。


◆吉川 委員 ただいま課題どうするのかというご答弁もいただきまして、先ほども小学校・中学校での使い方等も紹介していただいたわけなんですけれども。当初、最初に答えていただきましたこの情報活用能力の基礎を培うという部分で、非常にまだ入り口でですね、非常に戸惑っているんじゃないかなという感が否めないわけでございます。これは私、昨年の9月本会議でも指摘させていただきましたけれども、95年の情報化白書には、これまでの初等・中等教育の情報教育はハードの整備に重点が置かれ、情報教育そのものについては依然としておくれているのが現状だということが明言されてると。このことを引きまして、今後どのようにこの情報教育を取り組んでいくのかということを問題提起させていただいたわけでございますけれども、中学校の成果と評価及びこれから小学校の取り組みに際して、まずこの情報教育をどういうふうに取り組んでいくのかという考えを、もう少し明確に議論していただいて、その骨格をはっきりと決めていただかないといけないんではないかなというふうな今気がいたしました。
 先ほどの基本的な考え方の中でも主体的な学習活動の道具として使っていくんだと、生徒たちがですね。また児童たちがみずから、それを使うことによって自分の世界を広げていく、また学習の効果をより一層高めていくための主体性を養うということが一つの観点であれば、それに見合ったような当然内容が検討されておって、なおかつこういうふうにしていきますという考え方があってしかるべきだというふうに思うわけなんですね。
 それで、ちょっとお聞きしたいんですけれども、先ほど情報先進国米国というふうに申し上げましたけれども、世界の中で、こういう子どもたちへの情報教育というのは、どういうふうになっているのかということですけれども、これは何か情報をいろいろとつかんでられますか。


◎亀井 学校指導課長 申しわけございませんが、まだそこのところの研修、我々の方としては非常に不十分かと存じます。以上です。


◆吉川 委員 堺市はよく国際文化都市だとか、国際文化産業都市だというふうな言葉を使われます。国際化ということが市の1つの大きなアイデンティティーであるわけですけども、こういう例えば1つの事柄をとらえる際にも、やはりこう常に世界を視野に入れていくという、こういう観点が国際化の第一歩ではないかなというふうに、これはあらゆる局に言えることだと思うんですけれども、ぜひとも、そういう国際化ということが大事なことであれば、皆さん自身が常に世界を視野に入れながら取り組んでいただきたいなというふうにちょっと思うんですね。
 まず、この情報教育を推進するのは一体じゃあ、どこになるわけですか。


◎亀井 学校指導課長 この情報教育を推進する主体はあくまで教育委員会の方であろうというふうに考えております。以上でございます。


◆吉川 委員 当然そうですけれども、その中の担当の所管はどちらですか。


◎亀井 学校指導課長 主に学校指導課で担当してまいるところでございます。


◆吉川 委員 それでは、先ほど課題になっておりました教員の指導するところは、どこになるわけですか。


◎亀井 学校指導課長 教員研修につきましても学校指導課が担当してまいります。


◆吉川 委員 それでは、この情報教育にかかわるような教育カリキュラムというんですか、教育の基本的なラインというんですか、そういうことを考えるのはどこか。また、それに伴う教材の評価をしたり、情報を提供するのはどこになりますか。


◎亀井 学校指導課長 今仰せのこと、学習内容にかかわりますこと、すべてについては学校指導課が原案をまとめまして、場合によりましては各課との連携をとりながら進めてまいっておるところでございます。以上でございます。


◆吉川 委員 それでは、学校指導課にはパソコン置いてますか。


◎亀井 学校指導課長 1台置いてございます。


◆吉川 委員 それはどういう目的で使われてますか。


◎亀井 学校指導課長 目的の多くは記録の整理等に使わせていただいておるところでございます。以上でございます。


◆吉川 委員 それでは、この情報教育を推進する、あるいは教員を指導する、カリキュラムを考える、教材を評価するという、その主体が学校指導課だというお答えでございますけれども、その学校指導課には、その情報教育を研究したり検討したり、みずから勉強したりするためのパソコンはないということですか。


◎亀井 学校指導課長 指導課の現場には置いてはございませんですけれども、科学教育研究所の方にコンピュータを入れてございますので、必要に応じてそれを活用しているというのが実態でございます。以上でございます。


◆吉川 委員 ちょっとしつこく聞いてしまいましたけれども、私はこれから始まる、始まろうとするこの情報教育をリードするその役目をほとんどその学校指導課が担っておられる、それだけの責任もあるわけでございますけれども。それでしたら、せめてそういうことをできる最低限その機器をまず置くことが出発のスタートではないかというふうに思います。それなしで、じゃあ、それだけの情報をいろんなところから集めてるのかと、集めてませんということであれば、なお一層みずからの体験でそれを知ることが大事ではないかなというふうに思うんですね。
 で、先ほどニューズウィークの指摘をしましたけれども、要は実践的な、アメリカが当初、要するに80年代半ばにこういう教育に初めてぶつかった課題が、要するに実践的な活用ができなかったという反省があるわけですから、それを考えるところが実践的な活動をするための環境がなければ、より現場から離れていくんではないかなというふうに思いますけれども。これに対してはどういうふうに考えられますか。


◎亀井 学校指導課長 実践その他が指導主事当人がなかなかしづらいというご指摘については、そのとおりだと思います。そこで私どもとしまして、科学教育研究所の方へもいろんなときにご意見を伺ったり、そこからいろんな資料をいただいたりということの中の連携で進めてまいっておるというのが実態でございます。以上でございます。


◆吉川 委員 そういった科学教育研究所にそういう機関があるということも存じておるわけでございますけれども、常に主体者は学校指導課であるということでございますので、私は強くそのリーダー役としての責任を果たしてもらうための環境づくり、人材育成をしっかりとやっていただきたいなというふうに思います。
 ちょっとですね、これは日経ビジネス、これも94年の日経ビジネスなんですけれども、ちょっと紹介したいものがございます。『ファーガソン家の4歳の双子、エリンとジェシカの姉妹は、買ってもらったばかりのコンピュータに夢中だ。キーボードで「ミッキーマウスのABC」と入力すると、モニターに眠っているミッキーが現れる。次にキーボードの「V」を押すと、「Vはバイオリン」という文字が現れ、ミッキーが目を覚ましてバイオリンを弾き始める。「O」を押すと、ミッキーは台所に行ってオーブンを開ける。続いてミッキーの前に豚が登場する。「P」の字を押すと、豚は鳴きながら泥の中を転げ回る。エリンは「人形遊びと同じくらい面白い」と喜ぶ』。
 小学校向けの代表的なソフト、地理学習用ソフト「カーメン・サンディエゴ」地理の問題に答えながら世界じゅうを逃げ回る泥棒を追いかける。「マス・ブラスター」は算数の問題に答えながら宇宙船を撃ち落とす。高校生は「ボディ・イラストレーテッド」で生物を学び、「インタラクティブ・エンサイクロベディア」(双方向百科事典)を使って宿題をこなすと。これはアメリカの様子ですね。同じくアメリカですけれども、ウエスト・バージニア州のガストン・ケイパートン知事は2000年までにすべての小学校のクラスにコンピュータを導入するという教育改革計画に2億ドル投じた。学習能力に問題のある子どもたちがコンピュータで学習する様子を見て、ケイパートン知事はコンピュータの威力を確信した。「何回つづりを間違ってもコンピュータは彼らをばかにしない」対話式ソフトは学習スピードを30から50%速めることができるという調査結果もある。ケイパートン知事は「コンピュータは子どもを積極的に学習させるようになると期待する」とあります。
 また最近の日経では、フランスの学校がドイツとかイギリスなどの国と、生徒たちがネットワークを使っていろんなやりとりをしながら、その国の文化や語学を学習するといったこともございます。
 外国ばかりではございません。日本では山梨大学付属小学校ではご存じのインターネットを使って授業を昨年、これは95年1月の読売ですので、昨年といったら94年になるわけですね。94年9月からそういう授業を始めたんですね。国語の授業では教科書に載っていたファンタジー小説に登場する正体不明の「主人公、松井さん」をインターネットで探してみた。生徒たちは「松井さん」の断片的な特徴を書き出し、不特定多数のインターネット利用者に探検を依頼。授業のねらいを理解してくれた利用者が空想力を働かせて生徒たちの問いに答えてあげるというもの。そのほかにも、ノーベル生理学・医学賞を受賞した米国立環境衛生科学研究所のマーティン・ロッドベル博士に電子文通をして、電子メールですね、をしている女子生徒もいるというふうなことで、非常に、単なる道具としての使い方から、教育のやり方、また教育の考え方まで変えるような一つの大きな変革が起ころうと、または起こすことができるというのが、私はこの情報教育ではないだろうかなというふうに思うわけでございます。
 こういったことを出発するにあたって、私はそれを提供する側が非常に初歩的なレベルでとどまっていてはいけないんではないかなと。生徒は、また児童は無限の可能性を秘めてるわけでございますので、提供する側がその可能性にかけて、それだけのものを、世界の一流を投入してあげるという、この責任があるのではないかなというふうに思います。
 先ほども、例えば先生の意識がついていってないという話がございました。これはよく、いろんなところでも指摘されてますね、やはり同じことが。これは日経産業だと思うんですけれども、日経産業もこういう指摘してるんですね。どんどん先に行く子どもたちに置いていかれがちな先生の反発もあると、とんでもないことですね。生徒に対して引き続き優位に立ちたいと考える先生はまだ多い。というふうに続いてます。そして、だが子どもたちは、「教え育てる」システムを越えて「学び習う」世界へ飛び込もうとしている。「生徒の評価も与えられた課題の達成度より、実社会に近い問題解決能力を評価する方法に変わらざるを得ない」というふうにこのコラムは締めくくってるわけですけれども、こうした本当に、いろんなことが考えられる。いろんな可能性を含めながら、実はまだ戸惑っているというのが現状ではないかなというふうに思うんです。それを、要はしっかりと議論をしていただいて、世界の一流を提供しようと思えば幾らでも提供できるわけですから、何をやるのかということを、しっかりと確立していただきたいというふうに思うわけですね。
 それは、国の指導があると思います。しかしそこには一つのハードの数量を規制しているだけで、中身まで干渉してないわけですね。だとするならば、この堺市で世界一の情報教育ができてもいいんではないかなというふうに思います。これ、ことしが2億ですね。来年、再来年も2億、2億と。こういうのは陳腐化するわけですから、四、五年たてば、また同じ投資が発生するわけです。一たん踏み出せばこの投資は永遠に続いてはいくわけですから、この別にその投資の額をどうのこうのというのも大事だと思うんですけれども、これだけの投資をするんであれば、それだけの効果を子どもたちに期待して当然ではないかなというふうに思いますが、そのあたりのご見解はどうでしょうか。


◎亀井 学校指導課長 今、吉川委員さんからご指摘いただいてることに、本当に異議挟むところはございません。ただ初歩の段階で戸惑っているというご指摘でございますけれども、我々としてもそのようなことのないよう、今後とも努力を続けてまいりたいと、このように考えております。以上でございます。


◆吉川 委員 ですから、その具体的な形を早くお示し願いたいと思います。例えば世界のこういった経験のある方を呼んできてもいいんではないですか。別に呼んできたらあかんということは、どこにも条例に書いてません。世界の一流をめざすんであれば、世界の一流を呼んできて、その人たちに教えを請うたらどうかなというふうに思います。子どもたちは今無垢ですから、そこにどういうものを提供しても、彼らはそれを吸収してやっていくと思うんですけれども、どうですか。


◎亀井 学校指導課長 もちろん、おっしゃってる方向・意義・内容は踏まえた中で、今後とも研修計画等を考えてまいりたいと、このように考えております。以上です。


◆吉川 委員 ちょっと後戻りしますが、それじゃあ、学校指導課にこういう機器を導入されますか。


◎亀井 学校指導課長 その点につきましては、ちょっと私今、結論的なお答えをようできないんですけれども、できることであれば、学校指導課にある方が望ましいかなという感覚は個人的には持っておりますが。以上でございます。


◆吉川 委員 私は手元に、小学校の情報教育カリキュラムというのをいただいております。いろいろと議論されて、こういったことを十分に考えていただいてますけれども、本当にこれでいけるのかなという不安が私にはあるわけです。確かにおっしゃるように、子どもたちは与えたものは自由に使えるようにはなるわけなんですけれども、これによって教育のやり方が変わる、彼らに教えるものが、教える形態が変わっていくということは、十分先ほども申し上げたように考えられることですね。それを形だけを一つの成果ととらえるんではなくて、今後の教育のあり方そのものも議論しないといけないというふうに思うんですね。そういうことをこれから教育委員会の中で、どういった形で議論して、その結論を出していただけますか。


◎宮崎 教育長 今ちょうど21世紀を目前にいたしまして、教育が大きな転換期を迎えております。これからの教育というのは、やはり人権と環境を土台に据えてやっていかなければいけないと考えております。その場合、今情報化教育ということで、大きな情報の世界が広がってきております。全く今までの教授形態が変わろうとしております。つまり新しい情報を子どもがどう受けて、どう主体的にこれからの行動に生かしていくのかということが求められております。だから教授技術そのものさえ変革するような、大きな時点に来ております。だから教育そのものが今、中身で変わろうとしている。その教授形態も変わろうとしているというときでございますので、この情報化教育をただ単なるなれとか、親しませるという時点でとらまえるのではなくて、教育の変革期として大きくとらまえてまいりたいと思っております。だから教育委員会全体で、そのあり方、将来の教育像も踏まえて、その処し方について論議してまいりたいと思っております。そしてそれは広く教育界の実践の場というのは学校現場でございます。学校現場の教職員ともども意見交換をし、よりよき方向へ持っていきたいと考えております。以上でございます。


◆吉川 委員 今、教育長からご答弁いただきました。ぜひともお願いしたいと思います。日本の教育を特徴づけるものは、その1つは知識の詰め込みであったわけです。アメリカのそれはディベート、いわゆる討論であったわけです。どちらがいいのか悪いのかという議論ではなくて、その生徒たちが、児童たちがこれからこの21世紀の社会を生き抜くための教育の方法、やり方、彼らに求める成果、それを根本からこの一つの情報化ということをきっかけに、ぜひとも議論していただいて、大きな成果をお示しいただきたいことを要望して終わりたいと思います。以上です。

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