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2000年(H12)平成12年度予算審査特別委員会03月08日

◆吉川敏文 委員 おはようございます。公明党の吉川でございます。きょうは8番目かなと思ってゆっくりしてたんですが、急に順番が回ってまいりまして慌てておるんですが、商工費の2目の商工業振興費のうち、まず323ページにございます商店街活性化推進委員会負担金1,900万円、それから325ページにございます商業共同施設設置事業補助金900万円、それから地域商業活性化事業補助金600万円、商店街まちづくり整備事業補助金3,087万5,000円というのがございます。この4つについて、それぞれの目的、ねらい、それから、それはどこに対して支出されるのか、教えていただきたいと思います。


◎太田 商工課長 商業振興に係る補助金についてのご質問でございます。
 まず1点目、商店街活性化に係る補助金でございますが、この1,900万円、これにつきましては、まず商業者の皆様方がさまざまな事業を通じて販促活動につなげていく。商業振興を通じてまちづくりにも貢献していくという趣旨で、これに対して補助をいたすものでございます。次に、商業共同施設設置事業補助金でございます。この補助につきましては、商業団体がまず、例えばアーケードでありますとか、さまざまな附帯施設の整備を行って商業環境を整備するという意味で、それに対する補助金でございます。また、小売業共同施設設置事業補助金につきましては、これは特に。


◆吉川敏文 委員 済みませんね、一遍に聞いたんで混乱されていると思うんですが、きのう1、2、3、4と丸つけたやつですけれどもね。1個ずつ聞いた方がひょっとしたらいいのかなと思いまして、1つ1つ聞きます。済みません。
 3番目が地域商業活性化事業補助金600万円、これの目的。


◎太田 商工課長 大変失礼いたしました。地域商業活性化事業補助金でございますが、これは各地域の商業団体がそれぞれ販促等を目的にいたしまして、活性化、イベント事業を行います。それに対する補助金でございます。また、そのうち商業団体、今現在、堺市商店連合会と堺市市場連合会ございますが、その団体が全市的に行うものにつきましても、イベント活性化事業に対して補助をいたしております。以上でございます。


◆吉川敏文 委員 そしたら、4番目が商店街まちづくり整備事業補助金、これについて、その目的、ねらい、教えてください。


◎太田 商工課長 商店街まちづくり整備事業補助金でございます。この事業につきましては、これまで地域商業振興ビジョンで提言されました拠点商業地域におきまして、まちづくりの視点に立って魅力ある総合的な環境整備事業に対して補助を行うものでございます。事業内容としましては、例えば街路灯でありますとか、カラー舗装、またアーチ、アーケードにかわるアーチ設置等に係る整備に対して補助をしているものでございます。以上です。


◆吉川敏文 委員 それでは、この4つのそれぞれの支出、初めに聞きましたが、どこに対してこれは出されるのか、対象者ですね、これをお答え願えますか。


◎太田 商工課長 補助をする対象についてでございますが、それぞれ事業主体であります商業者団体に対して補助をいたしております。


◆吉川敏文 委員 それでは、この4つのそれぞれ支出されているお金ですけれども、5年間の金額がどのように変化しているのか、それぞれについてお答えいただきたいと思います。


◎太田 商工課長 5年間の経緯ということでございますが、そのうちの1つ、例えば事例で申し上げましたら、商店街活性化事業、現在1,900万円の補助を打ってる分でございますが、これは平成8年度から、金額で申し上げますと500万円、平成9年度700万円、平成10年度1,700万円、平成11年度、今回1,900万円ということでございます。以上です。


◆吉川敏文 委員 その、ほかの3つの5年間の経緯はわかりませんか、補助金の。これ、きのう言ってた分ですけども。


○服部 委員長 ちょっと質問者の答弁、的確にお聞きをいただいて、お答えいただきますようにお願いします。


◎谷川 商工課参事 商業共同施設設置事業補助金でございますが、平成8年度が7件、平成9年度が3件、平成10年度が6件、11年度が2件ということになっております。


◆吉川敏文 委員 金額をお聞きしてるんです、補助金の金額の経緯を、いいですか、もう一回言いますね。あと残り、商業共同施設設置事業補助金、それから地域商業活性化事業補助金、それから商店街まちづくり整備事業補助金、この3つについて5年間の経緯を、金額の経緯をお知らせいただきたいと。
 もう資料なければ、また後でいただきたいと思いますが、たしか平成8年度の決算のときに、私この補助金についてご質問させていただきました。そのときの金額から見ると、かなりふえているというふうに、真ん中の経緯は資料ございませんので、わからないんですが、ふえていると。今お答えいただきました、この商店街活性化推進委員会負担金も含めて、それぞれ地元堺市の商業者に対して、この補助金なり負担金を堺市は支出しているわけです。その目的は先ほどお答えいただいたとおりでございまして、商業振興にかかわるイベント、それからまちづくり、販促というような目的ですね。そしたら、この5年間、それぞれのこの金額をふやされてきたということは、それぞれの補助金、また負担金がそれなりの効果を上げている、実績が上がっているという評価のもとでないと、当然この金額というのはふやすことは難しいと思うんですが、どのように評価をされておりますか。


◎太田 商工課長 各補助金執行に対しての効果ということでございます。もちろん、この補助金を商業者団体に交付してするあれですから、効果については、もちろんなければ継続もしくは増額というのは、我々なしと考えております。ふだんの取り組み等、我々実際に事業推進にあたって、商業者といろいろ接触もいたしております。その中で私ども、具体的な確かに効果ということはどうかと言われれば、確かに見えない部分もございますけれども、やはり取り組みも強化されておりまして、皆さん方、精いっぱい頑張って商業振興に努めておられる、その意味で我々効果があると認識しております。


◆吉川敏文 委員 非常に抽象的なお話でございましてね、この視点は、道がきれいになったとか、アーケードがきれいになったとか、イベントが開かれたということではなくて、商業振興ができたかどうかという視点での補助金だと思うんです。その点でしっかりとした評価がないと、私、この補助金をどんどん額を上げるということに対しては非常に疑問に思うんですが、ご見解ありますか。


◎太田 商工課長 全く仰せのとおりかと思います。我々、補助金いろいろ計上させていただく際に、その辺も効果ということについても検証に努めております。また、特に検証する際のいろいろ指標、どの部分で見るかというのは非常に難しい部分がございますが、例えば商業統計でありますとか、そういった大きな視点からも見るということもあるわけですが、現実にはなかなか堺市全体の消費経済、消費が冷え込む中で商業振興がなかなかいってないという現実もございます。その意味で、我々その効果が十分であるかと言われれば、本当にもう少し頑張っていかなきゃならないというふうには思うわけですが、今後とも商業振興、効果が上がるように努めていきたいというふうに考えております。


◆吉川敏文 委員 昨日の民生費の審査のときにも、市民の皆さんに対してのいろんな、ねたきり高齢者の見舞金打ち切りとか、また、保育所の保育料を上げるとか、さまざまな市民の皆さんに対して、今、堺市の財政はこうですから、ぜひご納得いただいて、ご辛抱いただきたいというようなものがたくさんございました。その中で非常に評価があいまいなこの補助金とか負担金に対して皆さん方はどういう根拠でそれを年次ごとにその費用を上げられているのか、非常に私は疑問に思います。これ以上お聞きしても、当然具体的なご答弁はいただけないと思いますので、財政さん、どういうふうな評価をされているのか、これもお聞きしたいんですが、一度その辺まとめていただいて、後日で結構ですから、しっかりとご報告いただきたいと思います。
 特にきょうは商業について的を絞ってお話をしたいんですが、まず、じゃあ商業振興という観点から見ると、公の役割はどういうものだとお考えですか。


◎太田 商工課長 商業振興に対する公の役割ということでございます。我々、産業振興、特に商業振興を図るにあたっては、基本的にはやはり商業者みずからが自立して、みずからが工夫して商業振興に取り組んでいくということが我々基本だと思っております。それで、公につきましては、我々がそしたら、それに対して何をするべきかということになろうかと思います。このあたりは、やはり商業者がみずから工夫して、商業振興に取り組めるような環境を整備する。私たちは、その方で側面から支援していく。そして、結果的に商業者がみずからが自立できるような環境の中で商業振興に取り組めるという、このような、また、そのように誘導するような補助、支援のあり方、そういう支援であるべきだというふうに基本的には考えております。


◆吉川敏文 委員 商業者がみずから商業振興に対して意欲を持って取り組めるような環境を整備するというお話と、一定の方向を見つけるためのきっかけづくりということだと思うんですが、じゃあ、それを具体的にこれからどうしていくのかというお考えはございますか。


◎太田 商工課長 例えば商業振興につきましては、今非常に厳しい環境にございます。この厳しい環境の中で、本当に商業者が立ち上がっていくのか、本当に難しい時代だというふうに思っています。それにはやはり商業者みずからが知恵を絞っていく。商業者が、例えば商業団体の中で、あらゆる層の方々が知恵を出し合っていけるような、商業振興のためにみずからが取り組めるような、そのような状況にもっていけるように我々としても一緒になって考えていきたいというふうに思っております。


◆吉川敏文 委員 抽象的でわかりにくいんですが、例えば先ほど太田委員のご質問の中にもハーベストの丘がいよいよオープンする。非常に市民の皆様方楽しみにされて、たくさんの集客が見込まれる。そのことに対して、じゃあ具体的に商業振興という観点で考えられたのか。また、新庁舎のお話がございます。平成12年度、今回の予算に計上していただいて、この予算が認められれば、新しい新庁舎が立ち上がっていくわけですけれども、それを、じゃあ商業振興の観点でどうとらえるのかというようなお話、これは何か具体的に考えられてますか。


◎太田 商工課長 先ほどのハーベストの丘オープンに際しまして、これを商業振興にどうつないでいくか。1つ事例としましては、現在、これからオープンにあたりまして、中で堺の特産品といいますか、そういったものを中で販売をすることもございます。それにつきましては、各業界の皆様方にお願いして、いろいろ新しい、そこにマッチしたようなものを開発すべく、今取り組んでいただいておるところであります。また、やはりハーベストの丘を訪れた方が地元でショッピングなり食事をしていだたく、その受け入れ態勢について、それぞれの各商業者の方々には、ぜひ頑張っていただきたいというふうに、それに対しての取り組みをやっていきたいと思います。
 それともう1つは新庁舎の建設ということでございます。今現在、堺東駅前で中心市街地活性化事業もやっております。そのうちの1つになろうかと思います。市の庁舎を建設することによって、駅前の活性化のインパクトができる。これによってたくさんの人が訪れる、この流れを商店街の皆さん方にうまく取り入れていただく、そのような工夫について今後やっていかないかんというふうに考えております。以上です。


◆吉川敏文 委員 頑張っていただくとか、精神的な部分はもういいわけです。商業者の皆さんも、既にもう頑張らなあかんという状況に十分追い込まれているわけで、じゃあ、皆様方の立場でそれを頑張れ、頑張れと言うだけでは、これは皆さん何のためにお仕事をされているのか、わかりませんね。ですから、ちょっともう少し具体的に本当に取り組んでいただきたい。皆さん方の役割は、1つは大きな大局に立った需要創出、これをどうしていくのかということと情報発信、そしてネットワークだと、これは課長の部下でいらっしゃいます若い係長さんがおっしゃってました。非常に優秀な皆さんですね。このことを、じゃあ仕組みとしてどう取り組むのかということを具体的に提示しないと、頑張れ、頑張れと、こんなんできまんねん、お客さん来まんねん、頑張ってくださいよと言うだけでは、余りにも私はお粗末ではないかなと、商業振興政策としては成り立ってないような気がするわけですけれども、何かご見解はありますか。


◎松田 商工部次長 私ども今、商業振興につきましては、小売商業振興ビジョンに沿って施策体系を掲げております。主に5点ございまして、5点ご紹介しますと、まず、当然いろんな商業をやっていく企画立案という作業がございます。それと、具体的には魅力ある商業地づくり、これがまず1つございます。それから商業団体の活動の強化、それから意欲ある商業者の育成、これは先ほど補助金の方で委員の方がちょっとお触れになりましたけれども、我々としましては、やる気のあるところについてはどんどん支援をしていきたい。いわゆる補助金のばらまきというのは避けていきたい。そういうふうな観点の中で意欲ある商業者の育成を上げております。それからもう1つは、商店街という、そういう面的な部分もございますが、やはり個店の集合体でございますので、それぞれの個店の経営の近代化を指導していくと、こういうふうな項目を上げまして、その中で諸施策を実施しているところでございます。以上でございます。


◆吉川敏文 委員 そのビジョンをつくっていただいているということでございますけれども、ビジョンで終わらんようにお願いしたいんですが、いずれにしましても、先ほどの補助金、それから、これからのビジョンづくり、それから、今取り組んでおられるさまざまな商業振興策、一度、すべて整理していただいて、本当に21世紀の堺の商業振興をどうしていくのかという視点で具体的にこれは進めないといけないと思いますので、ぜひ、もう少し深く議論いただきたいというふうに思います。
 この話をしていると、非常に難しい問題でございますので、だんだん暗くなるんですけれども、ちょっと話変えましてね。先日、プレイステーション2が発売されました。2日間で100万台という膨大な数を販売されたそうでございますけれども、今お答えいただきました次長、このプレイステーション2、これだけの量を2日間で販売したと、このことについて何かご感想ございますか。


◎松田 商工部次長 私は実際そういうソフトについてさわったことはないんですけれども、やはりそういう商品ですか、やはり時代にマッチしたというんですか、そういう商品については、売れるものはやはり売れるんやなというのが一番正直な感想でございます。


◆吉川敏文 委員 課長、何か感想ありますか。


◎太田 商工課長 先ほど次長答えたことと同じことになるかと思うんですが、やはり時代を見越した商品、そういった商品販売については、やはりそういった目先がきくといいますか、ニーズを十分とらえた、そういった商品がやはり売れてくる、そういう視点でやはり商業振興を今後も考えていく必要があるんではないかなと思っています。


◆吉川敏文 委員 実は、このプレイステーション2の販売には大きなソニーの戦略がございますということがきょうの読売新聞には紹介されてました。私もこのプレイステーション2、何か革命を起こすんではないかなというふうに感じておったんですけれども、まず、これからテレビ放送というのがデジタル化されます。CATVも含めて地上波も衛星通信もだんだんデジタル化の流れになっています。堺市もデジタル化に対応した堺ケーブルテレビの光ケーブル施設に対して補助金を今予算で出しておりますね。そうすると、非常に大量のデータが実は広帯域通信、ブロードバンドというんですけれども、この通信バンドの中で起こってくるわけなんです。いわゆる放送と通信というのが融合してくるんですね。そうすると、家庭ではどういうことが起こるのかというと、さまざまなデジタルAV機器が当然家庭には普及、もう既に普及し始めておるわけですけれども、それをこのプレイステーション2は束ねてコントロールするホームサーバー的な役割をするというふうに書かれております。いわゆるホームネットワークの司令塔であるこのホームサーバーをにぎれば、情報家電の覇権を手に入れることができるという、こういう戦略があると。
 実際3万9,800円ですから、非常に廉価で広帯域通信の入り口、いわゆる接続口にはIEEE1394とかUSBポートというのが備えられておって、これから発売される別売りの機器を接続すれば、ホームサーバーの役割を果たすという、非常に考えられた戦略、まさにプレイステーション2は将来のホームネットワークの中核機器に成長させるという明確な戦略がソニーにはあるというふうにこの記事には書かれておりました。
 私は、この商業振興に関しても、やはり明確なゴールをしっかりとイメージした中で、それを着実にいろんな商業というのは顧客が要るわけですから、その顧客の動向をとらえて、その商店に向かわせようとするインセンティブがある一定の方向に向かわないといけないというふうに思います。そのための、やはりしっかりとした戦略も必要なんじゃないかなというふにう思うんですね。
 それともう1つ、以前にもどなたかご紹介されたかもしれませんが、楽天市場というのご存じですか。これは、要するに電子モール、いわゆる仮想商店街のことでございます。これは銀行マンが起業家をめざして、いろいろ何をやったらいいのかということをあれこれ事業を考えられたそうでございまして、100ぐらい新たな事業を考える中で、結局インターネット上の仮想商店街、電子モールがいいんじゃないかということで、電子モールというのは既にありましたから、約1カ月かけて2,500店に上る電子モールをいろいろ調べた結果、その既存の電子モールにはウイークポイントがあったと、そのウイークポイントを克服してこの楽天市場という電子モールを発足したそうでございます。ただ、そのインターネットという最先端の情報ツールにもかかわらず、最初6人のメンバーだったそうでございますけれども、とにかく各地の名産品展とかメーカーさんとか農業団体とか漁業団体とか、もう1件1件、1カ月で100件を超える訪問をして、このモールに出店していただけないかということの、まさにどぶ板営業をされたわけです。
 その結果、現在、私も昨日ちょっと見てみたんですけれども、2,045店の出店、商品数が16万7,800点、きのうの時点でございました。これだけのことを弱冠34歳でしたかね、34歳だったと思いますが、この若手起業家は達成された。
 私、このソニーの紹介した例とこの楽天市場の事例から思うことは、1つは、ソニーというのは大資本をバックに行った。一方は、たった1人から始めた。この違いはあったとしても、明確なゴールをしっかりと考えた上で、具体的に考えた上で、そこに対してのアプローチというのは、本当にしっかり考えて着実にそのゴールに向かって戦略的に進められた、これは共通するところではないかな。先ほど課長がおっしゃってました先見性というのは必要ですけれども、先ほどお答えいただいたビジョンにしても、やはりこれは理念とか考え方だけでは済まない問題ですよね。実際に具体的にどうするのかということが今一番求められているわけでございまして、そのゴールを明確にした上でしっかりとした戦略を立てて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 本当は工業の方もいろいろご質問したかったんですけれども、できるだけ若い方の意見を取り入れていただいて、堺市の商業振興にご尽力いただくことをお願いをいたしまして質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。



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