[議会での質問]メニューに戻る]

1997年(H09)指定都市問題対策特別02月12日

◆吉川 委員 おはようございます。公明の吉川でございます。
 私の方からは、この中核市移行後1年目の1つの総括ということで先ほど対策室の方からご報告いただきましたけれども、財政面それから組織体制、機能面でどうであったのかということをお聞きしようと思ったんですけれども、財政面では先ほどご報告がございましたので、一転組織体制面、機能面ではどうであったのかということをあればご報告いただけますでしょうか。


◎住谷 行政管理課長 中核市移行後の組織体制面はどうであるかという総括的なことでということで、ご質問でございますが、ご承知のように中核市に伴いまして700を超えます事務が移譲されたわけでございますが、移譲事務の内容的には、市が既に一部あるいは類似事務を処理しているものでありますとか、あるいは経由事務で行っているもの、あるいは何らかの形で指導相談を受けておるもの等々で、かかわっている事務が約半分ございまして、その残りの半分は全く新規でございます。これらの事務を処理する上に当たりまして、ご承知のようにかなり厳しい財政状況の中、あるいは行財政見直しを推進していく中で、できるだけ執行体制については既存の執行体制、あるいは人的体制についてもできるだけふやさないということを基本方針にしてございまして、人的な対応につきましては若干必要最小限の対応はさせていただきましたが、できるだけ既存体制でやっていこうというのが基本方針でございまして、そういう中で対応しておるところでございますので、いわゆるできるだけ増はしておらないという体制の中で処理は滞りなくできておるものと、かように考えてございます。そういうことからいたしますと、いわゆる職員の能力アップといいますか、能力向上に若干つながっておるものではないかと、かように考えているところでございます。以上でございます。


◆吉川 委員 大変多くの事務権限移譲があった中で、特に大幅な人員をふやすことなくそれをやっていただいた。また大きく残業することもなくやっていただいたということは大変評価できることだと思いますけれども、先ほども対策室の方からご報告があったとおり、事務をそのままやるのではなくということがございましたので、ぜひとも独創的な権限の裁量権が拡大した中で、独自のさらなる市民サービス向上につながる政策を行っていただきたいというふうに思うわけでございます。
 ちょっと私、この指定都市問題対策特別委員会初めてでございまして、ちょっと基本的な質問をさせていただきたいんですが、これは事前に申し上げてなかったんで申しわけないんですが、この政令指定都市をめざすというお話が以前からございますけれども、まずこれはだれがこの政令指定都市をめざしてるんでしょうか。


◎加藤 指定都市対策室参事 なかなか難しい質問なんですけども、政令指定都市への実現というのは本市一丸となってめざしていくというふうな考えでございます。


◆吉川 委員 その「本市一丸」というのは行政に携わっている皆さんが一丸となってということですか。お聞きしたのはだれがめざしているのかということなんですが。


◎寺岡 指定都市対策室次長 この問題は、堺が大都市として今日まで歩んできた中で公式に表明をされたのは歴代の市長でございます。ただ、市長の思いというのはやはり市民の声をお聞きし、その代表者である議会のご意見もお聞きした上で決断をされた。それが今現在幡谷市長に引き継がれると、こういうことでございます。


◆吉川 委員 市民の皆様がめざしておられるということが第一義にあると思うんですけれども、そうでないと、市民が望んでないことをなぜやるのかという話になりますので、市民の皆様が望まれているということであると思うんですね。そうすると、じゃあ政令市とか中核市というのは1つの行政の形態だけの話で、私はこれは1つの手段であると思っているんですが、じゃあ市民の皆さんが政令市をめざされるという中に、どういったことがニーズとしてあるというふうにお考えなんでしょうか。


◎寺岡 指定都市対策室次長 これは政令指定都市の制度の根幹にかかわる問題が含まれておると思います。中核市も地方分権の制度で若干参事の方から説明を申し上げましたが、やはりこの政令指定都市の制度というのは、一定の都市規模、つまり通常言われております大都市にまつわる非常に中小都市にはない複雑な行政需要。例えば、よく言われるように府県の二重行政の排除とかあるいは市民サービス、特に市民福祉の面でいろんな政策転換を幅広くやっていける、そういう制度的に保証されている制度でございますので、当然堺市はそういう都市の実態から見て、市民にこのような制度を導入いたしまして、さらなるまちづくりの推進なり、市民サービスの向上をめざすべきであるというスタンスが基本でございます。ですから、ご質問に的確にお答えはしておらないかもわかりませんけれども、基本的には政令指定都市をめざすのは市民の皆さんのためだと、こういうふうにお答えをさせていただきます。以上でございます。


◆吉川 委員 私思いますのは、政令市をめざすということにしても非常にいろんな困難があると思います。今財政面でも大変な困難がある。人口面でも先ほどお話ございましたけれども、いろんな困難があるんですが、それらの困難を具体的にどのような課題としてとらえられるのかということが重要なことだと思うんですね。その課題に対してじゃあどうしていくのかということをしっかりと、一歩一歩実現していただかないと、口だけで言ってるといつまでもそこに近づいていかないと思うんですね。そのあたりの課題というのはもう既に過去にもさまざま議論されて、整理されてると思うんですけれども、それは整理されてますか、いませんか。それだけで結構ですが。


◎加藤 指定都市対策室参事 一定整理をしております。


◆吉川 委員 では、その整理された課題に対して、今度はそれを解決するための実行を行っていくわけですが、例えば、現在平成9年度の予算案を編成していただいていることと思いますけれども、じゃあその課題に対して、例えばこの9年度の予算編成をする上でどういうことを配慮されたんでしょうか。


◎奥澤 財政課長 現在平成9年度の予算案につきましては、まだ正式に議会にご提案しておりませんので、個別具体的な内容につきましては控えさせていただきたいと思いますけども、基本的に特に指定都市に向けてのこの財政問題が現下の、非常に財政危機の中で大きな課題になっております。我々考えておりますのは指定都市の課題というよりも現下の財政の課題なんでございますが、やはり90%後半になります経常収支比率の問題が一番、非常に大きな課題であるというふうに考えておりまして、ここらを早く改善しなければならないというふうに考えております。特に、現在の日本の経済成長率が非常に低うございます。そうした中で、市税を中心とする収入の伸びが非常に低くなってきております。こうした収入の低い伸びに見合った歳出構造を早くつくっていかなきゃいけないというのが、我々が今一番考えているところでございまして、こうしたことを実現するために、今回の平成9年度の予算におきましては、るる今までご説明申し上げましたように経常経費等の歳出削減や事務事業の見直し、こういったことを極力当初予算に反映しまして、予算編成を措置したところでございます。以上でございます。


◆吉川 委員 これはまた予算委員会でも議論されることであると思いますけれども、そういった切り口での評価というものをきっちりと市民の皆さんにひとつお示しいただきたいということをお願いしたいと思います。
 先ほどの話にちょっと戻りたいんですが、非常に実感といたしましては、この中核市並びに政令市をめざす上で大事なことは、市民の皆様にどういうふうなメリットがあったのかということが非常に大事なことであると思います。その観点で、皆さんがいろんなことをもっと市民の皆さんにお示しいただかないと、非常にわかりにくい結果になってるんじゃないかなと思います。今財政の話ばかり取り上げて申しわけございませんが、既に昨年財政の健全化に向けてということで、はっきりと数字を示しながら今堺市はこうなってるんですよということを勇気を持って明らかにしていただいた。このことは非常に市民にはわかりやすい。じゃあ、これをひとつ解決しないと政令市は無理なんだなということが1つわかるわけですね。じゃあ、ほかの部局ではどうなのかということをはっきりとお示しいただかないといけないんじゃないかなと。課題は課題として置いておく。しかし、現状の予算上を見ると、そのままその課題はどこに行ったのかということがわからないというようなことでは、主客逆転ではないかなというふうに思いますので、このあたりをよろしくお願いいたします。先ほど申し上げられた課題整理されてるということですので、その課題はぜひとも整理した形で教えていただきたい。
 それと、あと市民の皆様が望まれる政令市ということでございますので、そのニーズの中で中核市では到底これはできないというような内容があるはずでございますので、これもまた一定整理いただいて、お示し願えますでしょうか。このことをお願いいたしまして、ちょっと散漫になりましたけれども、質問を終わります。以上です。


[議会での質問]メニューに戻る]