1996年(H08)O-157対策特別08月23日
◆吉川 委員 おはようございます。公明の吉川でございます。
初めに、今回のO−157で亡くなられた方々に対しまして、衷心よりご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
さて、今回このO−157の事件は、行政の体質の弱点、すなわち組織の脆弱性、危機管理意識の欠落、仕事のやり方の不備、不明確な責任の所在、こうしたことが大きく浮き彫りになったと思うわけでございます。教訓というには余りに大きな犠牲を伴ったわけでございますが、何をその中で残していくのか、これが大事なことだと思いますので、どうかそれを念頭に置いてご答弁いただきたいと思います。
まず初めに、O−157関連の通知に対する対応について質問したいと思います。6月11日付、大阪府の教育委員会から各市教育委員会学校給食主管課長にあてられた病原性大腸菌による食中毒事件についての通知がございますが、これに対しての対応はどのようになされましたか。
◎山尾 学校保健課長 6月11日付の通知に対しまして、13日付で学校給食にかかる食品、その他の衛生管理の徹底につきまして、学校長あるいは調理担当あてに、内容ですけども、O−157の発生の報道を受けて、保存食の保管、手洗いの励行、十分な加熱、器具の熱湯消毒に重点を置いた通知、それを出させていただいております。以上でございます。
◆吉川 委員 それがこの通知に対するすべての対応でございますか。
◎山尾 学校保健課長 そのとおりでございます。
◆吉川 委員 それでは、6月13日付、同じく大阪府の教育長から、各市町村の教育長あてに『学校給食の衛生管理の徹底及び「学校給食における食中毒防止強化月間」の実施について』という通知がございますが、これに対してはどのような対応をされましたか。
◎山尾 学校保健課長 この分につきましては、例年出しております「学校給食に係る食品、その他の衛生管理の徹底について」というのを6月6日付で学校長あてに出させていただいております。以上でございます。
◆吉川 委員 これは学校給食における食中毒強化月間ということでございますが、何を強化されましたか。
◎山尾 学校保健課長 先ほども申し上げましたように、通常のということで出させていただいてますので、食材の検収、検食の実施、保存食の保管、検便の励行、手洗いの励行、健康管理、施設設備の衛生管理、食器の洗浄、野菜・果物・卵の取り扱い、洗浄剤・漂白剤の取り扱い、自主管理点検の実施、給食中止の取り扱いといったような内容の分でございます。以上でございます。
◆吉川 委員 それはふだんやられてないことですか。
◎山尾 学校保健課長 通常指導させていただいている部分でございます。
◆吉川 委員 私は何を強化したかとお聞きしたんですが、じゃ、ふだんに対して何を強化されましたか。
◎山尾 学校保健課長 強化の部分につきましては、私とこの方で巡回指導を。栄養士が私とこの課に4名おりますので、巡回指導を4名がやっております。その中で、強化につきましての指導を行っております。以上でございます。
◆吉川 委員 その具体的な内容は何ですか。
◎山尾 学校保健課長 さらに加熱調理と手洗いの励行、食器等の十分な熱湯消毒、そういったところに重点を置いて指導してまいりました。以上でございます。
◆吉川 委員 その巡回の結果の報告は受けられましたか。
◎山尾 学校保健課長 報告としては受けておりません。
◆吉川 委員 それではもう1点お聞きしますね。6月26日付で、同じく大阪府教育委員長から各市町村の教育委員会、教育長あてに「学校における衛生管理の徹底及び食中毒防止の強化並びに病原性大腸菌(O−157)に対する今後の対応について」という通知がございました。この中で、保護者等に対しましても病原性大腸菌(O−157)についての正しい知識及び予防対策についてお知らせいただきますようお願いしますとございますが、保護者の方にお知らせはされましたか。
◎山尾 学校保健課長 その分につきましては、各学校からおろしていただくように通知をさせていただいております。以上でございます。
◆吉川 委員 先ほどの通知とあわせて、皆さんの対応は上から来た通知をそのまま下に流すというふうに受け取れるんですが、その通知に対して、今お答えいただいている学校保健課では、だれがいつまでに何をやるのかという、通知に対する具体的な行動に対して検討される場はあったんですか。
◎山尾 学校保健課長 できるだけ早くということで私どもの方ではやっております。以上でございます。
◆吉川 委員 仕事というのは、指示する側がきちっと今申し上げたことを具体化して指示するのが当然のことだと思いますが、それをやられてないということですか。
◎山尾 学校保健課長 私とこの方としましては、できるだけ早い時期にやってくださいという指導できておりました。先ほどと同じ回答になりますけど、以上でございます。
◆吉川 委員 検討したんかって聞いているんやから答えてください。
◎山尾 学校保健課長 府から指導いただきました部分につきまして、私とこの方で内容をわかりやすく変えまして、そして、府から来た内容を検討いたしまして、そしてわかりやすい内容に変えまして各学校へ通知を出させていただきました。以上でございます。
◆吉川 委員 それは文章がわかりやすいとかいう言葉づらの話ではないかと私は思うわけでございます。先ほど申し上げた、だれがいつまでに何をするのかという部分が明確になっていないと、通知に対しての責任は持てないわけでございまして、そのあたりは冒頭に申し上げた、皆さんの弱点じゃないかなというふうに思うわけです。これを今後どのように改められますか。
◎山尾 学校保健課長 国、府の通知文書、それをよく私どもの方で検討いたしまして、そして今、委員さんの言われておりますように的確な判断をしまして、学校の方へ今後通知させていただきたいというふうに考えております。以上でございます。
◆吉川 委員 ちょっと確認したいんですが、これは環境保健になるんですかね。6月17日に、第1回目でも松本議員が質問いたしましたが、環境保健委員会で我が党の松本議員の指摘に対してどう対応されたか。もう一度確認する意味でお伺いします。
◎北原 環境衛生課長 6月17日の環境保健委員会での対応でございますけれども、6月の環境保健委員会におきまして議員よりご質問いただきましてお答えいたしましたけれども、6月7日付で食中毒事故発生防止の徹底についての文書を、それぞれの給食施設を所管する部局の長に対しまして通知をし、管理の徹底を促すとともに、保健所長は集団的に食中毒の発生しやすい管内集団給食施設及び弁当調整施設、病院等に文書を通知差し上げました。
それから、6月17日の環境保健委員会も、6月20日付でそれぞれの長に対しまして病原性大腸菌(O−157)による食中毒に対する今後の対応についての文書を送付し、再度注意喚起に努めてまいりました。以上でございます。
◆吉川 委員 6月17日付の環境保健委員会では、指摘は外部の業者ということもございましたが、それに対しては対応されなかったんですか。
◎北原 環境衛生課長 外部の各関係業者につきましては、6月18日付で再度O−157につきましての喚起を促すという形で文書を送付させていただいております。
◆吉川 委員 それはこの環境保健委員会で指摘があったから、そのような行動をされたんですか。
◎北原 環境衛生課長 一般的に、6月7日付の分につきましては食中毒の一般的な注意事項等を流したわけなんでございますけれども、その後、O−157につきまして先生の方からご指摘がございまして、再度O−157につきまして──岡山県で発生しておりますので──促す意味で文書を流させていただきました。
◆吉川 委員 じゃあ、常任委員会で指摘があったからこの文書を流したという理解でよろしいですか。
◎北原 環境衛生課長 はい。O−157につきましては、そういうことで理解していただいたら結構かと思います。
◆吉川 委員 17日の常任委員会で指摘した内容について、皆さんが対応していただいたということですが、6月18日付で皆さんは外部の業者に対してまず通知を出されました。今おっしゃったように、20日には内部の各部署に通知を出されたわけですけれども、17日の常任委員会での指摘に対して、どのような対応をするかということをだれがどのような形で検討されましたか。
◎北原 環境衛生課長 委員のご質問の中で、どのように対応されたかということですけれども、やはりO−157につきましては啓発をしなければならないという状況の中で検討しまして、各営業関係者の方には徹底しようという形で検討して、文書を流させていただいたような状況でございます。
◆吉川 委員 だれが、いつ、どのような形で指摘に対して検討したかとお聞きしてます。
◎北原 環境衛生課長 環境保健委員会も環境衛生課の中で再度検討いたしまして、やはり部長名でそれぞれの施設の方に喚起をしようという形でさせていただきました。
◆吉川 委員 それは衛生部長はその報告を受けられましたか。
◎梶原 衛生部長 通知文を発送する、もしくはそれ以前の環境保健委員会後の会議にも私も同席いたしております。承知いたしております。
◆吉川 委員 それでは、なぜ先に外部の業者に対して通知をし、内部の各部署についての通知がおくれたんですか。
◎北原 環境衛生課長 6月18日に一応検討いたしまして、対外的に関係営業者の方に文書を作成しておりましたところ、6月18日、厚生省の生活衛生局長からファクスが届きまして、食品衛生調査会、食中毒部会、大規模食中毒等対策に関する分科会における病原性大腸菌(O−157)による食中毒に関する緊急検討結果という形で送付が参っておりまして、それに基づきまして、その文書を行政関係施設の方の長にそれぞれ送付させていただいた経過でございます。
◆吉川 委員 それでは、その通知が来たから新たな通知を出されたということで、17日の環境保健常任委員会での指摘に対しての対応ではなかったんですか。
◎北原 環境衛生課長 その分につきましては、6月12日にO−157につきましては文書が来ておりましたので、その分を再度営業者の方にということで準備を進めておった状況でございます。その後で6月18日にファクスが届きましたので、一緒に行政関係施設の方に送付をさせていただいたという経過でございます。
◆吉川 委員 この常任委員会での指摘を本当に検討されたんであれば、常任委員会の中で松本議員が言ったことは、当該県の防止の方策についても取り寄せているから、どうかそのことも参考にしながらもう一度徹底を図ってくださいということです。この当該県の防止の方策というのは学校給食に対する方策でありまして、それを検討されたんであれば、なぜ先に外部の業者に通知を出して、その2日後に内部の学校施設並びにその他の施設についての通知があったのかと非常に矛盾するわけでございます。また、その報告を受けられてこの通知を出された。通知を出されたのは衛生部長名で出されてます。この通知は出された方がその責任を持つんですね。
◎梶原 衛生部長 そのとおりでございます。
◆吉川 委員 どう考えても議会での指摘を軽く見られたんじゃないか、また、上からの通知も先ほど学校保健課からもありましたように、通知を上から下に流しているだけというように思えてなりません。どうか一つ一つ日常の業務を含めてしっかりと検討いただいて、だれがいつ何をするのかといったことまで明確にしていただいた上で、この通知を出していただきたいとお願いしたいと思います。
続きまして、今後の学校給食についてお伺いしますが、今回の学校給食検討委員会の人選はどのような考えでなされましたか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 学校給食の検討委員会につきましては、目的にもございますように学校給食の衛生管理を徹底して、その安全性の早期確立を図るといったことを目的として設置をしておるところでございます。この中で学校給食の再開に向けて、だれもが納得できる学校給食との考え方から、その幅広い立場からご参画を願おうとして考えたところでございます。それにふさわしい関係団体等から選任をお願いをしたところでございます。以上。
◆吉川 委員 所属が教育委員会以外の、特に衛生部関係の委員がおられますけれども、これは当然依頼されたと思いますが、その内容はどういうふうな形で依頼されましたか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 規則にのっとりましてそういう構成にしております。そういう中で衛生部職員、保健所職員といった形で規定がございますので、それにふさわしい適任、適材をお願いをしたと。これは口頭でもってお願いをしております。以上。
◆吉川 委員 できるだけ早く給食を再開したいということでございますが、この学校給食検討委員会の今後の検討内容とそのスケジュールはどうなってますか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 今ご指摘のように、給食の再開に向けて、これは短期的に取り組むべき、至急取り組むべき事項、それから長期的に取り組むべき事項、そういうようなスタンスでいくべきだろうと基本的には考えてございます。現在、先般も文部省及び大阪府の方からこれに対する基本的な考え方も示されております。その中で、国におきましても至急に整備すべき事項、それから若干長い目で見ていくべき事項、そういうようなご指摘もございますので、そういうようなスタンスで対応していくべきだと考えております。
我々、第1回目の検討委員会におきましても、問題点を具体的にあらわしまして、その中で詰めた議論をしていただこうという形で、献立の作成から調理に至りますすべての工程についての問題点の抽出とそれへの対応を考えていこうとしてございます。週に1回ペースで今のところやってきてございますけれども、とりあえず取り急ぐべきものについては、そういう形で至急に協議、検討を重ねてまいりたいと考えてございます。そういった中でなお給食の再開がかないましても、そういったものの実態もまた見ていただいて、長い目で見ていただく事項についても引き続き検討していくべきだろうと考えてございます。以上。
◆吉川 委員 非常に抽象的でわかりにくいんですが、今後の検討内容とスケジュール、これを決めないで検討委員会は動いているんですか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 抽象的とのお言葉でございますけれども、献立作成につきましては、その責任体制でありますとかエリアの問題、それから献立の内容、加熱を中心とする、これに徹底するといったような問題の是非、それから食材の購入点検、これにつきましては一括購入問題でありますとかチェックの体制、それから搬送につきましては搬送手段、搬送のそういう検収の体制、それから調理におきましても、いろいろ問題をご指摘いただいておりますように、調理についてのチェックの体制、完全な衛生管理といったことは至急処理すべきもの、検討すべきものだということで、とりあえずこれを今申し上げたようなペースで処理をしているということが実態でございます。以上。
◆吉川 委員 ですから、目標のスケジュール、いつまでにこれをやるんだということぐらい、せめてしっかり決めてやっていただきたいと思うんです。今ご答弁された内容は、トータル的な衛生管理をいつまでに決めるのかということを私は聞いているわけなんですが、ちょっと時間がありませんのでその内容をちょっとお伺いしたいんですが、このトータル的な衛生管理体制を整えるためには科学的なアプローチが私は必要だと思うんですけれども、先日もHACCPなどの手法の紹介もございましたけれども、微生物制御の観点で、またはトータルサニテーションの観点で、衛生管理手法の観点で、この検討委員会は検討されているんですか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 非常にそういうような大きな観点から、当然そういうようなことも考えております。今構成されておりますメンバーにつきましては、そういう職場の実態でありますとか、また関係者ということに集約されておりますけれども、この検討委員会の中では専門部会等、また関係ある者等の出席も求めることができるということになってございますので、今委員ご指摘のことも含めて考えていく委員会構成といいますか、そういうところも気になってございますので、ご理解を賜りたいと思います。
◆吉川 委員 先ほどの質問の内容で、いつまでに何をやるのかという問いかけに対して、トータル的な衛生管理を検討していきますと答えられた。しかし「これからも」、「も」という言葉で今おっしゃいました。しかし、トータル的な衛生管理を確立することがまず第一義であって、その検討「も」ということではないと思いますが、いかがですか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 先ほども申し上げましたように、給食の再開に向かっては、委員ご指摘のようにだれもが安心ができると。とりわけ口にされる学童の方、また保護者の方がそういう気持ちになっていただくと。そういったものを明らかにしていくという観点から、どのようなものが最低限必要であるのかといったご指摘につながろうかと思ってございます。私どもといたしましては、冒頭ございましたように、今回の集団食中毒につきましても、学校現場から出たものとの認識もございますので、そういった観点から先ほど申し上げましたような問題認識を持ちまして、とりあえず献立、食材購入、搬送、調理、そういった中での検討を重ねていく中で、専門の方の意見を聞く必要性、またその場も設けてまいりたいとは思ってございます。以上。
◆吉川 委員 第1回、第2回が開催されましたが、その場でそういうことを専門的なことを聞く必要があったんじゃないかと思いますが、いかがですか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 前回、1回目につきましては、全体の状況把握といったことでざいます。それから2回目につきましては、文部省の示された考え方にのっとりまして、とりわけ、再開がかなうためには最低限のそういうハード面、これは時間的なものも要するわけでございますから、再開がいつでもできるような形で、いかにそのハード的なものを整えていくべきかというような観点で議論をしてまいってございます。また、あすには食材、搬送といった形で議論をしていく予定にしてございます。この中で委員ご指摘のように、今専門の方々の意見をというようなことでございますけれども、現時点ではそういうことで進めてきておりますし、当面、あすにつきましてもそのような予定は組んでございません。今与えられたメンバー構成の中で議論をする予定にしてございます。
◆吉川 委員 今回、何回も危機管理意識の欠落ということが指摘されているわけです。その中で今後の衛生管理を確立するという、この検討委員会の中で、そういったことが今のご答弁をお伺いすると何の反映もされていないというふうに聞こえるわけでございます。この検討委員会のメンバーを見ますと、専門家の比率が非常に少ないわけでございまして、そういう構成で本当にトータル的な衛生管理の、今言ったハード面、当面のハード面の話だとおっしゃいましたが、だれもが見て安全な、安心な給食を提供されるということを前提に検討されているんでしょう。ならば、最初からそういったことをしっかりと検討される委員がいて当然なんじゃないですか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 メンバー的には学校医さん、薬剤師さん、これはお医者さんは当然体のことでございますし、学校保健会という中から出てきていただいておりますけれども、現場の衛生管理の観点から、そういうメンバーにも入っていただいております。
また、衛生サイドにつきましても冒頭ご質問ございましたけれども、保健所の関係者、それから衛生部の職員の方と、結果的には衛生研究所の所長さんにもご参画をいただいておりますし、また関係理事にも出ていただいております。そういった関係で、教育現場だけではなくて衛生サイドのご指摘といいますか、ご教示をいただくという形で構成をしておるところでございます。以上。
◆吉川 委員 私は、トータル的な衛生管理体制を整えるためには、いろんな専門分野の方の知識が必要だと申し上げているわけで、例えば、先ほど申し上げたHACCPの手法についてご専門の方いらっしゃいますか。
◎ヤ間 教育委員会総務部長 先般も馬場議員からご指摘もございましたHACCPというような形のものにつきましては、これは以前からも行政内部におきましても資料を取り寄せて、私どもの方にもいただいているところもございます。こういった中では、そういう食材の扱い方、業界の先進的な考え方、これは書面をもって手に入れておりますし、また、最終の段階では食品衛生法の中でも一部改正がなされて云々というふうなことも、馬場委員の方からご指摘もいただいております。そういったことにつきましては、関係部におきましてもそれなりの知識を持っておられることと考えてございます。以上。
◆吉川 委員 それなりの知識ではだめなんですよ。私が思いますのは、そういったところからまた次の被害を僕は生んでいくんじゃないかなというふうに思います。ぜひともこのメンバーを充実していただいて、だれもが安心できる、だれが見ても安全だということは、いろんな専門家の目から見ても安全でないといけないわけでしょう。ですから、そういう体制を整えていただきたいと思います。この学校給食の衛生管理はどこが監視指導をしますか。
◎北原 環境衛生課長 食品衛生法に基づきまして監視指導を行います。
◆吉川 委員 そうですね。ですから、そういう確かに縦割り組織の弊害とか言葉では言われてますけれども、それを打ち破る絶好の機会だと私は思うわけです。衛生管理を監視指導する側の意見を、要するに専門家の意見を十分に聞いて、この学校給食の安全性を確保していただきたいとお願いしたいと思います。
話は変わりますが、堺病院、10月1日から新しくオープンすると伺ってますが、ここでの給食の安全性についてはどう考えられますか。
◎富岡 堺病院事務局長 堺病院の給食につきましては厚生省から通知が来ておりまして、食材等の2週間保存、加熱処理等々の通達に基づいた設備を整えております。以上。
◆吉川 委員 新たな堺病院に対してですが。
◎富岡 堺病院事務局長 新たな病院といたしまして、今現在も同じ委託業者が継続いたしますので、同様の指導勧告をいたしております。
◆吉川 委員 それでは、だれがその安全を保障しますか。
◎富岡 堺病院事務局長 安全の保障につきましては病院の管理者でございます。
◆吉川 委員 病院の管理者が、外部に委託した給食の安全性について本当に保障できるんですか。
◎富岡 堺病院事務局長 院内に給食の委員会を設けております。ある意味管理者の諮問機関でございますが、医師、栄養士等も入りまして、またその委託業者のメンバーも入れました委員会をこしらえております。以上。
◆吉川 委員 そうした体制について、学校給食の方に何か進言はされてますか。
◎富岡 堺病院事務局長 しておりません。
◆吉川 委員 市長が全庁挙げてこの対策に取り組むということでございますので、どうかいろんなアドバイスをお願いしたいと思います。
次に、対策本部の今回の対応についてお伺いします。7月16日、対策本部の本部長が市長にかわりました。なぜ7月14日、いわゆる患者数が2,000人を超えた時点で、このO−157では死亡者も出るということもわかっているわけでございますが、なぜこの7月14日の時点で本部長が市長にならなかったんですか。
◎谷口 環境保健総務課長 事件の発生の情報収集を得たときの段階では、敏速に我々の関係所管と対応しなければならないといった点から、まず環境保健局長が本部長になっていただいて対応したといった経過でございます。
◆吉川 委員 事の重大性の認識が甘かったということですか。
◎谷口 環境保健総務課長 重大性につきましては、翌日、患者さん等の広がり等から考えていきまして、今度は助役さんを本部長にし、環境保健局長を副本部長といった形で充実を図ってまいったといったような経過でございます。
◆吉川 委員 患者数が2,000人を超えて、死者も出ることが予想された。この事態に対して、なぜそのような段階的な手続を踏んでいかれるのか、私には理解できないわけでございます。この対策本部では、今回どのような仕事の進め方をされてましたか。ちょっと問いかけがわかりにくいですね。どういうような形態で、例えば対策本部から指示を出される場合、どういうふうな回議体で。ちょっと具体的に教えてもらえますか。
◎谷口 環境保健総務課長 当時、対策本部を設置いたしまして、関係課、関係部がそれぞれの日常の業務等の延長部分がございます。そういった段階の中で、例えば衛生部におきましては即座に保健所等とも連携をとりまして、保健所は保健所での体制、それから本庁は本庁での患者の把握、消毒体制、そういったような準備等々を当初行ってまいったといったような状況でございまして、これらの指示等につきましては、それぞれ当然本部長、副本部長の指揮下で作業を進めてまいったといった経過でございます。
◆吉川 委員 じゃ、それぞればらばらに動かれていて、その都度その都度、本部長またはその上司に指示を仰いでいたというような仕事の進め方ですか。
◎谷口 環境保健総務課長 ばらばらに動いていたんではなく、これは当然本部の一定の組織の中ということで動いておりました。
◆吉川 委員 それでは、その意思統一の方法としてはどういう手段をとられましたか。
◎谷口 環境保健総務課長 13あるいは14、15日の時点では、確かにそれらの対応に実のところ追われておりました。それら本部を充実していくがために、16日からは当然それらの仕事の作業手順、そういった反省点、これは前回の委員会にも申し上げましたが、それらの組織の意思伝達の関連でミーティング、会議等々を毎日行っていって、本部としての機能を充実していくために進めていった次第でございます。
◆吉川 委員 伺っていると、その起こっている現象に対して対処するのが精いっぱいだったというように聞こえます。当然現場の意見を持ち寄られて、それに対してどう対処するのかということは当然大事なことなわけでございますけれども、どうも先手を打った対応ができていないというのは、そういう組織形態の問題が私はあったんじゃないかなというふうに思うわけですが、例えば、起こり得ると予測できる問題に対して、対処できる仕組みになってなかったというふうに思うんですけれども、いかがですか。
◎梶原 衛生部長 委員ご指摘の部分、我々、事故発生以来痛感いたしておるところでございます。ただ、我々といたしましても、当初、食中毒に対する組織は一応持っておる。そういった中で対応が始まったものですから、委員ご指摘のとおり、今になって思えば、かなり反省する点とか余りにも急激に大きく波が押し寄せてきた。それに対応できるだけの十分な組織ができてなかった。これは否めない事実だろうと思いますし、最初から今の規模のことを想定した組織体制ができておれば、こういった事態にも恐らくならなかっただろう。これは十分な反省、教訓材料だと思いますが、なかなか後になって気のつくことばかりでございますし、今後、我々はこういったことを十分に踏まえて、今後の組織体制もしくは初動体制あるいは危機管理、そういった意識を十分にはぐくんでまいりたいと、そのように思っております。以上でございます。
◆吉川 委員 今、衛生部長の方からご答弁いただきましたので、ぜひそうしていただきたいんですが、1点だけ、なぜそういう体制ができなかったかという原因の1つに、私は中枢に的確な判断が下せる専門家の方がいなかったんじゃないかなというふうに思うわけです。堺病院の院長が副本部長に就任されたのは、私の記憶では1週間ぐらい後だったと思います。ですから、ぜひともその起こった問題に正確に対処するための、やはり専門集団というものもまず権限等を与えて、ぜひとも今後の初動体制を組んでいただきたいと思います。
それから、どうしても私は納得できないことは、この対策本部がどんな指示を出したのかなということでございます。これを検便の実施をちょっと例に挙げて質問いたしますけれども、前回の特別委員会の中では、食中毒が、特にこのO−157が発生したときに二次感染防止が非常に大事なことだというふうなご答弁をされてたと思います。それを防ぐためには、ハイリスク集団から対処していかないといけないともおっしゃっていました。一つ疑問なんですけれども、この学校給食を食べた全児童に対して、なぜそういう原則がわかりながら、早期に検便の実施がされなかったのか。これは前回も出たかと思いますけれども、もう一度お聞きしたいと思います。
◎竹中 地域保健課長 ただいまご指摘いただきました点、確かに我々、反省点として今問題にしております。といいますのは、やはり当初、教育委員会と話をさせていただいたときには、まずハイリスク集団ということで小学校全児童をまずやっていこうという考え方を持っておりました。ところが、これが大きく広がりまして、市民の中で非常に大きなパニックが起こっておるという考え方で、全市民対象にということで無料検便を実施せざるを得なくなったという背景もございます。そういう中で、やはり衛生研究所あるいは我々他の検査所に依頼して検便をやっていただくわけなんですけれども、その中で能力というのもございます。そういうことで、当初、小学校全児童を先にやるという考え方で進んでおったんですけれども、21日の全市民対象に無料検便という形で広げた時点でキャパの問題もございまして、そういう形になったということでご理解願いたいと思います。以上でございます。
◆吉川 委員 それではだれがその決断を下されたんですか。
◎竹中 地域保健課長 これにつきましては、当然本部長にご意見をちょうだいしまして最終決断いたしております。以上です。
◆吉川 委員 先ほどの原則がわかっていながらそういう判断をされたということは、判断のミスというふうにとらえてよろしいんですか。今、反省されてるとおっしゃいましたので、それはそうじゃなかったという意識があると思うんですが、どうですか。
◎竹中 地域保健課長 今のご質問、そうじゃなかったというのをちょっともう一度。
◆吉川 委員 先に全児童への検便を実施した方がよかったんじゃないかという反省があるんですか。
◎竹中 地域保健課長 そのとおりです。やはり、まず発生されたところが小学校児童中心になった。いわゆる今言われているのは給食が原因であるという考え方から、そういう方向でまず我々考えたわけなんですけれども、先ほども申し上げたような事情もございまして、そういう中で全市民対象にせざるを得なくなったという実情もございます。以上でございます。
◆吉川 委員 今の状況では、私のような素人でも、例えばその全児童に対する検便が可能になるような行動をまず起こすべきだったんじゃないかなと。当然努力はされたと思いますけれども、それが第一義だと、一番大事なことなんだという認識であれば、なぜそのキャパが不足だから後回しにするというようなことはどう考えても理解できない。いわゆる判断ミスとして思わざるを得ないんですけれども、どうですか。
◎梶原 衛生部長 委員ご指摘のとおりでございまして、当初、当然この検便の実施については、患者は一定医療機関の方で対応していただいております。給食を食した児童をまず当然のことながら検便で陰陽性の判断をしてまいる。これはもう第一義的でございます。その検便実施を施行するに当たりましては、当然堺市の、今保健課長が申し上げたのはキャパの問題でございますけれども、市の衛生研究所のキャパの問題以上に、これはすぐさま大阪府並びに厚生省とも協議いたしまして、府下全域並びに近畿圏の衛生研究所、あるいは民間の検査所、それぞれにつきましても調査いたしました。それで検便の対応をしていただけるべく手配をとりました。
それで、その調整の時期と今申し上げました学校生徒の検便を実施する、その移行とのタイミングといたしましては、同一時期でございましたので問題はなかったと、そのように理解いたしております。問題なかったというのはキャパの問題で対応ができないということではないということでございます。
それとあわせて、先ほど保健課長が申し上げましたように、かなり市民の方々から不安な電話等がございました。それはやはり近所で、近くでそういう子どもがたくさん出てきた。自分らが大丈夫だろうかというふうな声がかなり電話等で相談がありました。これは市民にとっても、まず157の発症状況並びに157を知っていただく、この市民啓発を当然市民にいち早く知らせると、こういったことも必要でございましたので、まず新聞の折り込みを考えたわけですけれども、その際に市民の方々にも検便をお願いしようと。したがって、児童・生徒集団を第一義的に考え進行していく中で、市民を対象にした啓発も同時に、時間的には同じ時期になってきたと、こういうことが現実でございまして、決して順番をどう、キャパがどうの問題でどうということではなかったと思います。以上でございます。
◆吉川 委員 岡山、岐阜、広島、群馬、すべてこの食中毒が起こった当日または翌日、2日後には全児童の検便を実施しているわけでございます。キャパ等の問題がなかったんであれば、すぐさまそれを実施するという決断が必要だったと私は結論づけたいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、文部省並びに府教委は、O−157に感染したが症状のない児童・生徒に対しては出席停止にしないという見解を示されておりますけれども、当市では、陰性児だけでなく、いまだ検便を実施していない児童に対しても登校停止を示唆されているようでございますが、これはどうしてですか。
◎宮崎 教育長 お示しのとおり、無症状で菌を保持しておる者につきましての措置でございますが、私ども30日を限度にその判断をしたいと思っております。その原因につきましては、現在、国及び府からは、陽性者につきましては、人権上の配慮から出席さすのが望ましいということで来ておりますが、本市の実情をかんがみますと、実際にまだ小学校の児童を中心に160人余りの症状者がございます。そしてまだ30人ほどの入院者、その中でも重体者が2人ございます。このような実情をかんがみましたときに、また、症状が回復いたしまして、今療養しておる子どもにつきましても、非常に体力的に見ましても不安定な状況にございます。そしてまた、堺市内におきましては、例えば、腎臓機能を悪くし人工透析をしておる子どももおります。実際に堺市の実情につきましては、まだまだ不安定な状況でございます。その上に、既に新聞紙上でも発表いたしておりますが、小学校の児童、中学校の生徒につきまして100%の検便を出させてはおりません。その100%の検便を出さすことに今全力を尽くしております。そういう100%の検便といいますのは、子どもたちの結果を、陽性者の結果を見てみたいということでございますので、そういう不安定な状況の上に、検便がまだ100%出し切っておらないということも踏まえました上で、そういう状況をしっかり踏まえた上で、私ども今まで二次感染に全力を挙げてまいりました。だから、その二次感染をどうしてもやり遂げるという意味でも、もう一度しっかり状況を踏まえた上で判断したいと思っております。私は、人権は大事だと思ってます。一人一人の子どもを健やかに育てるのは私たちの義務だと思っております。それ以上に私は、実際に子どもの命を失っておりますので、子どもの命はやっぱりきっちり守っていかなければいけない、二次感染の予防はしなければいけないという気持ちが強うございます。
なお、私は学校における予防措置は2つしかないと思ってるんです。1つは、やっぱり手洗いの励行です。トイレをした後、食事の前、これはどうしても手洗いをして、きっちりした対応を求められます。それからもう一つは、トイレの問題です。トイレは徹底して清掃し消毒していかなければいけないと思っております。この2つを欠いたら二次感染の予防にはならないと思っておるんです。だから私は、2日の日に始業式を持ちますが、その後、一にも二にも三にも手洗いの励行ということを教えたいと思ってるんです。そして、それまでに教職員全員でトイレは教職員で清掃する。そして、その都度その都度できるだけ消毒をするということで臨んでもらいたいと思ってるんです。こういう万全の体制をとる中で子どもたちを迎えていきたい。だから、そのリミットは30日ということで30日に判断をしたいと申し上げておるわけでございます。
それから、検便の出さない者につきましては、出席停止にする云々の問題でございますが、私は、やっぱり100%子どもから検便をとらなければいけないという意識を、校長先生にも教職員にも一人一人持ってもらいたいという気持ちを、この前の全市の校園長会のときに訴えたわけです。だから、この二次感染の防止におきましては、みんなが、一人一人がきっちりした二次感染防止の意識を持たないと防げないと思っておりますので、そういう意味で私が慎重な態度をとっておるわけでございます。何とぞその点はご理解賜りますようにお願い申し上げます。
◆吉川 委員 衛生保健の立場から無症状保菌者の登校は危険なことですか、衛生部にお伺いしたいと思います。
◎淵 中保健所長 無症状菌検査陽性者につきましては、私どもできるだけ頑張り続けて、9月2日までに何とか陰性にしようと努力してまいりました。それは1人の方までも完全無欠というわけにはまいりません。したがって、その方が汚い行動に出れば、当然二次感染あるいは三次感染につながる可能性は十分あるわけでございます。したがって、我々自身の立場から考えれば、もう何とか無症状菌陽性者の方が早く陰性になっていただいて、全員登校させていきたいというふうな願いでございます。
◆吉川 委員 ということは、無症状でO−157の菌を持っておられる方は二次感染を起こす可能性があるという理解でよろしいんですか。
◎淵 中保健所長 そのとおりでございます。
◆吉川 委員 それを防ぐ手だてはありますか。
◎淵 中保健所長 現在、我々のところで企てて、保健所並びに医療機関に依頼した分を含めまして、薬剤の投与あるいは投与後3日、10日にチェックいたしまして、必ずや陰性になる日を待っておるわけです。そこで今までのデータを、これは全部整理できたわけじゃございませんけど、今検査中のものもたくさんありますので、現在のところ、その治療効果は良好でございますので、何とかこれがうまくいくであろうと考えております。
◆吉川 委員 それでは、文部省並びに府教委が下した一つの判断、O−157に感染したが症状のない児童・生徒に対しては出席停止にしないというこの判断、これは二次感染防止をするという上では間違いだという結論になるんですか。
◎淵 中保健所長 人権のことを考えればそれもやむを得ないとは考えますが、私自身は間違いとかそう強力には申しませんが、私自身は菌陰性になってから登校していただきたいという考えを持っております。
◆吉川 委員 二次感染防止が最大の眼目であるならば、この判断は間違いですかというふうにお尋ねしているんですけれども、もう一度確認したいんですが、どうですか。
◎淵 中保健所長 二次感染を防止する意味から、私個人の意見としてはそれは誤りであろうというふうに私は考えます。
◆吉川 委員 わかりました。それでは、緊急時の医療体制をどう構築するのかと。今回、私のところにも大変な電話が、私泉北に住んでおりますので、多数の患者さんが発生したわけでございますけれども、朝の10時に医療機関に行ったけれども、晩の6時になってもまだ診てもらえてないというようなお母さん方の悲痛な叫びが聞こえてまいりました。病院に行ってみると、まさに地獄を見るような思いをしたわけでございますけれども、こうした特に土・日を中心にして発生するような、災害も含めての緊急の医療体制というのを今後どのように構築されますか。
◎柴田 地域医療課長 今回の食中毒におきまして、緊急の医療体制につきまして、いろいろな教訓を幾つか私どもも感じてございます。やはりこれから医療体制を構築していく上では、やはりポイントといたしましては5つ程度あると思っております。
まず1点につきましては、地域の医療資源といいますのは、基本的には有限でございます。いわゆる非常時を含めて、非常に過剰な医療資源を抱えておくというのは基本的には困難であろうかと思っておりますので、まず一点目は、できるだけ多くの医療機関における診療体制、診療状況をまず把握をいたしまして、それを市民並びに他の医療機関の方に提供いたしまして、その限りある医療資源の中で、いかに効率的な医療の提供体制をつくっていくかという点が1つあろうかと思っております。
それからもう1点は、病院におきまして、非常時に最大限その病院の機能を発揮をしていただく。これは個々の病院での対応でございますけれども、そういう中ではやはり病院におきましてそれぞれ災害時の対応のいわゆるマニュアル、そういうものを作成をしていただいて医療機関個々で対応をお願いすると、そういう点もあろうかと思います。
それから1つは、今回もそうでしたけれども、一時的に非常に数多くの患者さんが発生をいたしました。これにつきましては、やはり1市だけの対応では到底診療体制を構成するということは非常に難しゅうございます。という意味では、やはり大阪府下、あるいは府県を越えたような広域的な医療の供給体制というのを確保していく必要があろうかと考えております。
それからもう4点でございますけれども、やはり災害時におきましては、災害時の医療体制をリードする、いわゆる基幹的な、拠点的な病院というのがやはり必要ではないかなというふうには考えてございます。
それからもう1点は、やはりそういう拠点的な病院にふさわしい高度医療を持った施設というのも本市には必要ではないかなと思っております。以上でございます。
こういう点を今後、今回の食中毒におきましても、いわゆる大震災等のそういう災害におきましても、多くの患者さんに対して医療を提供するということでは基本的には変わりませんので、現在地域防災計画等を見直しておりますので、その中で今申し上げたような5点につきまして検討を進めてまいりたいなと思っております。以上でございます。
◆吉川 委員 マニュアルの話が出ましたが、これは医療機関に押しつけるんじゃなく、今回まさにその渦中にある皆さんがつくったらどうかなと思いました。それから、拠点である医療機関が必要だなあではなくて、堺病院がその中心的役割を果たすんだというぐらいの、私は思いがあって、この地域防災計画をつくっていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
◎堀 管理防災課参事 今現在、地域防災計画の見直し作業を行っております。その中で医療体制、これも見直しの項目に入り、現在策定中であります。この医療体制につきましては、災害時に通常の医療体制では対応できないような大量の負傷者等が発生した場合、また、医療機関の被災によります医療の空白が生じるような場合、そういう場合の応急医療救護体制、これを検討いたしております。具体的には、初動医療体制、また重症者等の搬送体制、また急病医療機関の受け入れ体制並びに後方医療機関の体制等を、限られた医療施設または医療スタッフ等有効に活用し、その具体を図ってまいりたいと思っております。以上です。
◆吉川 委員 あちこちから答弁されるとだれと話ししているのかわからなくなるんですが、先ほど申された医療機関がマニュアルをつくってもらうんじゃなくて、ぜひとも今地域防災課長がお答えいただいた中で検討いただきたいと。堺病院に位置づけをはっきりとこの際していただきたいなというふうに思います。
それでは、この地域防災計画の見直しというのはいつまでに完成するんですか。
◎堀 管理防災課参事 今現在行っております地域防災計画の見直しのスケジュールでございますけども、この平成8年4月より具体の見直し作業に入っております。平成8年10月には原案とまとめまして大阪府との内容協議に入っていきたいと思っております。この事前協議につきましては二、三カ月要しますので、平成9年3月には防災会議を開催いたしまして承認を得たいと考えております。以上です。
◆吉川 委員 わかりました。ぜひとも今回の教訓を生かした防災計画を、9年3月ですね。つくっていただきたいと思います。
ちょっと1点聞き忘れたことがあるんですが、小学校のプールというのは、2学期が始まったらプールは再開されるんですか。
◎宮崎 教育長 私ども幼稚園、小学校、中学校、高等学校すべてにおきまして、9月2日、始業式を終えた後、通常に戻してまいります。ただ、小学校は短縮授業を20日まで延ばさせていただきたいということで、その他の活動につきましてはすべて平常どおりに戻していきます。プールの活動も、そして校庭開放もすべて平常どおりに戻していきます。よろしくお願い申し上げます。
◆吉川 委員 小学校のプールの話ですけれども、この「取り戻そう、みんなの笑顔」という中には、プールで感染することはありませんということを、安全ですとうたわれてます。教師の方にこれを指導されるのであれば、教師の方が矛盾を起こさないような対策をぜひともお願いしたいと思います。
冒頭に申し上げた組織の脆弱性、危機管理意識の欠落、仕事のやり方の不備、不明確な責任の所在、こういったことを今後改めていかないと、またこの問題は起こってしまうんだなというふうにきょうは実感したわけでございます。こうしたことに対する改革の決意を最後に市長にお伺いしたいと思います。
◎倉内 助役 今、委員からいろいろご指摘をいただきました。また、我々自身も今回のO−157対策で対策本部を設置して対応してまいりましたことについての反省点もございます。そういったことを踏まえまして、今後再びこういうことが起こってはならないわけでございますけれども、まさかのときには十分に対応できる体制をぜひつくっていかなければならないと考えております。