平成22年度 決算審査特別委員会
 (2011年9月21日)
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吉川 敏文 委員
 
 済みません。引き続きよろしくお願いいたします。公明党の吉川でございます。

 私のほうからは、平成22年度決算審査の総括質疑をするに当たりまして、まず基本的な確認から始めさせていただきたいと思います。

 行政の仕事のやり方、こういう話をしないといけないというのは情けない話なんですが、きっちりと行いたいと思いますが、事あるごとに市長はPDCAサイクルを推進すべきだというふうにおっしゃっております。このPDCAサイクル、私も社会人1年生のときに一番最初に教えられたことでございますけれども、その中のP、プランでございますけれども、計画とは何でしょうか。
 
岩本 行政部副理事兼行政管理課長
 
 PDCAサイクルにおけるプランということでございますけれども、プランは計画ということでございます。PDCAサイクルの出発点というものでありまして、取り組みの手順あるいは手法を示す最も基本となる部分でございます。具体的に申し上げますと、これから実施しようとしています事務事業の目的を達成するために、その目標となる成果指標を設定するとともに、その目標に向けて、人、物、金といった経営資源をどのように配分して活用するかということにつきましてスケジュールとあわせてあらかじめ明確にしておくというものが計画であるというふうに認識しております。

以上です。
 
吉川 敏文 委員
 
 目標とする成果指標、まず目標設定ですね、これを行って、人、物、金、目標に向けてその経営資源をどのように配分するのか、そして、それはいつ、どういう形で実施をするのかというスケジュールをあわせ持ったものが計画であるということでございました。

 それでは、予定どおり仕事が、事業が計画どおり終わりましたと、終わったときに私はその事業が本当に目標どおり実施ができたのかという、こういう総括をすることが必要であるというふうに考えます。やった事業がよかったのか悪かったのかという、そういう簡単なことからさまざまな観点で総括することが必要であると思うんですけれども、その点についての当局の認識をお示しください。
 
岩本 行政部副理事兼行政管理課長
 
 仕事の総括ということでございますが、PDCAマネジメントサイクルにおけますCですね、チェック及びAのアクションに当たる取り組みといたしまして、まず、これまでやってきた仕事、事務事業ですね、当初の計画に沿った内容で実施されたかということを点検することが必要だというふうに考えております。あわせまして仕事の成果、目標の達成状況を評価して、その状況に至った要因を分析することによりまして当該事務事業の内容や実施手法などの改善を図って次の計画につなげていくという取り組みが求められているというふうに考えています。

以上です。
 
吉川 敏文 委員
 
 当然そうでございます。事業が当初の計画に沿って実施されたのかどうかという目標に対しての評価や、その状況を分析しながらまた次のアクションを起こしていくということが必要だということでございました。

 ここで少し観点を変えまして、仕事を推進するに当たって、堺市行政の皆さんも組織でございますから組織的な仕事をするわけでございますけれども、そこには課長さん、部長さん、あるいは局長、トップは市長でございますけれども、それぞれいらっしゃる。まず局長、部長、課長とそれぞれの役割、職責というのは明確にされていますでしょうか。
 
岩本 行政部副理事兼行政管理課長
 
 組織における局長、部長、課長の役割ということでございます。

 まず、各職階の役割といたしまして、局長には、局の統括責任者あるいは政策の統括マネジャーといたしまして業務を把握、理解して、中・長期的な展望に立ちまして組織の方向性を明確に示すとともに、経営者の視点に立ちまして判断、決断を行っていくということなどの役割がございます。

 次に、部長につきましては、部の統括管理責任者あるいは施策の統括マネジャーといたしまして業務を把握、理解いたしまして、中・長期的な視点に立って判断、決断を行いますとともに、施策に関する企画立案及び実現、戦略的な推進を行うといった役割がございます。

 また、課長につきましては、課の統括管理責任者、事務事業の統括マネジャーといたしまして、組織目標を設定して、それを部下に浸透を図り、職務を遂行するとともに、事務事業を統括する立場から判断、決断を行うといった役割がございます。

以上です。
 
吉川 敏文 委員
 
 それでは、皆さんはこのPDCAサイクルを推進するに当たって、どのような取り組みをされているのかお聞かせをください。
 
岩本 行政部副理事兼行政管理課長
 
 各職場でPDCAサイクルを進めまして、計画的に仕事を進めていくというために、我々も昨年度策定いたしました行革のプログラムにおきまして、限りある経営資源を有効に活用して、事務事業を確実に推進していくということのために、いわゆる内部管理体制を整備して、仕事を効果的・効率的かつ適正に推進する仕組みを整えていくということにしたところでございます。その取り組みといたしまして、これから今後各職場における業務上のリスク、あるいは、いろいろなところに生じている無理、無駄、むらといった事例を洗い出しまして、そして、仕事のやり方の見直しにつなげていくと、やり方を見直しを図っていくという取り組みを進めたいというふうに考えております。

 こうした取り組みを通じまして、事務事業の計画的かつ効率的な推進を図ってまいりたいというふうに考えております。

以上です。
 
吉川 敏文 委員
 
 この件に関しては、ほぼ100点満点の答えであったかと思うわけでございますけれども、市長、こうしたそれぞれの認識、あるいは今後の取り組み、これに関してそのとおりとお考えでしょうか。
 
竹山 市長
 
 私自身ですね、PDCAをどのようにして回していくかというのは、やっぱり一番強く意識しております。

 私は朝起きるときに、一日の仕事のPDCAを回したいということでいつも思っております。その中でどういうふうな形でやっていくかということをやはり整理して、一日の仕事を考える。それは、一月であったり、1年であったりしても同じだと思います。

 そういう意味で、仕事の中のいろいろなリスク要因をチェックしながら、Plan・Do・See、さらにはCheck、Plan・Do・Check・Actionですね、それを回していくというふうなことを心がけていく、それがやはり仕事を進める上の基礎・基本であるというふうに思っております。
 
吉川 敏文 委員
 
 すばらしい心構えだと思います。私、自分には甘く、人には厳しいほうでございますので、自分ができているかというと、なかなか自信を持って言うことができないんですが、それではですね、一つだけお聞きをいたしますけれども、こういった仕事のやり方の中で、プラン、計画なしに業務を進めるということはあり得るんでしょうか。
 
岩本 行政部副理事兼行政管理課長
 
 計画なしに仕事を進めることがあり得るかということでございますけども、やはりPDCAサイクルを回していく、その大前提、出発点としてプランというものがございます。これは行政として仕事を進めていくに当たりましての一番最も基本になる部分でございますので、計画なしに仕事を進めていくことはあり得ないというふうに認識しております。

以上です。
 
吉川 敏文 委員
 
 まず、このことを双方しっかり認識をして質問を進めたいと思います。

 まず、公共交通についての中で、おでかけ応援バスについてお伺いをいたします。随分時間もたっておりますので、私のほうから説明しますと、ちっちゃくて見えないんで、見えなくても結構です。平成22年度の決算では、市の負担ですね、おでかけ応援バスというのは平成16年から取り組んでいただいておりまして、16年当時は実施日数、ここにございますけれども、実施日数18日から始まったわけで、徐々に拡大をいただいたと。そして、平成22年度、今回の決算では71回実施をしていただきまして、ここに決算額がございます。約9,600億円ぐらいですかの決算で(「万」と呼ぶ者あり)
 600万ですね、9,600円って言いました。(「億」と呼ぶ者あり)
 億。ちょっと済みません、気持ちが出てしまいました。それぐらいやってくれたら、皆さん喜ぶのにと。9,600万円ぐらいの決算でございます。

 このおでかけ応援バスについては、種々議論もこれまで行ってまいりました。私どもも、その拡充をお願いもしてまいりました。しかし、なかなか行政の皆さんと考え方が異なっておりまして、この19年の後半からの五十日でしたかね、の実施以降は、拡大はなかったわけでございますけれども、そのときの議論の中で、拡大してほしいという声はたくさんある、それは皆さんは認識をされているわけですけれども、拡大に至らなかったわけでございます。

 その議論の中で、なぜ拡大しないのかというやりとりがあったんですけれども、局の方針だということでございました。だったら、私はこれはしっかりとその効果を検証すべきではないでしょうかというお話をさせていただいた記憶がございます。効果が大きければ拡大をすればいいし、逆に全く効果がないというものであれば、現状置いておくのではなくて、縮小も考えられるでしょうというようなお話の中で、平成23年度の予算審査におきましても、その議論をさせていただいて、市当局の皆さんからはこの効果検証に取り組むという御答弁もいただいたわけでございます。

 しかし、今回の22年度の決算の健康福祉分科会で、宮本委員の質問に対して、なかなか明確な御答弁がいただけなかったこの効果検証について、私はぜひともやるべきではないかというふうに考えておるんですけれども、改めまして、市当局のお考えをお聞かせください。
 
早川 健康福祉局長
 
 今、委員おっしゃられましたように、前回の健康福祉分科会の中では、十分なお答えができませんでした。これについては反省をしております。この今回のおでかけ応援バス、始めてからもう19年に、拡充してから4年がたっております。その中で検証できてなかったこともあわせて反省をしております。

 そんな中で、今回の総合都市交通計画案の動向等も出ておりますので、その辺も視野に入れながら、このおでかけ応援バスの事業の効果検証については、その手法等を研究しながら、ぜひとも実施をしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 
吉川 敏文 委員
 
 ぜひともよろしくお願いしたいと思います。社会的便益、数字であらわせない部分もあるでしょうし、明確に数字であらわれる部分もありますけれども、そうしたさまざまな視点で、ぜひともこの効果検証を行っていただきたい。

 1つですね、このやりとりの中で、私はいかがかなと思った答弁がございました。それは今もたまたまおっしゃったことなんですが、総合都市交通計画案におでかけ応援バスの改変という考え方が示されていると、これに沿って、効果検証も検討しなければならないという御答弁をされました。私は健康福祉局に聞くわけではないんですが、この総合都市交通計画案を計画として今取り組んでいただいている担当局にお聞きをするんですが、この計画は既に庁内、そして市民の皆さん、議会も含めて承認をされた計画でしょうか。
 
窪園 交通部長
 
 済みません、この計画につきましては、検討会議を立ち上げまして、その中で2回ほどやった中でお示ししたものの中に、今おっしゃった内容が入っております。市といたしましては、当然、これはその検討会議に市民の方々ですとか、障害者の団体の方々ですとか、議員さんとかいろいろ入っていただいた中で、議論のためのたたき台としてお示ししたものでございまして、今後議論を経ながら策定準備といいますか、方向性を明確にして策定に至りたいというふうに考えてございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 正確にはですね、その方向性も見ながらというお話だったかとは思うんですが、策定中の計画がかたまらないうちに、これはもう市長も本会議で答弁をされていました、あくまでも案を提示したと、これから議論してその計画を固めていくんだというお話でございましたので、その案の段階の計画を取り上げて、市の今取り組んでいる事業の方向づけを決定するというのは、少しおかしな話ではないかと思うんです。

 ただ、めざすべき方向性を見きわめてというお話は一定理解もできるわけでございますけれども、先ほど、前段でこの計画のお話をお聞かせいただきました。まずしっかり計画をつくろう、そして、市民の皆様、議会、そして当局の皆さんも含めて、この計画でいろいろな事業をやっていこうと、そのスタートラインを決めて出発するのが、私はすべての行政の仕事のやり方の基本であるというふうに今伺ったわけでございますので、どうかですね、今後そういう心づもりで皆様方の業務に携わっていただきたいというふうに思います。

 それでは、次にですね、阪堺線の支援策についてお尋ねをいたします。

 決算説明資料によりますと、平成22年度における阪堺線支援に係る決算額は2億1,412万8,029円と、このようにございます。面倒くさいでしょうけれども、この支援内容、わかりやすく説明いただけますでしょうか。決算資料はここに出しておきます。この赤でくくったところですね。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 阪堺線に係ります平成22年度の決算内容についてお答えいたします。

 今、委員も御指摘いただきましたように、22年度としましては2億1,412万8,029円を支出してございまして、その内訳でございますが、

 まず1つ目としまして、阪堺線利用者拡大策開始イベント運営等委託料47万29円でございます。

 また、路面電車交通調査負担金283万5,000円でございます。

 それから、堺市路面電車利用促進補助金としまして1,853万7,000円でございます。

 また、堺市鉄道軌道輸送対策事業費補助金8,071万6,000円でございます。

 最後に、堺市路面電車再生対策補助金としまして、1億1,157万円となっております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 これはですね、当初予算に対しての執行率、どれぐらいでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 当初の予算額が2億3,500万円でございますので、約91%でございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 私もどれぐらいの執行率かなと思って、22年度当初予算案の予算説明資料を見てみたんですね。

 これね、ちょっと話、横道にそれて済みません、財政さんお願いしたいんですが、これが22年度の当初予算の予算説明の資料ですね。ここには路面電車活性化事業で1億6,000万円って書いてあって、今おっしゃられた2億3,000万円ですか、という何がしかは出てこないんです。多分、ひょっとしたら、ここにございます鉄軌道整備事業5,036万円、これも入ってるのかなと思って、ここを見ると、阪神高速道路(株)への設計変更負担金外ってあるので、これは全額ではないのかなと。この予算説明資料と、今回出された決算のこの説明資料、随分書き方が違うので、なかなか当初予算と決算の比較がしにくい。何でこんな書き方をするのかなというふうに思うんですけれども、それは今後改めてください、わかりやすく。

 100%ではないというお話をいただいたわけでございます。それではですね、この決算に載っておりますこの22年度の阪堺線支援策、この中にLRV導入に有効な、そこにも有効に利用できるというような内容はございますでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 今、この決算の中にございます堺市鉄道軌道輸送対策事業費補助金と申しますのは、国と協調いたしまして、阪堺線の線路等の改修、いわゆる軌道改修に充てるものでございまして、これはLRVの導入に効果があるものでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 この軌道改修をしないとLRVは走れないという理解でよろしいですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 阪堺線の堺市内区間におきまして、特に大道筋の区間、綾ノ町から御陵前におきまして非常に軌道状況が悪いということで、LRVの導入に当たりましては、この区間の一定の改修が必要となります。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 ここにあります8,000万円と、この部分ですね。これをちょっとわかりやすく図示をするとどうなるかというと、これ資料つくっていただきました。この図があるとわかりやすいと思うんですけれども、今おっしゃった綾ノ町から御陵前、行って帰ってという、この5,200メートルの中のこの部分の一部が、今回の22年度の決算にのる、こういう理解でよろしいですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 委員御指摘のとおりでございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 ごめんなさい、こっちを出さなあかんかった。これのほうがわかりやすいですね。22年度、これが480メートルというお話でございます。

 これが行われたんですが、ちょっとまた話、横道にそれて申しわけないんですが、ここに22年度末までに改修済み、3,300メートルというふうにございますけれども、こうした軌道改修というのはいつごろから行われてきたんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 ちょっと調べましたところなので、ちょっと不正確な部分ございますが、平成3年、4年ぐらいに信楽で鉄道事故がございまして、その後、国交省のほうから、こういった老朽化した施設について改修するよう、さまざまな交通事業者に対して指示がございまして、それ以降、事業者として国の補助、それから市の補助なども得ながら改修をスタートしたということで、ちょっと正確な改修の開始年度はわかっておりませんが、平成5年とか6年ぐらいから開始したというふうに記憶しております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 そうですね。それで、予算の執行状況をいただきますと、ここにあるのは平成16年から5年間の資料でございますが、市負担は大体4,000万円から5,000万円、3,000万円というあたりで、国が3分の1の補助をして、この軌道改修をやってきたのが、この御陵前から綾ノ町の部分のこの3,300メートルなんですね。この3,300メートル、過去にこれはやってきた路線改修の事業なんですけれども、今回、LRVを導入されるというお話なんですけれども、この改修工事というのは無駄にはならないんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 改修は順次行っておりますことから、特に重なったり無駄になったりということはないと考えております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 逆に言うと、この改修がないとLRVは走れないということにもなるんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 LRV車両はいわゆる低床式車両でございまして、通常の阪堺の車両に比べまして、底が低いということがございまして、軌道改修がより必要になるという状況でございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 それではですね、ちょっといつから始まったのかはわからないけれども、これまで毎年行ってきた軌道改修というのは、LRV導入にも有効だと、無駄にはならないということが理解されたわけでございます。

 ここでちょっとまた話、横道にそれて済みませんが、このですね、これまで行ってきたこの3,300メートルのうち、480メートルに関しては、今回決算額をいただきました。そして、過去に取り組んできた部分のそれぞれの市の負担金及び国が出した費用も見ているんですけれども、この5年間トータルで約2億円、22年度だけで8,000万円というお話でしたが、単純に単価が非常に高くなっているように思うんですけれども、これは何か理由があるんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 実はですね、これまで過去の改修に当たりましては、阪堺電気軌道として国庫補助の対象となる部分が、既存のまくら木のやりかえに限定されていたという時代がございました。これは国の補助制度の関係上、そうなっていたものでございます。したがいまして、当時は非常に施工単価という分では安くついておりました。

 ただ、この2年ほど前から国の補助制度も変わってきてございまして、そういったまくら木に付してレールですとか、他の施設も含めまして、こういった改修の対象となってきたことから、阪堺電気軌道と本市、また国のほうの協議によりまして、若干改修内容が変化してきたということが要因でございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 改修内容が変化したんですか。どういうふうに変化しましたか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 端的に申しますと、もともとはまくら木のやりかえ程度が対象であって、既存の軌道のところで古いレールのまま、まくら木だけをやりかえるようなものであったものが、現在はもうレールの交換等も対象になっていると、そのようなことで対象となる施設がふえたということでございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 そうすると、過去はまくら木だけ交換してきて、この22年度ぐらいからはレールも交換しているということは、ここの部分は今後LRTを導入するに当たってレールも交換しないといけないんでしょうかね。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 現在、阪堺電気軌道が現地を見る限りは、レールにつきましては、即LRVの走行に支障になるというところまではいっていないということにお聞きしております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 ありがとうございます。

 今の区間を地図で見ると、こういうふうになっておりますけれども、ここが浜寺駅、そして、ここが御陵前で綾ノ町、この2.6キロの区間を今まで路線改修をされてきたということでございました。

 ここでですね、ちょっと視点を変えまして、この路線図というんですか、線路の地図でですね、皆さんが今議会で提案されているLRVの導入というふうに、先ほど市長もおっしゃっておりましたけれども、これは一体この線路のどこからどこまで走るんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 まず、LRV導入に当たりまして、まず走行対象としております区間としましては、基本的には我孫子道から浜寺の区間、いわゆる堺市内区間を優先してまいりたいという考え方は持っております。

 ただし、議会でも御指摘いただいておりますように、やはり利用者としては天王寺方面、こちらのほうへ導入されることが期待されるということでございますので、これについて阪堺電気軌道、それからまた大阪市と協議を進めて、そこにも導入ができるよう進めてまいりたいという考えでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 今議会での皆さんの補正予算、済みませんね、決算の内容じゃなくて申しわけないんですが、補正予算の説明には、25年度からLRV車両を試運転走行と書いておりましたけれども、25年度の時点ではどこからどこまで走れるんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 25年度の時点で走れる区間ということでございますが、大阪市内につきましては、住吉というところで、この上町線と阪堺線が交差をしておりまして、その交差部分で過去阪堺電気軌道で、いわゆる脱線というような事態もございまして、その後、日常的に補修等の点検が続けられている状況にございます。

 ここの通過に対して、やはりそのLRV車両が本当に安全に走行できるかという確認が必要ということで、我々としてはこの25年の時点に、住吉も含めて天王寺まで走行いただけるような、そういうことで協議を進めていきたいというふうには思っておりますが、きょうの時点でそれを確約できるというところまでいきませんが、我々としてはそういうことに向けて努力したいというところでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 いや、そんなこと聞いてない。25年の時点でどこからどこまでLRVが走れるんですかって聞いているんです。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 今も申し上げたように、我々としては、天王寺から浜寺まで走行できるようにこれを持っていきたいという思いでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 25年の時点で天王寺まで走れるんですか、本当に。今、答弁されましたけど。
 
窪園 交通部長
 
 申しわけございません。今、私ども我孫子道までの区間でLRVが確実に走れるというような形での予算編成といいますか、そのスケジュール等を組みまして、今回その補正予算について要望させていただいていると。

 大阪市区間、我孫子道から天王寺のほうに向かっての大阪市内区間につきましては、そのまま走れるかどうかということは、今の時点では確約できません。

 実は議会での御指摘もございまして、私どもすぐ阪堺のほうともちょっと話ししまして、低床車両が入った時点で、やはり試験走行しながら、きっちりチェックしなければならないけども、堺市内区間に比べて、大阪市内区間の路面状況は大分いいということで、済みません、確約はできません。

 私どもが言うているのは我孫子道までですけども、天王寺区間まで走れるような形で、大阪市とも協議し、阪堺とも協議しながらやっていきたいということでございます。

よろしくお願いいたします。
 
吉川 敏文 委員
 
 この浜寺駅前から御陵前駅まで、この区間というのは、路線改修をされてないと思うんですけれども、この区間は路線改修をしなくてもLRVは走るんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 御陵前から浜寺駅前につきましては、現状のレールのままで走れるんではないかということで、阪堺電気軌道からお聞きしておりますが、ただ、この区間の日常的なメンテナンスというのは、いわゆるこの軌道改修とは別に、日常的な保守・保安の中でやっている部分もございますので、そういう日常の保守・保安を積み重ねて、より安全にしていくということで対応できるというふうに考えております。

以上でございます
 
吉川 敏文 委員
 
 先ほどお見せしたこの大道筋軌道改修状況、これは御陵前から綾ノ町までの改修状況を書いております。先ほどお聞きをいたしました、この3,300メートル、平成22年度の決算分の480メートルも含めて、ここはもう軌道改修ができていると。この23年度はここをやっているわけですね。この進捗は今どういう状況ですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 本年度につきましては、阪堺電気軌道から国及び堺市に対しまして、この軌道改修に係る補助金の申請がございまして、既に交付決定をいたしまして、現在、現地で工事に着手しているところでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 その進捗状況は何%ぐらいですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 申しわけございません。ちょっと何%というところは把握できておりませんが、先日、現地に着手、現地の工事に入ったところというふうに伺っております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 いつその工事に入ったんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 正確な日にちは覚えておりませんが、私が担当より聞いておりますのは、ほぼこの3週間ほど前であったかというふうに記憶しております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 この間、当初予算では410メートルですね。平成22年度行ったのは480メートル、1年間で480メートルを補修しました。今年度、当初予算では410メートル、1年間のめどとしては400メートル前後かと。

 皆さんは平成24年度は730メートル頑張ってやろうという、こういう計画をされている。それもよくわかりますけれども、現在の進捗がわからない中で、1つはこれ前倒しをするために補正予算で軌道改修の費用も含めた9,700万円を追加提案されている。9,700万円の内訳のお話はお昼あったかと思いますけれども、LRVの設計料が1,900万円、残りが軌道改修だとおっしゃってた。その補正分がここの200メートルに当たると思うんですけれども、この23年度中に、じゃあ、610メートル全部完成するんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 いわゆる当初分につきましては、国に申請等を阪堺電気軌道が申請を行いまして、その後、材料の手配とか等々やりまして、実際に着手できる時期がどうしても夏ごろになるということで、そういった着手時期になったわけでございますが、これはおおむね年明けの時期ぐらいまで、1月ぐらいまでに現地を終えて、2月、3月に検査を受けていくというスケジュールで、阪堺電気軌道からは聞いております。

 それから、補正分につきましては、国庫補助の対象ではなく、逆に市が単費で手当てをする部分ということで、そういう手続的なものを、むしろ市との間だけでやりまして、今言いました当年度分の年明けまでに終わる分とほぼ並行して着手をして、年度末までにこの200メートルをやりたいということで、そういった施工計画も阪堺電気軌道のほうで立てまして、このような形で進めたいと考えておるところでございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 正の約200メートル、国庫補助の対象じゃない。当初予算の410メートルは国庫補助の対象で、なぜそういう違いが出るんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 もともと軌道の改修については、これまでも国庫補助をいただいて、阪堺電気軌道のほうが国庫補助をいただいて、市と協調補助をして改修してきたというところでございますが、今回、補正に当たりましては、年度途中ということもございまして、国の補助を得られなかったということもございますが、もう一つはこのLRV導入のスケジュールという中で、今回、前倒しして、この軌道改修をしたいということで、違う枠組みとなったものでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 財政さんにお聞きしますが、年度途中で国庫補助の申請ってできないんですか。
 
奈良 財政課長
 
 当初のときに、国のほうも予算もございますから、もしか国のほうの枠があれば、可能かと思いますけども、そのあたりを補助元との調整が必要かと思います。
 
吉川 敏文 委員
 
 そういう調整されました。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 阪堺電気軌道との話の中で、いわゆる国庫補助については、当然、先ほど言いましたような早い時期、例えば月でいいますと1月中ぐらいに完了して、2月、3月にこの検査を受けていく。(「委員長、ちょっと質問の趣旨を的確にとらえて、ちょっと答弁いただきたいんですけど」と呼ぶ者あり)

 失礼いたしました。そういった調整をしたかというところでございますが、市としては直接は調整はしておりません。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 要は国庫補助の申請をすると時間がかかる。前倒しをしたいから、全部市単費で賄うというふうに私には理解できました 。

 それからですね、残区間、25年度以降に実施する560メートル、この残区間は路線改修をしなくても、LRVは走行できるんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 これも阪堺電気軌道からお聞きしている情報でございますが、この区間についてはLRV導入後に軌道改修を並行して進めることが可能な起動状況にあるというふうにお伺いしております。

以上です。
 
吉川 敏文 委員
 
 その阪堺から聞いているお話だという話なんですが、皆さん、これ堺市の事業として取り組んでいるわけですから、自分たちの仕事ですよね。阪堺が言うてるからこうでんねんという言い方は、余りよろしくない。

 じゃあ、この区間は改修しなくてもLRV走れるということでいいんですね。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 委員御指摘のとおりでございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 わかりました。このLRV導入という話、一体これいつ決定されたんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 もともとは阪堺電気軌道にお示しした10年間50億円の中にも3編成ということで盛り込んでおりましたので、これを早期に実現したいということで、先ほどから出ておりますような軌道の改修状況も見ながら、導入に向けて動いてきたという状況でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 本来ならば、この23年度の当初予算でしっかりと計画を立ててやるべきなんですね。

 私ですね、23年度の予算、どう組んだのかなというふうに思いまして持ってきました。この23年度当初予算、路面電車活性化事業は3億2,184万9,000円の予算を上げられている。これではわかりにくいので、これは22年度の決算の阪堺線支援の事業を5分類に分けた資料なんですけれども、ちょっとこれで説明すると、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、平成23年度、今年度の予算は、まず阪堺線の路面電車利用促進補助金、ゾーンチケットとかいろいろある。これね、22年度は1,853万7,000円、これ22年度、23年度は6,000万円に増額されて当初予算が組まれています。

 それから、今、議論させていただいております鉄軌道の改修、堺市鉄道軌道輸送対策事業費補助金、22年度は先ほどございましたように8,000万円、約ね、これが23年度当初予算では1億円、2,000万円増額している。さらに、堺市路面電車再生対策補助金、22年度は1億1,157万円が、1億5,900万円、これもかなり増額をされて23年度予算を組んでいるんです。にもかかわらず、今回さらに9,700万円という予算を年度途中に、それも国の補助金をもらおうと思えばもらえるのに、市単費で前倒しするからということで提案されている。

 お聞きしますが、LRVの設計費用1,900万円、LRVの設計って何なんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 低床式車両と申しますのは、メーカーが一応基本的な仕様というものはもちろん持っておるわけですけれども、一般的な自動車などとは違いまして、各交通事業者向けにかなりオーダーメード的なものが入ってございます。プラス、また堺市に導入という、堺市内区間を走るに当たりまして、デザインですとか、またカラーリングといったところは、堺市の独自性というところも必要となりますので、そういうものも含めて、設計費用という形で考えております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 私も工学部出身でございまして、実は、こう見えても、設計とかもやってましたので、設計という言葉に敏感なんですが、要はLRTというのはシャシー部分は共通ですわ、きっと。車でいうとシャシー部分は共通、その上に載っけるボディー、もう、ほぼこれも標準化されています、パターンが。ということは、この設計とおっしゃっているのは、上に載っけるボディー部分の絵柄とかですね、中に敷くシートの形とか色とか、多分そういうことかなというふうに思っているんですけれども、間違いないですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 今委員の御指摘にあった部分に加えまして、一番大きく変更されるのは運転席部分ということで、これも会社によって違うということで、そういうようなところが対象となるということでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 運転席部分の何がどう違うのかよくわかりませんが、これはじゃあ、いつどこに皆さんは発注して、どれぐらいの期間で上げてくるおつもりですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 この設計自体は、やはりこの車両を運行いたします阪堺電気軌道にその業務をお願いするのが必要ではないかというふうに考えてございます。

 なお、期間につきましては、これからの対応となりますので、私どもとしては三、四カ月は少なくともかかるのかなというふうには思っております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 車両を発注するのはいつですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 現在の予定ではございますけれども、来年度、当初予算でこの車両本体の予算についてお願いをしてまいりたいというふうに考えてございまして、発注については当然それら予算、国の補助も含めまして確保できていこうということで考えております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 それは国の補助がつくんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 国交省の担当部署に対しまして、我々のほうからも、それからまた事業者からも働きかけを現在しておるところでございます。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 そういう補助制度はあるんでしょうか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 補助制度としてはございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 ということはね、24年度当初予算が、はい、オーケーですと議会が認めてすんなりいって、皆さんがその予算の議決をもってしか動けないわけですから、そこから国に対して補助金の申請をする、全部市単費でやるというのは考えられないですよ、そうでしょう。

 そうすると、今ちょっとお話を伺ってた、こういう路線改修も、今年度、この間着工したところやという話でしょう、それは国の補助金を申請している。今もう9月ですよ、9月。ですから、それだけ事務手続に時間がかかる。今お聞きするとデザインに3カ月です。これね、なぜ今補正を組んでデザインを急がないといけないんですかね。

 ということと、平成23年度当初予算時に、ここのLRV導入に必要な改修区間の予算をなぜ当初のときに計画できなかったんですか、

この2点をお答えください。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 まず、2つ目の補正で軌道改修を今回上げさせていただいている分が、なぜ当初で予定できなかったのかというところでございますが、

 1つは、阪堺電気軌道がどれぐらい施工ができるのかというところで、大体年間500メートルぐらいという1つの指標がございまして、こういった中で設定していった量が410メートルという量であったということから、そういう数字として上げさせていただきました。その後に、この低床車両導入に向け、また通常の国費とは別に、違ったスケジュールで軌道改修がどれぐらい可能かということも確かめる中で、この補正、200メートルを今回補正として上げさせていただくことで、このスケジュールに間に合わせられるのではないかということで上げさせていただいたものでございます。

 それから、もう1点、いわゆるこれから設計を三、四カ月かけてやって、来年、国費を申請、LRVの本体の国費を申請して、非常に手続に時間が要されて間があいていって、そのスケジュール感としておかしいのではないかという御指摘でございますが、これにつきましては、先ほど軌道改修については、この秋ごろまでというか、夏の終わりまで実際着手ができていないということでございますが、あくまでこれは製品発注という期間も含めての、現地に入る時期がそういった時期になったということで、実際、補助の申請をして、事業者としてこの工事の準備に入ったのは、6月とかそういった時期でございましたので、低床車両についても、同じようなスケジュールで進めれるものというふうに考えております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 低床車両についても、同じようにスケジュールということは、この23年度の取り組みと同じようなスケジュールということでしょうって、それは私、先ほど申し上げましたやん。そもそもですね、前倒しっておっしゃいますけれども、LRVをいつ皆さんは試運転、走行、計画されてたんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 私どもとしましては、25年の春ごろにも導入できればということで考えておりましたが、もちろん軌道改修のスケジュールがございましたので、それによって若干変更となる場合もあるかなというふうには思っておりました。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 違いますやん。今回、補正で上げて、急いで前倒ししたいんですと、皆さん説明された、それが25年春でしょう。だったら、前倒しする前はいつの計画だったんですか。
 
平松 交通部副理事兼交通政策課長
 
 低床車両自身の導入についてでございますが、私ども、昨年の補正予算いただいてから、順次、まず運賃施策をやって、まずその効果を見て、今度高度化という中で

(「委員長、そんなこと聞いてないでしょう」と呼ぶ者あり)

 済みません。そういう意味ではですね、50億円のスキームについてできるだけ早く実現していきたいなという思いでやっております。

以上でございます。
 
吉川 敏文 委員
 
 もうね、これね、何で我々がこんなことを一々聞かなあかんのか情けないですよ、私も質問してて。

 だから、きょうの冒頭の質問のときに、Plan・Do・Seeは何ですかって聞いたわけですよ。だから私どもが申し上げているのは、きちっといつからいつまで何をするという計画を立てて、そして少しでも市民の負担を減らすように、国庫補助もちゃんともらって、そしてやるのが筋でしょうと。結局ですね、慌ててやっても、そんなに私は導入が早まるとは思えない。前倒しするっておっしゃっているんですけれど、いつ導入するかも決まってないのに、何が前倒しなんですか。25年春でしょう。25年春というのはどういう年か。もううがった見方をしてしまうわけですよ、私も。どうしても、皆さんからいろいろお話を聞くと。もう素直に皆さんの言葉が聞き取れなくなってしまっている。

 25年の春、LRTが1台だけ走っている。これね、1台ですよ。先ほど市長は西湊の高齢者のお話をされました。この1台のたまたま走っているLRVにうまく乗り込むためにはどんな時間調整が要るんですか。でしょう。だから私は計画を立てて、そして議会にも説明して、市民の皆さんにも説明をして、その上で実施をすべきじゃないですかって言っているだけなんですよ。何もLRVを導入したらあかんって言ってないんです。高齢者に優しい電車です。導入するのが当たり前でしょうと、議員の皆さんも思ってはりますよ、きっと。市民の皆さんも望んでいるかもしれない。しかし、今、堺市が大変この厳しい状況にあるって、先ほどおっしゃってましたでしょう。財政状況も決して予断を許さない。それだったら、国庫補助もちゃんともらって、こう思うんですよ。

 さらに、私は1つ後悔していることがあります。それは、21年度の予算の修正でございます。大変議会がもめました、この件については。ここに、もう途中経過はいいですね。結論だけでいいですかね。これ、市長は議会に対して、21年度の予算案を削減する提案をされました。この中には、ここに鉄軌道輸送高度化事業費補助金4,800万円ございます。これ何かというと、これじゃないですか。鉄軌道輸送高度化補助金、先ほど皆さんおっしゃいましたね。こういう路線改修はLRV導入に対しても有効ですよと。これ阪堺線の話なんです。阪堺線の話にもかかわらず、この21年度の予算を減額修正されました、4,800万円。さらに、阪堺線芝生軌道化工事負担金1億3,626万6,000円も減額されました。このときの市長のお話は、東西のLRT、これは私のマニフェスト1丁目1番地、だからやめますということで減額をされたんですが、ついでに減額された。阪堺線の路線改修費用も、そして環境に優しいということで企画をしていた路線の芝生化事業も減額されて、国にもお金を返しているんです、7,200万円。

 これね、私はここにもう立ち戻ることができないので、後悔しているんですけれども、こういうことを市長ね、先ほどの仕事のやり方とか、しっかりとやっていく中で、本来は管理職がきちっと仕事をすべきだと、これは市長が怒らなあかん話やないですか。先ほど課長とか部長とか局長の役割、職責を確認をいたしました。中長期的展望に立って仕事をやるんだということが明らかじゃないですか。普通、部下がこんなお金使いますねんと、これよろしいでっかと上司に尋ねたときに、そうかと、この計画はどうなってるのと、その効果はどうなってるねんと聞くのが管理職でしょうが。それができてないということは、管理職の役割、職責を果たしていないと、私はこのことが残念でならない。今、こういうことが、こういう仕事のやり方がまかり通っているということが残念でならない。

市長、何か見解ございますか。
 
竹山 市長
 
 もう1年半前のことで、いろいろもめたのは私も覚えております。そのときは東西LRTの公設民営、それに絡んで、阪堺線をどうしていくかというふうなことがメーンであったというふうに思っております。

 そして、阪堺電気軌道ともそのとき厳しいやりとりをしていました。どういう形で阪堺線を残していくんか、自分たちの努力もせずに残していくのがいいのか、それを議会の皆さんの厳しい御意見をいただいて、阪堺電気軌道の自主的な経営努力をどうするんかと、そして公設民営なるものをどのようにして考えていくのか、こういうふうな議会での非常に厳しい議論があって、そうしたら一たん御破算で考えてみようかと、白紙に戻して考えてみようかというふうな経過があったように思っております。

 今、私の突然のお尋ねでございますので、私の記憶が誤っているかもわかりませんけれど、今までの東西LRTのその流れの中で、すべてのスキームの中で阪堺線が議論されたことは確かでございます。だから、そういう意味で、若干、戻りがあったのは残念でございますけれど、新しい産みの苦しみかもわかりません。そういうふうに理解しております。
 
吉川 敏文 委員
 
 私、この21年度の予算を減額されたことについて言及しているわけではないんです。もうこれ済んだ話ですからね。こういうことは私は後悔しているということを申し上げたんですが、それでも後で、ああ、しもたなと思えば、もう少しいろいろな考え方が必要だろうと思っているんです。

 それよりも今の仕事のやり方が、市長はしっかりと部下に指示しなあかんのちゃうかということを申し上げているんですけど、どうでしょう。
 
竹山 市長
 
 御指摘のように、10年間、50億円のスキームを書きましたけど、具体的にどういうふうにしていくかというロードマップがまだ足りないというのは、厳しく私どもも受けとめなければならないというふうに思っています。そういう意味で、今後とも議会とのコンタクトを強めていきながら、ロードマップづくりをきちっとしていきたいというふうに思っております。
 
吉川 敏文 委員
 
 市長はよくきちんとやるということをよくおっしゃいますが、きちんといつまでに何をやるかというふうにぜひともお答えをいただきたいと思います。

 実はですね、市長のマニフェストには、阪堺線の支援のことはちっとも書かれてないんですよ、実は。ちっとも書かれてない。しかし、市長は市長になられて、阪堺線の状況を聞いて、これは何とかせんなあかんなと思われたので、きっとこの支援策、乗り出されたと思うんです。私はそのことは否定をいたしませんし、マニフェストにないのに、何勝手にやってるんだ、こんなばかなことは言うつもりはございません。市民のニーズを聞いて、今必要なことをやるということは確かに市長として大事なことでしょう。しかしですね、片一方で、マニフェストに書いてあるから、これは絶対やり抜くんだというお話と、書いてないけれどもやるんだという話。これね、実はバランスの問題だと思うんですよ、きっと。何を基準にバランスをとるかということが私は大切かと思います。

 午前中の議論でしたか、筒居委員の議論の中で、税の涵養を図る施策があるでしょうと、市民の福祉向上の施策があるでしょう、また、教育にも投資が必要でしょう、片一方では、お金がたくさん必要になってくる。片一方では税の涵養、入ってくることも考えないといけない、これも実はバランスだというふうに思っているんです。

 こういうことを市長はトップとして、先ほど職責のところで、市長の責務はというふうに聞きませんでした。多分、行管にはないでしょう、きっと。そんなことはあっても言いにくい。これは市長みずからがお考えをいただいて、ぜひともこの仕事のやり方がおかしいということを反省をしていただきながら、今後対処をしていただくということをお願いいたしまして、私の話とします。ありがとうございました。
 
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