1997年(H09)平成8年度決算11月19日
◆吉川 委員 公明の吉川でございます。私の方からは1点、社会教育費、1目の社会教育総務費のうちで、生涯学習情報提供事業について質問したいと思います。
まず、この生涯学習情報提供事業、これはどういった内容のものですか、簡潔にお答えいただけますか。
◎小西 生活学習推進課参事 生涯学習におけます生涯学習情報6情報をコンピューターに入力し、それを各施設にネットワークを張りまして、オープン端末機によりまして、市民に生涯学習情報を提供するものでございます。
◆吉川 委員 それでは、市民の皆さんが利用できる端末というのは何台設置されてますか。
◎小西 生活学習推進課参事 平成8年度におきまして、タッチパネル、各施設に設置しましたタッチパネルは10台でございます。それから業務用の入力用と学習相談用であります業務用端末機が3台、合計13台でございます。平成9年度はそれが3台ふえまして16台となっております。それはオープン端末機が3台ふえております。以上でございます。
◆吉川 委員 市民の皆さんが活用できる、直接使用できる端末は13台ということでございますが、この決算説明資料によりますと、この端末の利用件数が3万7,721件ということでございます。これは重複資料がないと考えても、80万市民に対しては4.7%になるわけですけれども、堺市民のうちのわずか4.7%の方しか、これを活用されてないということがわかるわけでございます。それと、これは調べていただきました端末の稼働状況でございますが、1時間当たりの検索件数、いわゆる1時間に何人の方がこれを利用されたかというのを調べていただきましたところ、1.88、平均すると1.88、一番少ないところでは0.28という利用状況でございます。1時間たっても1人も使わないというところもあるということでございますね。
この3万7,721件の利用に対しまして、かかっている生涯学習提供事業の費用が、この平成8年度の決算では1,812万9,872円ということでございますので、これを1件当たり、じゃあ幾らかかっているのかと計算しますと480円です。これは当然ここにかかられている職員の方の人件費等は当然含まれてないわけでございますので、すべての経費を含む1件当たりの費用というのは、はるかにこの480円を上回るわけでございまして、市民の方がピッピッとやったら480円かかっているというような状況ですね。これに対して皆さんはどういうふうにお考えですか。
◎小西 生活学習推進課参事 現状におきまして、コンピューターによる件数がそういう形になっております。それで、私どもとしましては、市民の皆さんが、すばらしいと、そして、それで検索しようということで内容を充実していかなければならないということと、今、全市的に見まして、16カ所でございますので、市民の身近なところにあるということにはならないだろうと思っておりますので、その点2点、今後検討し、充実させていきたいと、こう考えておる次第でございます。
◆吉川 委員 それでは、現在の形態でこれをさらに端末をふやしていこうというお考えでしょうか。
◎小西 生活学習推進課参事 現状、堺市でソフィアネットを始めまして、単独でやりましたんですが、それなりに見ていただいているという感触を持っております。先ほどの480円でございますが、これは入力を1つのところでやっておりますので、端末機なり、そういうものがふえてまいりますと、コンピューターのレンタル料というのは、そんなに高くつくもんではございませんので、その単価は下がってくるだろうと、そう考えておる次第です。それから、近年、すごくコンピューターのソフトが開発されまして、コンピューター自身もすごく手軽に手に入るという状況になってまいっておりますので、その点、他の府県等々見合いながら、マルチメディアに対応できるように今後検討していきたいと考えております。
◆吉川 委員 私、いろんな他市の施設に置いてある同じようなタッチパネルでピッと押したら情報が出てくるというようなものを見させていただきました。いつ見てもあいてるんですね。非常に混雑して使っているというのは見たことがないんです。一時期、キャプテンシステムというものが非常に脚光を浴びたときがございまして、第三セクターがそれを手がけているという市もあるわけですけれども、そのかかる費用と利用頻度が少ないということでやめているところもありますね。私が申し上げたいのは、この生涯学習の情報を提供するというこの目的に対して、このかかる費用が本当に妥当なのかどうかという、まず検証をしていただきたいということが1つと、もうちょっと節約できへんのかという話がございます。この10月1日に堺市はインターネットを使ったホームページを新たにリニューアルして新しいものができたわけでございます。きょう朝、ちょっと見てくると、きょう時点でのアクセス件数は5万3,792件というふうになっておりました。なぜ、これに皆さんの生涯学習情報を提供するというものを載っけないのかなというのが1つ疑問がありますけれども、何かありますか。
◎小西 生活学習推進課参事 ソフィアネットが構築されましたのが平成6年でございまして、インターネットが非常にはやってまいりました。それで、システムを組みますのに、どんどんどんどんキャプテンシステムからコンピューター、パソコン通信、そういうものがどんどん発展してまいっております。私どももホームページ、非常にすばらしいものだと考えておりますので、今後は生涯学習の違った面の情報を提供していかなければならないと考えておりますし、もう1点、大阪府で今、生涯学習情報のシステムを開発されておるわけです。そういうことを検討しまして、より効率的に市民の皆さんに有効なものを考えていきたいと、そして今鋭意検討中でございますので、ご理解のほどお願いいたします。
◆吉川 委員 私、総務費のところでお聞きした堺市の財政状況に対するご答弁では、平成10年度の予算編成にあたっても、歳出の削減をさらに徹底しないと予算が組めないということが予測される状態であると、非常に堺市の財政は緊迫しているわけでございます。そうしたことに対して、全体から見るとわずかかもしれませんが、1,812万9,872円、この支出に対して皆さんは本当にこのままでいいのかどうか、検討もう既にされているんですか。今、鋭意検討するということでございましたが、じゃあ、いつから新しい形態で皆さんはこの生涯情報を提供されようとしているんですか。
◎筧 生涯学習推進課長 現在の経費の件でございますけれども、これは我々といたしましては、現時点では、その利用件数が非常にまだ伸びていないということで、経費的にはそのようになりますけれども、生涯学習の情報提供といいますのは、生涯学習を推進する上で非常に重要な部分でございます。したがいまして、その情報提供のあり方につきましては、コンピューターを使った情報の提供のあり方であるとか、あるいは印刷物を使った情報の提供であるとか、これは市民意識調査を昨年実施いたしましたけれども、この市民意識調査の中にも、それぞれの年代によりまして、その情報の入手の仕方がいろいろと違っております。したがいまして、それぞれの年代に合うような情報の提供の仕方というものが必要であろうというふうに考えておりますし、特にコンピューターにつきましては、これから非常に普及されてくるであろうと、あるいはタッチバネルにつきましても、これを利用していただく方がふえていくであろうということで、現在、それに伴います経費については、これ以上、それを大きく伸ばすという形ではなくて、利用を上げていきたいと、そういう形の中で進めていきたいというふうに考えておりますし、新たな提供の方法につきましては、現在の中でも、先ほど参事が申し上げましたように、どうあるべきかということは、関係のところといろいろと協議を進めているところでございまして、できるだけ早く、多様な方法で、身近にそういう情報が入手できる、それぞれ利用者の方が入手できるような形にしていきたいというふうに考えております。以上でございます。
◆吉川 委員 ですから、生涯学習情報を提供するということ自身を軽視しているわけではなくて、大変重要なことであると、さらにそれをより広く皆さんが利用できるという形を当然考えていただきたいわけですけれども、私が申し上げているのは、今の形でやると、この1,800万ですか、これは端末をふやせば、もっと費用がかかってくる話になるわけです。具体的に申し上げますと、堺市のインターネットを使ったホームページに切りかえれば、コストはほとんどかからないんじゃないかなと私は思ってるんですね。どうしても情報端末を置かなあかんという状況では、私決して今はないと思ってるんです。
先ほどおっしゃっていただいた、ことしで13台というところの端末がありますということですけれども、わざわざですね、そこまで出かけていって、これは大変失礼な言い方かもしれませんが、出かける勇気を持って見にいくというこの内容ですね、当然内容は充実していただかないといけないんですが、大変なことじゃないかなと思うんですね。やはり、いながらにして、そういう情報が得られ、なおかつコストが安い方法というのは、今現にあるわけですから、これお聞きすると、もう計算機を中支所に置いて、専用の計算機置いてやっていると、ただレンタルやと、これはもう幸いなことでございまして、レンタルだったから、あしたからでもやめられるわけです。
今、堺市が要するに財政危機に面しておっしゃっていることは、スクラップ・アンド・ビルドということを盛んにおっしゃってますね。要するに、この形態にこだわって、この本質は当然生涯情報を広く皆さんに提供するという、ここを見失ってはいけませんが、それが満足できるんであれば、今やっている、ちょっとお金がかかる方法というのは、すぐにでも改めて、新しい形にすべきだと思うんです。1円でも市民の皆さんの血税でございます。私は決してこの端末を置くことにこだわる必要はないんじゃないかなと思います。一度この3万7,771件を見られた方に聞いてください。この形でないとだめですかと、堺には立派なホームページがありますと、そこにこの情報を掲載して、そういう形態で利用いただくことはどうですかと聞いてください。これは「ノー」という反応はないんじゃないかなと。さらにいいことは、先ほど申し上げた、より広くの、より多くの皆さんに見ていただけるわけですから、わざわざ出かけんでもええわけですからね、これは考えていただきたいと思います。
既にスポーツ振興課では、堺市のホームページに情報を載っけてるんですよ、スポーツ振興課さんでは。これ、ほとんど私はもう経費はかかってないと思うんですね。市民ニュースポーツ大会とか、いろいろ書いてます。「Come
and join us Let's play sports」ということで、スポーツ振興課さんやってはるわけですから、何で生涯学習推進の皆さんは、この形ではなくて端末を置くことにまだこだわってられると思いますが、いかがですか。
◎小西 生活学習推進課参事 端末も一つの啓発的な要素があると思っております。生涯学習の情報を得ますのに、いろいろな項目を選んでいく、そういう形のものが必要になってまいりますので、我々、今、ホームページを否定するわけではございません。そういう形の方向でも検討させていただいておりますので、プログラムの開発等、今大阪府の方でもやっておられます。そのことを踏まえまして、よりいいものにしていきたいと、こう考えている次第でございます。
◆吉川 委員 もうこれ以上申しませんけれども、プログラム開発なんかは要らないわけで、大阪府がどうしようが、中核市堺であるわけですから、みずからの考えで行動していただきたい。私はこの1点を取り上げてね、今までやってきた事業に引きずられて、それを続けるために新たな資金を投入したり、新たな人を投入する必要はない。本来の目的を達成できるんであれば、あらゆる手段を講じて経費削減に努めていただきたいということをお願いいたしまして質問を終わります。