2006年(平成18年) 2月16日行財政改革特別委員会
◆吉川 委員 公明党の吉川でございます。午前中、田渕委員、そして成山委員、質問させていただきましたが、引き続いて私の方から事業仕分けと行政評価について、そして公共料金の考え方について、特に受益者負担の適正化について質問をさせていただきたいと思います。
まず、午前中の質問の答弁の中で、評価システムにつきまして、平成18年度から運用を開始されるというふうにご答弁がございましたが、まずこの点を確認したいんですが、18年4月から評価システムの運用を開始されるということでよろしいんでしょうか。
◎津田 行革推進室副理事 事業評価システムについてでございますけども、4月からということでございますけども、実際には17年度の決算が固まった時点ということで、夏ごろから実際は稼働するというふうに考えております。以上です。
◆吉川 委員 今、事業評価システムというふうにお答えをいただきましたが、それはことしの夏から運用開始ということですか。
◎津田 行革推進室副理事 そのとおりでございます。
◆吉川 委員 行政評価につきましては、私も10年近く、何かいろいろ質問させていただいたように記憶を
しておるんですけれども、まずこの評価システムの活用という部分で、今事業評価のシステムが稼働するというふうに伺ったわけでございますけれども、皆様方
がお仕事をされてる中で、事務事業とか、施策とか、政策とか、さまざまな分類をされておるんですけれども、特に今回の評価システムというのは、事務事業の
評価をするシステムというものでしょうか。
◎津田 行革推進室副理事 委員言われましたように、政策、施策、事務事業と、政策の中で施策をやっていきまして、その下に具体的な事務事業があるとい
うことでございます。当然、行政評価ということでございますと、それぞれの段階で評価するということでございますけども、まずは始めようとしているのは、
事務事業評価からということでございます。以上です。
◆吉川 委員 それでは、この事務事業評価の目的、評価をした結果をどのように活用するのか、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
◎津田 行革推進室副理事 朝の話の中にもありましたんですけども、今現在、経営資源がかなり制約されてる状況ではございます。その中で、その経営資源
を最大限に有効に活用するには、事務事業評価と言っておりますけども、行政評価を通じて、施策、事業の再編、再構築を進めることが必要であると考えており
ます。その行政評価を通じまして、持続的で自立したまちづくりをめざして、事業の選択と集中を図ろうとするものでございます。以上です。
◆吉川 委員 それでは、この対象の事務事業というのはどれぐらいあるんでしょうか。
◎津田 行革推進室副理事 基本は予算の事務事業を対象にいたします。現在、予算の事務事業は18年度についてはちょっとわかりませんのですけども、
今、編成の作業のとこへ入ってまして、17年度では、ざっと2,000ぐらいと言われております。ただ、これ美原との合併とかがございましたので、堺、美
原という、両方つけてる部分がありまして、前の試行したときでは1,300事業ぐらいございました。先ほども言ってますように、内部管理とか、そういう部
分を除きますと、大体700事業ございますので、一応それを対象にしたいと思っております。以上です。
◆吉川 委員 2,000ある事業のうちの700を対象に事務事業評価を行われるというお答えでございま
したが、その中で、その結果をどう生かすのかという、選択と集中というものが、そのレベルで果たして図られるのかなという、ちょっと今疑問がございます。
私のこれは認識なんですけれども、行政評価システムというのは、当然、いろんな段階で評価するというのは、あって当然だろうと思うんですけれども、当然そ
の事務事業レベルで評価するというのも重要なことだと思うんですけれどもね、私はこの事務事業レベルで評価するというのは、簡単に言うと、コストパフォー
マンスをどれだけ高められるのかという指標をもとに評価すべきだというふうに思ってるんですね。それから、もう少し大まかな、大くくりのレベルの評価とし
て、施策評価、政策評価というんですか、あると思うんですけれども、そのレベルでは、やはり本来の政策が持つ目的を果たしているのかどうか、そのあたりの
評価をするということとあわせて、その結果は資源配分をこれからどうしていくのかということに使わなければならないんじゃないかなというふうに思うんで
す。そのためには、当然それぞれの段階でプライオリティー、優先順位を明らかにすることが重要だと思うんですけれども、この事務事業レベルで優先順位を明
らかにするというのは大変困難で、私はそこは事務事業がどれだけコストパフォーマンスが高められるのかという評価基準でいいのかなと。もう少し、私はこれ
は要望でございますけれども、施策とかいうレベルでの評価システムをきちっとつくっていただいて、評価をお願いしたいなというふうに思います。その評価の
結果をどういうふうに分析していくのかということになるわけでございますけれども、当然、1つは先ほど申し上げた資源配分をどうしていくのか、ふやすの
か、現状維持なのか、あるいは抑制していくのか、それから評価の、施策や政策の目的である成果に対してどうだったのかということを評価をして、それを見比
べながら、次の段階の資源配分を考えていくというものであってほしいなというふうに思うんですけれども、そのあたりのお考えはございますでしょうか。
◎津田 行革推進室副理事 今、委員から種々ご指摘いただきました。我々も今、事務事業評価ということで始めておりますけども、当然、言われてるよう
に、資源配分を優先度をつけて進めていくということは重要であると思っております。今後、やはりその辺を政策、施策というんですか、その評価に生かしてい
きたいと考えておりますんで、よろしくお願いいたします。
◆吉川 委員 今回、お示しをいただきました新行財政改革計画案、大変熟慮いただいて頑張ってつくってい
ただいたことと思うんですけれども、例えば、この中には具体的取り組み、図表で示されておりますけれども、要員管理の適正化、じゃ、何をもって適正化を図
るのかと。それから組織改革の推進、あと、受益者負担にもかかわってくるのかもしれませんけれども、そういったことを決定するにあたって、資源というのは
人・物・金ですよね。そうすると、当然要員管理の適正化についても、施策レベルでのプライオリティー、優先順位が明らかになってない段階でどうやって行う
のかなという疑問がわいてくるんですね。また、組織の改革の推進もそうではないでしょうか。堺市が意思を持って重点的に資源配分をしないといけないという
ことが明らかなものについて、要員の配分を考える、あるいは予算の配分を考える、または組織を考えるという、こういう仕組みをつくらないといけないんでは
ないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎津田 行革推進室副理事 委員のご指摘のとおりでございまして、我々も当然そういう政策目標に向かって組織のあり方、要員ですね、そういうことを進め
ていくということで、この辺は同時並行的な形で、まず現状を十分分析し、その後、委員の言われるような資源配分をどうするかというようなことを考えていき
たいと思っております。以上です。
◆吉川 委員 おっしゃるとおりです。現状をまず分析することが重要だと私も思いますけれども、それで
は、ここでケーススタディーをやってみましょうか。よその部局にあんまり言ってませんので、行革推進室さんにお尋ねをいたしますけれども、過去1年間、行
革推進室さんが取り組まれた施策、事務事業、どのようなものがございますか。
◎津田 行革推進室副理事 施策というか、我々の事務事業としては、1つは計画の推進ということでございます。計画の推進につきましては、1つは、計
画、特に昨年度の計画の実績を取りまとめ、広報するというようなことでございます。もう一つは、今回、提案というか、計画案をお示ししてますように、計画
案の策定というようなことでございます。
それと、日常的には、行革を進めるためのいろいろな取り組みをしているところでございます。以上です。
◆吉川 委員 それでは、そういった取り組みに対して、この1年間、自己評価で結構ですけれども、堺市全
市レベルの中で、そのお仕事が堺市として重点を置いて資源を配分しないといけないものなのか、あるいは過去の現状維持でいいのか、あるいは抑制をしないと
いけなかったのか、こういう部分ではどのようにお考えですか。
◎津田 行革推進室副理事 なかなか難しい質問でございますけども、今回の取り組みにつきましては、我々自体も評価しておりますし、そういう意味では、
最適ではないんですけども、資源配分としては、その中ではよく頑張ったなと思っております。今後につきましては、その計画案をさらに実行する必要がござい
ます。朝からのお話にもございますけども、これからの取り組みというのは、なかなか重たいものがございますので、それなりの組織とか、人とかが必要ではな
いかなと思っております。以上です。
◆吉川 委員 私も重点配分すべきだと思います。と申しますのは、きょうご説明いただきましたこの計画案
の必要性という部分からして、だれもがこの部分は重点的に取り組まないといけないと思うんですね。そうしたことを、今成果の部分もおっしゃっていただいた
んで、頑張って成果出したということですから、まあまあこの計画案ができたということが昨年度の一つの取り組みだったと思いますので、これができたと、遅
い、速いはあるかと思うんですけれども、成果も上々だったということは、重点的に資源を配分しないといけない事業であった、なおかつその成果は中の上ぐら
いと、こういう位置づけができるわけですね。そうすると、この結果を過去の、1年間はまず振り返らんといけませんから、事後評価しないといけない、それは
決算との見比べ等あるでしょう。それからもう一つは来年度予算、今もうやっていただいてますけれども、来年度予算をじゃあどうするのかということにも、こ
の結果は反映させないといけないという、こういう仕組みをわかりやすくつくっていただきたいんですね、わかります。それをできれば、市民の皆様、あるいは
私たちに見せていただいて、議論をさせていただけるようなものにつくっていただきたいというふうに考えております。
この評価システムを読みますと、いろいろ書いていただいております。私は、これは注意しないといけないことがあると思うんです。2点ございまして、評価
そのものが目的ではございませんので、経費と手間はできるだけ省いて簡素化していただきたい。これもう失敗してるからわかってますよね、きっと。それか
ら、予算査定、この作業と重複しないようにお願いをしたいんですね。私その作業、どういうのをやられてるか全くわからないんですが、あくまでも推測なんで
すけれども、重複する部分が将来生まれてくるかもしれませんので、そこは重複しないようにやっていただきたいなというふうに思っております。
こういったことをしっかりと、8月から実施ということですので、まだ時間もございますでしょうし、十分詰めていただきましてね、このシステムの完成度を
上げていただいて、大体四半期ぐらいで評価を公表していただく、さっき3年とかおっしゃってませんでした、違いましたかね、まあそれはどうでもいいんです
けど、四半期ぐらいで評価できるような、ですから、できるだけ簡素化していただくという、そういうものがあればもう少し皆さんの意識も変わってくるんでは
ないかなというふうに思います。その結果をもって資源配分を決めていただかないと、要員管理の適正化いうても、よその市と比べて多いか少ないか、それでは
おかしなわけで、またそのあたりをしっかりとよろしくお願いをしたいと思います。
それから、公共料金の考え方についてということで、項目の中に受益者負担の適正化というところがございました。ちょっと私も準備不足で、余り的確な質問
はできないんですけれども、まずこの受益者負担の適正化というのは、何をもって適正化されようとしているのか、そのあたりをご説明をいただきたいと思いま
す。
◎米谷 財務部次長 受益者負担のいわゆる適正化、何をもって適正化ということですけれど、一定の考え方としましては、例えば公共施設と言いましても、
例えば一般の自動車道もあります。それから下水道であるとか、水道であるとか、病院の診療報酬であるとか、あるいは、例えば箱物で言いますと体育館あるい
は市民会館、文化館といろいろありますね。その中で、一定、市民が統一的に便益を受けるような、例えば一般道路なんかにつきましては、これは当然税で負担
すべきであろうというものがあります。それとか、あるいは法律ですね、法律・法令なんかに基づきまして、やはりいわゆる使用料、手数料を取るべき範囲とい
うものが明確に決められているものがあります。これについては、やはりそれに準拠すべきだろうと、あるいは法律じゃないですけれど、例えば全国一律に、例
えばその基準というんですかね、それが示されているもの、これについてもやはりそれに従って、ただその中では当然、近隣の状況であるとか、その辺はやはり
判断する必要があるかと思ってます。
それ以外に、例えば公の施設なんかでしたら、個々によっては違うかもしれませんけれども、いわゆる利用者と、それから納税者の立場としての、それを利用
しない市民、このあたりが納得できるような金額の設定という、そのあたりが適正化かなと思っております。以上でございます。
◆吉川 委員 今、おっしゃっていただきましたように、幾つかの類型に分類できることは確かだろうなというふうなことはわかったわけですけれども、私ど
もとしては、常にこういう受益者負担の適正化というのは個別の話としてお聞きをいたします。そこだけの話をすると、ああそやなと、ついつい思ってしまうく
せがもう既についておるんですけれども、きょう、山中委員さんも何かおっしゃってましたね、プレイルーム、料金取るとこと取らないとこがあるとかなんとか
おっしゃってました、あんまり聞いてなかったんですけれども、一度ですね、公共料金というんですかね、そういう市民の皆様からお金をいただいて、サービス
を提供するというもの、一度類型ごとの分類でもいいんですけれども、すべて棚卸しをしていただいたらどうかなというふうに思います。当然、公共サービスで
すから、一定の基準ですべて行うということはできないかと思うんですけれども、政策的要素も当然入ってくるでしょう。それを一度、例えばこの料金設定は、
こういう考え方で設定してる、政策的な要素として、こういうねらいをもって、例えば安くしてるとか、高くしてるとか、ただにしてるとか、ただはないのか、
そういうところを一度分析をしていただきたいと思うんです。その上で余り矛盾を起こさないような皆様方の考え方をお示しをいただいたらどうかなと思いま
す。
そうすると、個別の議論で、こっちはこうやけど、あっちはこうやと、こんな話をいつまでもやらなくて済むんではないかなと。私どもも非常にわかりやす
い、また当然、市民の皆様方もわかりやすくなるのではないかというふうに思いますので、ぜひこれはお願いとして申し上げておきたいと思います。
それから、当然、適正化ですから、皆さん適正化言われると、すぐ私はまた値上げかと思うんですけれども、値下げしていただいてもいいものもあるんじゃな
いかなというふうに思うんですね。それは、さっきの行政評価と結構かかわってきますよね。そうでしょ。行政目的がはっきりしてないもので、評価できてない
もので、お金がたくさんかかってて、でも使いたい人がいるいうたら、料金たくさんもらわな仕方がないですよねということも関連づけていただきたいと思いま
す。
それからあと、皆様方には余り料金をいただくという、いただいてないとこからいただくという発想が余りないようでございますけれども、例えば、ニーズが
あるところでは、それをいただいてもいいんじゃないかなと。例えば、これ私の居住する地域ですけれどもね、泉北ニュータウンなんですけれども、ここはもう
慢性的な駐車場不足というのが地域では問題化してるんですね。住民の皆様方のニーズとしては、駐車場が欲しいなと。でも、家がきちっとできてますから、な
かなかそのスペースが取れない。そういうところには、市有地があるのかどうかわかりませんし、公園の駐車場があるのかどうかもわかりませんけれども、例え
ばですよ、そういうところを有料化していただいて、お金をいただくとか、いただいたお金で、例えば公園の一部を使ったならば公園整備に使っていただくだと
か、そういったことも考えてもどうかなと。すぐ売っ払うことを考えられるわけですけれども、売っちゃったらその瞬間に終わってしまうわけで、市有地という
のは市民の皆さんの財産でございますから、そこから長く料金をいただけるということも少し視野に入れてもどうかなと。長期的に採算が合うならば取り組む価
値があるんではないかなというふうに、素人的にこれは思っておりますので、そういうことも勘案していただいて、この適正化に励んでいただきたいということ
を申し上げまして終わりたいと思います。ありがとうございました。