1997年(H09)平成8年度決算11月17日
◆吉川 委員 おはようございます。公明の吉川でございます。私の方からは、商工費第2目の商工業振興費のうちの補助金並びに負担金についてお伺いをしたいと思います。
まず初めに、商工業振興費の中で地域商業活性化事業補助金417万7,200円とございますが、この補助金の目的は何でしょうか。
◎玉置 商工課長 地域商業の活性化事業補助制度でございますけれども、これにつきましては、商店街、小売市場等が主体となりまして、商業振興及び地域の活性化を図ることを目的として実施するものでございます。以上。
◆吉川 委員 これは、だれに対して、どういう団体に対して補助金を出されておりますか。
◎玉置 商工課長 一応対象は団体といたしまして小売市場、これは大阪府知事の許可を受けたものでございます。次に商店街、これは20店舗以上で組織されているものでございまして、ただ、法人団体については20店舗未満のものも可能としております。以上。
◆吉川 委員 この中で調査・情報事業4件とございますけれども、これはどのような内容でしょうか。
◎玉置 商工課長 ただいまの地域商業活性化事業補助金でございます。これにつきましては、小売商業振興ビジョンの提言にあるにぎわいづくりという、これの基幹的な事業でございまして、その中の対象事業の1つでございます調査・情報事業につきましては、地域消費者、これの、この方たちの買い物行動、また通行量、そういった動向を把握するといった目的で、それによって経営の改善に役立てていこうということで、商業団体が企画・実施されたと、そういう事業でございまして、これに対しまして要件が適合すれば交付していこうとするものでございます。以上でございます。
◆吉川 委員 それでは、この4件の調査・情報事業を実施されたその結果はどうであったか、調査されて、その結果どのようなことがわかったのか、わかりますか。
◎玉置 商工課長 ただいま4件、8年度はございました。これにつきましての成果ということでございますけれども、商業団体がその活性化に向けての自主的な取り組みを通して、その調査結果に見合った対策といいますか、例えば消費者のニーズに合った品ぞろえ等、その辺をやっておられるということでございます。以上。
◆吉川 委員 それでは次に、商業活性化アドバイジング事業委託とございます。商店街2件で100万円ということでございますが、この目的及びその内容はどうなってますか。
◎玉置 商工課長 目的でございますけれども、これは商店街及び小売市場を対象にいたしまして、中小企業診断士の専門家、これを一定期間派遣をいたしまして、その商店の組織化であるとか、法人化のための支援、それから商業機能強化のための事後指導、これを実施してございます。また、平成8年度からは空き店舗対策に対するアドバイスを事業項目として追加したところでございます。以上。
◆吉川 委員 それでは、この2件、平成8年度に実施されたわけでございますけれども、その成果はどうであったのか、ご報告いただけますか。
◎玉置 商工課長 成果といたしまして、8年度は2件、今言われましたようなのがございました。1件は堺銀座西商店街振興組合でございます。ここは商業機能強化といったアドバイスを受けてございます。その後は共同事業、これはパティオ事業といいますけれども、これの実施に向けまして、平成9年度、財団法人の大阪商業振興センターの補助金を利用して基本計画を作成中ということでございます。あと1つ、中百舌鳥連合商店会でございます。この商店会については、組合設立ということで法人化をめざして組織協力強化のアドバイスを受けてございます。現在大阪府と法人化に向けて調整中と聞いております。以上です。
◆吉川 委員 引き続きまして、堺市商店街活性化推進委員会負担金というのが500万とございますけれども、これの目的及びその内容はどうなってますか。
◎玉置 商工課長 目的といたしましては、上部団体でございます商店連合会、これの機能強化、それと個別商店街の活性化指導といったものを図ることを目的としているものでございます。
◆吉川 委員 それでは、この負担金500万、市が負担したわけでございますけれども、平成8年度、単年度で評価するのは難しいかもしれませんけれども、これだけの負担をしたその成果をどのように評価されておりますか。
◎玉置 商工課長 今の経済状況そのものは、かなり厳しい状況になってございますし、特に商店街におきましても大店法の規制緩和等もろもろの状況がございます。そういった中で、連合会が中心になりまして、これにつきましては、負担金ということもございますけれども、商工会議所も堺市と一緒に、ともに取り組んでおる中で、特に指導事業、また人材育成事業といった部分でかなり成果を上げてるということでございます。以上。
◆吉川 委員 指導事業及び人材育成に成果を上げているというお話でございましたが、この堺市商店街活性化推進委員会の行った事業、これ主なものは3つですね。商連事業、それから各部会の指導事業並びに商店街支援事業という3つでございますが、この3つ目の商店街支援事業、これは9団体に対してこの事業が実施されてるわけでございますが、その内容及び成果を把握されておりますか。
◎玉置 商工課長 まことに申しわけございません。今ちょっと資料、今その9点につきまして資料をちょっと持っておりませんので、申しわけございません。
◆吉川 委員 今種々この補助金、負担金についてピックアップしてお聞きしたわけでございますが、この8年度決算の総額から見ると小さな額かもしれませんけれども、この堺市にとりまして商業の発展というのは、一つ大きなテーマであると思うわけでございます。この大きなテーマに立ち向かわれて、その商業の振興ということを日々考えていただいてるわけでございますが、今お聞きした何点かの補助金並びに負担金の拠出のその成果の評価、これがいま一つあいまいではないかなというふうに感じるわけでございます。いずれも機能強化、その団体の機能強化並びに振興、活性化と、商業の振興の活性化だということに役立ってるということでございますけれども、果たしてそれがきっちりと評価していただいて、その負担をするにふさわしい、また補助金を出すにふさわしい成果を出しているのかどうかということを検証いただきたいわけでございます。
非常に項目は多いんでございますけれども、商業にしても工業にしても、非常に項目は多いんですが、何か重複してこの制度が設けられてはいないか。当然個々ばらばらに細かくやると、当然それだけの事務量も当然ふえてくるわけで、いろんなルールや規則づくりもふえてくるわけで、1つはこれをもう少しまとまった形でできないものかなというふうに思うわけでございます。先ほどお聞きした地域商業活性化事業の補助金にしても、この堺市商店街活性化推進委員会が行ってる支援事業とリンクした形でできないかということや、アドバイジング事業におきましても、その単体の、個別の、1つ1つ確かに大事なこととは思いますけれども、商業区域全体にわたって幾つかのブロックに分けて考えていただいてますね。そのいろいろな報告はこの「堺の産業振興商業編」に種々書いていただいておるわけでございますけれども、そのもう少しマクロ的にこの商業振興ということに対して、てこ入れはできないのかというふうに思うわけでございます。
さらにもう1つは、この公民の役割の分担、果たして公が今申し上げたさまざまな補助金、負担金を出すことが本当にいいことなのかどうか、平たい言葉で申しますと、お金を出すだけでいいのかどうか、公としての役割というのはどこにあるのかということをもう少し明確にしていただいて、例えばその諸団体に任せるんであれば、そこにもう少し任せてもいいのではないかなというふうに思いますが、こういうことに対してご見解はございますか。
◎玉置 商工課長 ただいまそれぞれ、その負担金、また補助金、助成金等についても含めて、その効果的に活用されてるかどうかといったこと、それによってその事業が公私の役割等も含めてどうなってるんかといったこと等、当然考えていかなければならない、これは当然のことだと思います。私どもこれに対しまして、一応今言われましたような行政上の目的なり、公益上の必要性、この辺を見た中で交付をしていくわけでございますけれども、ただ、助成金等をできるだけ効果的に生かしていかなければならないといったこともございまして、その辺、特に業界の指針となるような事業や先進的な取り組み等に対してその目的を見て、具体的な部分について当然出していくべできでないかなというふうに考えております。以上。
◆吉川 委員 それでは、その具体的な大きな指針に対して、今どのようなアプローチをされてますか。
◎玉置 商工課長 指針につきましては、一応産業施策というのが当然基本的な考え方いうのは持たなければならないと考えております。まず、産業の活性化といいますものは、当然就労の場の確保とか、市民の豊かな生活を支えるといった部分で、また財源の確保といったことという面で市の活性化と一体という形で考えております。そうした中で、特に今の中小企業のあるべき姿、これはバブルの崩壊等いろいろございまして、かなり苦しい状況でもございます。その辺を今後どう生きていくべきか、生き残っていくべきかといった部分を的確にとらえた中で、やはり人材育成といった部分が必要、一番大きな問題ではないかなと。また、当然商品というものは、製品というものは売れなければなりませんので、やはりそれを開拓するための、また拡張するためのそういう事業に対して助成、支援をしてまいりたいと、かように考えおります。
◆吉川 委員 若干抽象的で、人材育成並びに販路拡大という2つの点が大事だとご答弁いただきましたけれども、もう少し突っ込んで、これ以上お聞きしませんけれども、議論されたらどうかなと思いますね。人材育成に対しても、工業も一緒ですけれども、例えば伝統産業後継者育成事業補助金、わずか26万円でございますけれども、この補助金で3件の補助をされてると、1件当たり12万円なんですね。ということは、この12万円で本当に伝統産業後継者育成事業と言えるのかどうか、非常に私は疑問に思うわけでございます。お聞きすると、多分その小さなところでは、この12万円というのは大きな金額だとおっしゃるかもしれませんが、本当にその後継者を育成するということに対して皆さんが真剣に議論されて、その結果がこの26万円3件ということであれば納得できるわけでございますけれども、本当に中途半端な、ばらばらと小さなものがあると思いますね。この伝統産業や、ちょっと工業の方に移ってしまいますけれども、伝統産業や地場産業にとって、これは今何が大切ですか。
◎玉置 商工課長 伝統産業、それと地場産業、若干ニュアンスは違いますけれども、やはり伝統産業というものにつきましては、文化といった部分も含めた考え方も付加していかなければならないんじゃないかなといった考え方でございますし、地場産業といった部分につきましても、これは堺の製品として、先ほども申し上げましたように、新しい製品をつくり出す、新しい付加価値のついたものをつくり出すということが、物が売れるといったことにつながっていくわけでございまして、その辺の技術指導、人材育成ですね、その辺も重要な施策として対応していきたい、かように考えております。
◆吉川 委員 ここに対しても人材育成と販路拡大ということでありますけれども、じゃあその販路拡大について、どれだけ皆さんが公という立場で今までやってこられたのか、一度振り返っていただきたいと思います。地域の地場産業並びに伝統産業が、産業というんですかね、がつくってる製品を皆さん売っていただいてますね。「ぐっずサカイ」並びにじばしんショップ「アピール」、ここで販路拡大という目的を持って皆さん販売していただいてると思いますけれども、例えばこのじばしんの、じばしんショップ「アピール」これどれぐらいの一体その販路拡大に役立っておりますか。じばしんの方から、きょう来ていただいてるんですかね。
◎熊取谷 商工課参事 今の資料、手元にございます資料につきましては、約年間売り上げ額といたしましては、平成6年度で1,855万強、平成7年度で1,722万3,000円強、平成8年度で1,406万4,000円でございます。以上。
◆吉川 委員 一千七、八百万の売り上げと、ここにかかってる経費、もっとかかってますね。どうですか。
◎熊取谷 商工課参事 このショップだけの経費というのは、なかなか難しい点ございますけれども、人件費、いわゆるパート2名、日曜日もやっておりまして、水曜日のみ閉店になっておりまして、それと時間につきましては10時から4時半ということで、2名対応分の約220万、あと全体の施設の中での経費というのはなかなか出ませんけれども、実際かかる経費といたしましては220万かなというふうに感じております。
◆吉川 委員 この採算のことを言っているのではなくて、要するに先ほどの販路拡大という部分でどう評価するのかということが大事だと思うんですけれども、今お聞きすると4時に閉まるんですか。
◎熊取谷 商工課参事 4時半でございます。
◆吉川 委員 じばしんは大きなホールを持ってまして、たくさん人が集まるというのは、このホールがあいたときだと思うんですけれども、これ夜のイベントというのはないんですか。
◎熊取谷 商工課参事 ほとんどが5時で終わります。我々のターゲットといたしましては、やはり催し物に来られる方ということで、大体4時半、4時過ぎになりますと催し物については、ほとんどお客さんが少なくなってくるということで4時半になっております。以上。
◆吉川 委員 5時に終わるイベントで4時半に終わるということでございましたけれども、本当に夜のホールを使う事業はないのかなと思います。本来のその販路拡大ということが目的であれば、もう少し、私たまたまいつも行くときは夜なんで、いつも閉まってるという印象を受けるのかもしれませんが、そういうことが目的で設置されたショップであれば、その人の、例えばこういうふうに時間を絞らないで、夜のイベントがあるんだったら夜まであけるとか、朝イベントないんだったら朝はやめるとか、例えばもう、じばしんあかんと、要するに人の出入りが堺で一番多いところはどこやということを考えて、当然「ぐっずサカイ」はね、一番いいとこに置いてもらってますけれども、例えばその高層館に持ってくるなり、そういうこともずっと、本当にこのじばしんに置いとかなあかんものかどうか、そういったことも評価いただきたいと思うんです。
先ほどの話に戻りますけれども、こうした補助金並びに負担金、細かくて非常に評価しにくいとは思いますけれども、どうか1つ1つ入念にチェックいただいて、本来の目的を達成するためにはどうあるべきなのか、先ほどは抽象的なお答えしかいただけませんでしたけれども、より具体に内容を検討いただいて進めていただきたいなと思います。
それから、あと1点でございますけれども、2000年に世界民族芸能祭が開催されるということで大変私も喜んでいるわけでございますけれども、例えばこの世界民族芸能祭をきっかけとして商業の活性化をいかにするべきなのかということは、既にご検討いただいてますか。
◎玉置 商工課長 民族芸能祭が2000年に来ると、やられるということについてはよくわかっておりますし、当然私どもといたしましては、これほどの理念ですね、芸能祭の理念をやはり今後も継承していかなければならないといったことも、これはイベント等の中で考えていくといったこともあります。また、当然それによって、芸能祭がやられることによって親水護岸の整備等行われると、ここに必然的に集客といった状況が生まれてくるわけでございまして、当然それに応じた商業機能、そういうものは当然必要であろうと考えております。ただ、具体的な部分としては、当然今言われましたような先取りをして考えていかなければならないとは思いますけれども、まだ検討をしているといった部分でお許し願いたいと考えます。以上。
◆吉川 委員 頭の中で考えていただいてるということでございますが、これは商売というのはね、先取りでしょう。商業振興というのは先取りです。いかに時代を早く読んで、それに素早く対応していくか、後追いではみんなやってしまってますから、当然その目的は達成できないわけでございまして、どうかこの民族芸能祭、当然芸能祭は芸能祭としてあるわけでございますが、そこに多くの人が集まってくると皆さん発表されてるわけですから、それを、その機会をいかに生かしていくか、これは一刻も早く具体的なテーブルを持っていただいて、商工会議所等の皆さんとさまざまな意見交換をしていただいて、ぜひこの機会を堺市のこの商業振興に生かしていただきたいということを要望いたしまして質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。